
ふと目が覚めると飛行機はいつのまにか赤道を越えていた。なーんだ、赤道祭りはやらないのか(って当たり前だ)。と、それだけをスクリーンの航路地図で確認して、またお休みなさい。
次にはっきりと目がさめたのは、到着二時間半ほど前で、「Hot
towel!」といいながらお絞りを配る乗務員の声で目がさめた。この「Hot
towel」を回収するとき、日本航空ハワイ線の客室乗務員は籠(ざる?)と手で回収するが、アメリカの航空会社やこのニュージーランド航空はトングで挟んで回収する。よからぬ皮膚病などの乗務員への感染を防ぐためには、トングで挟むほうが好ましいに決まっている。だとしたら、JALはそういうリスクをより高く客室乗務員に負わせていることになる。まあ、利用者からすれば自分が使ったタオルを、汚いものかのようにトングで挟まれるのは、あまり愉快なものではないのは確かだが、これはどちらが良いとはいいかねる。
多少寝不足の感はあるが、日本航空ハワイ線に比べたらシートは雲泥の差で楽ちんだし、夜の時間も長いのでむしろハワイ線より楽だと感じた。ただし、帰りは夜じゃないから、なかなか退屈すると想像するのだが....。また、ペーパーバックを何冊か仕入れるしかないかな。
キャビンアテンダントが朝食を配り始めるが、嬉しいことに、これも選択肢があってサーモンかオムレツのいずれかだ。私はオムレツを選択したので、オムレツ+ベーコン、ハッシュドポテト、ほうれん草のソテー、フルーツ、そしてこれまた温めたパンだ。器は夕飯同様にプラスチックのぺなぺなじゃないし、ナイフなども普通の金属製なのが嬉しい。オムレツはなかなか美味しく、ハッシュドポテトも美味だった。フライト時間が倍くらい違うとはいえ、JALハワイ線のデニッシュ一個とパック入りジュース一個とはえらい差である。
8時43分、JL90/NZ90コードシェア便は、クライストチャーチ国際空港に無事着陸。8時56分には入国審査通過。この入国審査通過の前に入国カードと出国カードがあったので、何枚か頂いてゆく。このあと荷物をピックアップしてから、税関検査になるわけだがその前にすべての荷物のX検査をうけねばならない。これは食べ物を検査する専用のX線だそうで、爆弾やピストル発見が目的ではなく、種種雑多の食べ物チェックが目的だ。
ニュージーランドは農業・酪農立国なので食物や汚染可能性物質(使用したキャンプ用品など)には非常に敏感である。こんなもので食物がわかるのか、と思ったが、実際箱入りのキャンディー菓子のようなものがX線でひかかっていた人がいたから、やはり分かるのだ。私はこういう検査が厳しいことを事前に知っていたので、一切の食物は持ち込まなかった。飲み残したペットボトルの水も器ともども機内に残してきたから、税関申告もリスキーな持込物はなく素直に通過して終了した。
税関を出ると両替所がある。一般的には空港というのはレートが良くないことが多いようだが、シティバンクの窓口係員の情報ではニュージーランドは逆らしい。とりあえず10,000円分を両替して195ドルほどを受け取る。ちなみにニュージーランドドルには1セントという硬貨が現在では流通していない。すべて内税方式で物やサービスの値段も5セント刻みでついているから、実際に不自由することはないが、何か全部切り上げられて損をしているような気がするのは気のせいか?(実際には全部切り上げということはないので、念のため)。
両替のあと、ニュージーランド国内の無料観光地図をもらい(これは結構詳しいので是非もらっておくとよい、必ず役に立つ)、ロビーにでるとすぐ右に乗り継ぎカウンターがあるのだが、残念ながら人がいない。ということは、素直に国内線カウンターまで行けということである。国際線の建物はひろびろして新しくて気持ちよいが、国内線になると急に狭くて小さくなる。
ここでクィーンズタウンまでのフライト(NZ5873)にチェックインをしても、時間がたっぷり余っているので、ニューススタンドで娘のバースデーカード(実はこの旅行の間に娘が誕生日を迎える)と妻あての絵葉書を買い求め、ベンチに座って書き始める。書いたのはいいけど、切手はどこにある?ホノルル国際空港ではどこにも切手なるものが売っていなくて、結局ビジネスセンターに行くしかなったのだが、ここはそんなアホなことはなく、ちゃんと郵便局(NZでは民営でポストショップという)があった。日本までの料金を尋ねるとハガキがNZ$1.50、 封書が$2.00と日本国内と大して変わらないではないの。書きしたためた葉書とカードを入れた封書に切手をなめてはりつける。しかし、これは大失敗。糊がとんでもなくまずいのだ。これはあちこちにある水のみ場かトイレで水を使って貼り付けるべきだったと、大後悔。
