「お替わりはいかが? 〜1613〜」

1999.12.03 (Fri) ==========================

□ コナ・コーヒー

 「コナ・コーヒー」と聞いて正しいものを思い浮かべることができる人が何
人いるだろうか。私自身、この言葉を最初に聞いたとき「粉コーヒー」という
風に想像し、それはコーヒーとは似て非なるものだと思っていた。

 「コナ・コーヒー」というのは、合衆国ハワイ州ハワイ島(通称「ビッグア
イランド」)のコナという場所で栽培されているので「コナ・コーヒー」なの
であり決して「粉コーヒー」などではない。私が「コナ・コーヒー」をいわゆ
るコーヒーとは似て非なるものだと思ったのは理由がある。それは以前マウイ
に行ったときに、ホノルル空港の売店で試飲してた「コナコーヒー」と書かれ
たフレーバーコーヒーを飲んだからだ。

 ハワイへいって、ABCストアを始めみやげ物店の店頭で、良く見かけるメジ
ャーなコーヒー豆のメーカーは「LION COFFEE」というものだが、何種類か試
飲した限り、そして私の好みで言う限りお世辞にも本物のピュアなコーヒーら
しい美味しさは片鱗もない。ここのはフレーバーコーヒーがほとんどであり、
そもそもフレーバーコーヒーそのものが私の味覚・臭覚の嗜好とはおおよそ合
致しがたいものであった。この妙な味で香りのものがコーヒーのはずがない、
これはコーヒーと名がついているが何か別の植物からとったものに違いない、
と思ったわけだ。

 実際の「コナ・コーヒー」の正体は先に書いたとおりなのだが、フレーバー
コーヒーにせよそうでない普通のコーヒーにせよ、「100% Kona」のピュアな
ものと、他の豆を混ぜたブレンドものがある。「100% Kona」のものは、価格
もそれなりで、地元であるビッグアイランドのコナで約220g(8oz)で10ドル前
後から十数ドル程度と幅がある。これがブレンドものになると当然はるかに安
くなるが、その分味も落ちる。

 コナ・コーヒーはコーヒー通の間ではかなり上位にランクされる豆だそうだ
が、残念ながら日本では非常にマイナーだ。日本でコーヒーといえばキリマン
ジャロとかモカとかそれらのブレンド、そして高級コーヒーの筆頭がブルーマ
ウンテンだ。大手デパートのコーヒー売り場では「コナ」を売っているところ
もあるが、一度買ってみたら美味しくなかった。本当に100%ピュアのコナかど
うかわからないし、なにより日本では有名ではないから買う人も少なく商品の
回転もよろしくない。従ってビッグアイランドで買い求めるのに比べると焙煎
からかなりの日数が経過しているのは明らかで美味しくないのもうなずける。
美味しいコナコーヒーを日本にいて飲むことができる唯一の方法は、ビッグア
イランドのコーヒー会社から直に海外通販で買い求めることだ。

 明日は休日、ゆっくりとコナコーヒーを味わうとしよう。