「お替わりはいかが? 〜1449〜」

1999.06.22 (Tue) ==========================

□ 電子メール 〜2〜

 従来ならば、手書きかタイプ(あるいはワープロ)で英語もしくは現地の言
葉で価格問い合わせの文章をしたためて、それを郵送するかFAXするかして
気長に返事を待った。問い合わせを受けたほうも価格の回答文書(見積)をタ
イプして郵送するかFAXするかしなければならなかった。

 それが今はメールに注文したい内容と送料を知りたい旨を書き、送信ボタン
をクリックするだけである。大抵は遅くとも数分以内には相手のところに届く。
届いたほうはそれを見て送料を調べて、メールソフトの返信ボタンをおし、送
料はかくかくしかじかであるとだけかいて送信すればよい。相手の住所を書い
たり切ってを貼ったり見積署をプリントアウトしてFAXしたりする必要はな
いのだ。それに簡潔をもって良しとするのが電子メールであるから、日本語に
せよ英語にせよ余分な挨拶などはかなり省略し用件のみを書き記すから、書く
(タイプする〕量そのものも格段に少なくなる。

 電話の良さはコミュニケーションの即時性にあり、それが重宝されて携帯電
話も急速に普及し、いまでは都市部の通勤電車の中では半数どころか七割くら
いの人がポケットかバッグに携帯電話かPHSを持っていることだろう。しか
し、その即時性がわずらわしい面も同じに持ち合わせており、携帯電話に至っ
ては受けるほうの状況や場所にかかわらず電波さえ届けばどこにでも割り込ん
でくる。本当に急ぎの用件ならそれもよかろうが、大体急ぎだといってかかっ
てくる電話にろくな電話がないのは誰もが経験しているのではないだろうか。

 一方手紙や葉書はといえば、相手の時間があるとき・読みたいときに読んで
もらえばよい。しかし、手紙は書くのに手間がかかるしポストまで出しにゆか
ねばならない。届くのにも若干時間がかかる。季節の挨拶など味わいがあり読
み返すと楽しくなる物だが、それを書くほうは一苦労だったりする。

 その中間をゆくのが電子メールであろう。手紙のような格式ばった挨拶は抜
きで済ませられるのは電話の気軽さだし、こちらがトイレに居ようが眠ってい
ようが愛し合っていようがお構いなしに割り込んでくる電話の悪さはなく、こ
ちらの都合の良い時に読んだり返事をしたりすることができる。相手先への配
達は五分もあれば十分に届くから、相手の都合さえよければ伝達の早さは電話
にも劣らないこともある。

 こうした便利な手段が、より広く使えるようなったのはありがたいことだ。
いろいろ問題はあるかもしれないが、ありがたく便利に利用させてもらうとし
よう。

(完)