しばらく待合室で時間をつぶした後クィーンズタウンまでのフライトの搭乗となったが、このフライトはとても空いていて、定員の20%くらいの乗客しかいない。クィーンズタウンまでは45〜50分程度と丁度ハワイのインターアイランドくらいだ。しかし、丁度昼時だったので、うれしいことにここでツナサンドが出た。シンプルなツナサンドだけれど、日本でたべる物とほとんど味に差が無く、結構美味しい。はっきりいってJALハワイ線の朝の軽食にでるデニッシュとジュースよりはるかにまともで美味しい。飲み物には紅茶をもらうが、アメリカの航空会社で出てくる、ほうじ茶みたいな紅茶もどきの飲み物と違って機内だけれど、この紅茶ははるかにまともな味がする。
11時50分ごろ、機の眼下右手に連なる南アルプスの合間に湖が見え始める。このとき役に立つのが実はさきほど国際線の税関出口すぐのところでもらった無料のガイドマップだ。これと実際の湖の型や並びを見くべると、どれがなんという湖か一目瞭然である。太陽が北側(進行方向右手)からさしこむのでなぜ?と思ったら、南半球だから太陽は北側から差し込むのだ。つまりすべてにわたり南北が逆...なのである。当たり前といえば当たり前だが、初めての南半球だから、こんな下らないことにもいちいち感激する。
NZ5873は南アルプスを飛び越えるようにとびつづけ、そのうち、「ぎゃー、このまま行くと山にぶつかるぅ!」と思っていると右急旋回をして山を避けたら目の前に滑走路があった。なんて飛行航路なんじゃい....。ボーっとしてたら山にぶつかるじゃないのさ。

クィーンズタウン空港は小さな田舎の空港で、ハワイで言えばヒロ空港を一回りか二周り小さくしたくらいだろう。荷物を取って(客の人数が少ないから出てくるのも早い)、インフォメーションでドア・ツー・ドアシャトルの「SUPER SHUTTLE」を呼んでもらう。
空港から乗るときに限って予めこのカウンターで料金を支払いチケットをもらっておっくようだ。宿泊先のA-LINE HOTELまでは、NZ$8(およそ400円)なりと安い。客は私だけだが、他のグループ客の荷物だけ積み込んでいて、まずその荷物を降ろしてからA-LINE HOTELに向かうという。
途中、女性ドライバーさんは、いろいろ観光ガイドもしてくれたりしてなかなか楽しい。貴方はなかなか綺麗な英語をしゃべるね、とか、お世辞を言われてますます嬉しくなり、帰りもぜひ「SUPER SHUTTLE」にしようと決めてしまう。

A-LINE HOTELについてフロントへ行くと、微笑みがとても綺麗な女性の係員がいて、満面の微笑みで迎えてくれた。インターネットから申し込むと、住所など一切書かなくても良いのがとても大きなメリットだ。内容を確認してサインだけをしておくが、申し訳ないが、部屋の準備が2時まで終わらないという。まだ一時間ちょっとあるので、荷物を預けて街の散歩をすることにした。
この街は小さな町で、主なところはすべて徒歩圏内というラハイナのようなところである。お昼は機内で済ませているので、様子と地理を把握するために、端から端まで、そして碁盤の目の主要な通りを全部歩いてみる。それでも大して時間はかからない。いろいろウィンドウショッピングなどしているうち2時に近くなったので、A-LINE HOTELにもどる。
A-LINE HOTELは小高い丘の上にあるので、街へ出るときは良いが帰りは結構な登り坂になり、ホテルまでくると息が切れる。フロントには先ほどの笑みの綺麗な女性がいて、すぐにわかって鍵を渡してくれた。部屋の場所の説明うけて、トランクを転がしながら部屋に入ると、絶景かな、絶景かな。ワカティプ湖を正面にみるオーシャンフロントならぬ、レイクフロントだ。パスポートなどを保管するためにインルームセイフ(室内金庫)を使おうと思ったら鍵が無い。そうか有料なんだ、ということでフロントに戻ると一日NZ$4だというので、即座にOKして借りる。インルームセーフは使えるに越したことは無いもの。
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| キングサイズのベッドはとても寝心地が良い | ベッド周囲も十分なスペースがある | さらにリビングスペースも結構広い |
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| 紅茶は四種類のティーバッグがある | グラス・カップ・ティーサーバー | 冷蔵庫の中身 |
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| バスは何とジェットバスです | 広くて清潔な洗面所 | タオルを乾かすヒーターがある |
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| 向かって右手は荷物置き台 | バルコニーからワカティプ湖を望む | クィーンズタウンが一望できる |
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| バスローブ付き | 室内金庫、アイロン台もある | バルコニーは2つあり、これは広いほう |
