「お替わりはいかが? 〜1561〜」

1999.10.12 (Tue) ==========================

□ 歯医者三日目

 私の下左第二大臼歯は一度治療済みであったが、その後いきなり小さくポロ
リと欠けたので、しばらくは何が欠けたのかわからなかった。自宅に帰ってデ
ンタルミラーでチェックして驚いたのは、治療済みでかぶせてあるメタルイン
レーの下の歯の部分が少しなくなっているではないか。慌てて行き付けの歯科
医――私が年に一度歯科検診を受けているところ――に予約を入れて、最初に
診察を受けたのが九月二十五日のことだ。

 このときは、何故欠けたのか私にはわからなかったが、医師はデンタルミラ
ーで覗き込むなり「ああ、これは虫歯ですね」と即断した。これは嫌な予感が
する。治療済みのインレーの下が虫歯になるというのは、発覚が遅れがちにな
るため、侵食が深くなりがちなのだ。私の場合はどうかというと、とりあえず
X線写真をとってみないとわからないということで一日目は撮影しておわりだ
った。

 月が変わった十月の四日、この日は覚悟を決めてゆく日だ。つまり悪い箇所
を削る日だ。医師によれば(私の予想通り)結構深く侵食していて、「痛かっ
たでしょう?」といわれたくらいの侵食だ。しかし、実際には痛くも痒くもな
かったのである。どうやらかなり深く侵食が進んでいて神経を抜かないといけ
ない(抜髄しないといけない)そうで、そうなると削るのもかなり深くなる。
まず、最初にもう一度X線写真を撮り、麻酔を三箇所二本打たれ、まずはイン
レーを取り除くところから始まる。きっちりはまったインレーはそう簡単にと
れないので、削って取り除くようだ。そしていよいよわるい部分を削る。そし
て神経を抜くために、細いりーマーを指先にもってこりこりとやって細い繊維
状の神経を引っ張り出すのだ。麻酔が効いているので痛くも痒くも無い。だが、
私の場合、この第二大臼歯の歯根がかなりまがって生えており、神経もそれに
そって曲がっているので、きれいに取るのにかなり時間がかかり、約一時間ほ
ど治療台に座っていた。そして痛み止めの処方箋を貰ってこの日は開放された。

 さて、三日目が今日十月の十二日だ。診察台に座るとまず打診をする。仮の
つめものの上からコンコンと軽く叩くのである。叩いてなにをみるかというと、
どこかに炎症などが起こっていたりすると、その程度により叩いたときにひび
くのである。私の場合はどうかというと、軽く響いた。つまり抜髄後に歯根膜
の軽い炎症がおこっているわけだ。まず仮の詰め物を取り除き、中を綺麗にし
たあと、抗炎症剤を詰めてその後仮の詰め物をして終わりである。とにかく抜
髄の後が完全にきれいにならないと詰めることができないのである。

 というわけでとりあえず三日目が終了した。次回の予約は来週末であるから、
これくらいたてば炎症もおさまるであろう。