「お替わりはいかが? 〜1380〜」

1999.04.14 (Wed) ==========================

□ モバイルの行方

 「モバイル」という言葉がパソコン雑誌のみならず、一般の雑誌で見かける
ことも珍しくなくなってきた。パソコン雑誌でモバイルというと、ノートPCあ
るいはPDAを持ち歩いて使うこと、あるいはそれらの機器そのものを指すこと
が多いようで、さらにそれらの機器から携帯電話やPHSあるいはISDN公衆電話
を使って、インターネットでメールアクセスしたりWebアクセスしたり、パソ
コン通信へアクセスすることを指していた。

 しかし、一般に雑誌に置いては、モバイルと一口に言ってもその意味すると
ころは非常に広くて、ページャー(いわゆるポケベル)、携帯電話、PHSなど
コミュニケーションツール単体、ポケットボードなど携帯電話と組み合わせた
簡易ツール、iモード端末、そしてPDAやノートパソコン単体、あるいは携帯電
話やPHSとの組み合わせまであるようだ。

 「モバイル」という言葉が若い人を中心に浸透し、インターネットが徐々に
ではあるが普及して行き、気が付くと若い人達はかなりの人が電子メールアド
レスを持つようになり、「じゃ、あとはメールでね」とか「メール出すから」
という台詞を聞くことも特別なことではなくなった。若い人たちの生活は、今
や携帯電話あるいはPHSは持っていて当然だが、電話だといつでも連絡がとれ
る一方で、こちらの都合も考えずにかかってくるのはやっかいだし、長話をす
ると通話料が馬鹿にならない。そして時代はもはやインターネットが珍しくな
い時代になってきている。

 ここまで環境が揃えば、電子メールを中心としたモバイルへ若い人が傾かな
い訳がない。自宅のパソコンでメールを取ることはできるが、言い換えれば自
宅でしかメールをとれないということでもある。コマーシャルではないが、ち
ょっと連絡を入れておきたいときに、すぐにメールが出せると何かとありがた
い。かくして、電車の中でポケットボードと携帯電話を手にメールの送受信を
する若い女性を見かけることが多くなった。こうしている今も目の前で会社員
らしい女性が携帯電話とポケットボードでメールを受信しているようだ。

 私が個人的に心配なのは、モバイルPCの中心がLibrettoやA5サイズノートか
ら、CE機に移りつつあることだ。ちょっとメールやネットサーフィンをするく
らいならそれで十分だが、私のような使い方ではCEでは話にならない。この先
私が持ち歩ける1kg程度の小型ノートPCが市場から姿を消す日も遠くないのか
もしれない。