部屋はキングサイズベッドに、十分な広さ(日本間で言うと少なくとも六畳くらいはあるかしら)のリビングスペース、ジェットバスとバルコニーが二箇所ある。これがハワイのワイキキのホテルなら一泊400米ドルくらいは行くだろう。しかし、ここはニュージーランド、米ドル換算だと一泊60ドル程度だ。
当然この部屋は上級ランクなので、他の普通の部屋はもっと安いのである。いかにハワイというところが「むちゃくちゃ物価が高い」ところか、改めて身にしみた。エアーは安くても滞在費がかなり高くつくのがハワイ(東京も!)である。
ともあれ、まずはさっぱりするためにシャワーを浴びる。バスも大きくて湯量も豊富で使いやすい。さっぱりしたあと、ズボンをかえて、上は肌着のシャツに長袖ポロシャツ、それにトレーナーを手に持って、手ぶらで出かける。街歩きは手ぶらに限るのである。しかし、夕方になると冷え込むだろうからそのままだと風邪を引くのは必至だから、かならず上に着るものが必要になる。
シャワーを浴びたりいろいろやっていたので街に出るころには16時をまわっていた。さきほど歩いたときも何か変だと思ったのだが、その理由がわかった。この街には信号機というものが一切存在しないようだ。車の量は結構多いのだが、日本と同じ左側t通行であるけれど、渡りたい時に渡ればよいし、交差点付近の横断歩道で渡りたそうにしていると、必ず車はとまってくれる。マウイ島のラハイナも昔はそうだったのだが、今はなかなか止まってくれないので怖いけど、ここはまだ大丈夫。交通システムは日本とほぼ同じ方式であるが、歩行者に対する意識がまるで違う。法律も厳しいのかもしれないけれど、同じような田舎であっても日本ではドライバーはめったに止まらないから、やはりマナーや歩行者に対する見方の違いが根底にあるのだろう。
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| カウレーン通り | 歩行者専用道路の「モール」 | アルパイン・スーパーマーケット |
このウロウロの目的のひとつはスーパーマーケット探しだ。スーパーマーケット好きな私は本能的にスーパーを見つけることができ、この日もすぐに見つけた。こういう街では観光客が集中するうエリアから通りをひとつかふたつ隔てると地元住民のための店や施設があることが多い。案の定その通り沿いに小さなスーパーとクィーンズタウンの街の中心にあるものとしては大きなスーパーである「アルパイン・スーパーマーケット」があった。ほかに観光客の集まるところに24時間営業の小さな食品コンビニもみつけた。
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| 左手がO'connell's Shopping Centre |
スーパーの探検の合間に、アイスクリームを食べるが、アイスクリームでお腹が膨れしまうほどのジャイアントサイズのアメリカのものとちがって、1スクープのサイズやコーンのサイズも日本と同じくらいでこじんまりしていて安心、安心。味はバニラを食べたが、なかなか美味しい。アメリカのようにやたら甘くはないのがいい。そして、さらにうろうろして、理由があって輪ゴムのアソート(いろいろな太さ大きさを入れたもの)を文房具店で購入、他にクィーンズタウンの絵葉書を五枚で$2.00で購入して、夕食に向かう。
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| ホテル室内からみた、美しいサンセット |
B級グルメ一日目は地元民通りにあるデニーズ、じゃなくて、グルメ・エキスプレス(Gourmet Express)というファミリーレストラン。悩んだ挙句オーダーしたのは、サーロインステーキ(ラムを頼めばよかったと後から後悔)とグリーンサラダ、それにダイエットコーク。肉のつけ合わせは、ハッシュドポテト/マッシュポテト/フライドポテトからマッシュポテトをえらんだがこれは大正解で、マッシュポテトがとても美味しかった。他に多量のにんじんとブロッコリーのソテーがついている。ただ、肉は230gでミディアムの焼き加減にしたけど焼きすぎでまずかった。やはり羊の国だから羊を食うべきだったのだろう。
ステーキはNZ$21.60、サラダがNZ$4.80、コークがNZ$3.00で占めてNZ$29.40(約1500円)。これを高いと見るか安いと見るか。すくなくとも安くは無いな。
このあと、さきほど見つけた24時間スーパーで明日の朝のジュースとアップルデニッシュを購入。デニッシュは紙袋に入れる(自分で入れる)けど、カウンターではこれくらいは袋にいれないらしくて、無駄がなくてよろしい!とは思うが、持ちにくい。先ほどの輪ゴムのアソートの袋にいっしょに入れてどうにかひとつに収める。なんで、こういう朝食を買ったかというと、明日の朝は6時45分のピックアップでミルフォード・サウンド・クルージング・ツアーなので、早起きしなくてはならないのだ。
(第1日目終了)