「お替わりはいかが? 〜1611〜」

1999.12.01 (Wed) ==========================

□ ハワイの余韻 〜1〜

 誰でもそうだと思うが、好きな土地・国・地域に遊びに行ったあとは、戻っ
てきてもしばらくはその余韻が残っているものだ。今回の「おじさんマウイ一
人旅」でも例にもれず余韻が残っているが、今回は初めての海外一人旅だった
ということもあって、とりわけ感慨が大きい。

 私の周囲にもレジャーや仕事で海外旅行を数多く経験した人は多いのだが、
本当に一人っきりで旅行をした人は意外に少なくて、知る限りにおいては友人
の中にそういう人が一人居るだけだ。あとは友人や家族とのバケーション、会
社の同僚・上司と一緒の出張や滞在、あるいは行きかえりは一人でも現地には
会社やその関係する人が出迎えてくれたりすることがほとんどのようだ。完全
なる一人旅で、旅のすべての手配も誰の手も借りず(会社の出張だと会社が手
配してくれる)に最初から最後まで通したという人は、やはりくだんの一人が
居るだけだ。

 今回の旅では、その彼からはエアーの手配に関して非常に多くの知識を頂い
た。これを読んでいれば本人はわかると思うのであらためてここで感謝の意を
表したい。

 とにかく、「おじさんマウイ一人旅」は手配から出発、現地滞在、帰国まで
すべて一人旅だった(半日ほど現地の知人と時間を過ごしたことがあったけれ
ど)から、もう感慨もひとしおだ。大好きなマウイの大好きなラハイナの街で、
短い時間だったが過ごすことが出来たよろこびは近年に無い充実感と達成感を
与えてくれた。

 「一人で行ってどうするの?つまらないでしょう?」これは多くの人が異口
同音に私に放った言葉である。もっともな話しであるが、一人だからつまらな
いというのは誤った先入観に過ぎない。私は一人っ子であるうえに、幼い頃か
らさほど交際範囲が広いほうではなかったから、一人で時を過ごすのに慣れて
いるし、時に一人で居ることの楽しさも知っている。家族で過ごすバケーショ
ンはかけがえの無い楽しい時間であるのは間違いが一人旅の代わりにはなりえ
ないし、当然の事ながら一人旅は家族旅行の代わりにはなり得ない。両者は別
の領域に存在する別の楽しみなのである。誤解の無いように付け加えれば一人
だからといって不埒な色遊びとは私は無縁である。そんなのは一人旅の名を汚
す憎むべきものだ。

(続く)