「お替わりはいかが? 〜1621〜」

1999.12.11 (Sat) ==========================

□ 旅の計画 〜4〜

 他人の情報を評価する上で注意すべきことがある。特に悪い評価がある場合
それをそのまま受け取るのは考え物だ。悪い評価を下す場合というのは当然不
満があった場合だ。不満がどこから来るかというと、期待と実態のギャップで
あり、実態の絶対的な評価ではない。

 たとえば、ハワイといえどもそこはアメリカである。日本語メニューが存在
し、あるいは日本語を解する米国人従業員が居たとしても、そこはれっきとし
た米国だ。そこに存在するのは日本の風習や文化ではなく、米国の風習と文化
だ(正確には米国人だけではなく、ネイティブハワイアン、日本人、中国人、
韓国人らの交じり合った風習や文化ともいえる)。しかし、ワイキキ近辺だと
日本人が非常に多いのでそこが外国であることを忘れてしまうのかもしれない。
そして、つい、日本式のサービスや応対を期待するのかもしれない。

 日本では客の気持ちを察して先に回った気の利いたサービスが当然と思われ
ているが、あちらではそうではない。日本ではYESといわない限りそれはN
Oの意思表示であるといえなくはないが、あちらはNOといわない限りそれは
暗黙のYESであると思われるのである。

 だから、たとえばホテルの部屋になんらかの問題があったり、レストランで
注文品に何か問題があったときでも、黙っていればそれは満足したYESの証
であるといってもよい。私がよく言うのは「問題があることが問題なのではな
く、問題があったときにそれを伝えて解決されればそれは問題ではない」とい
うことだ。とにかく他人の不満については、そのまま受け取るのは甚だ危険だ
し、まともに聞いて損をすることもある。もちろん中には意味のある警鐘もあ
るからそのあたりをよく考える必要がある。

 さて、日本語以外の情報というと、当然本家本元英語でかかれた米国人観光
客のための情報だ。米国人はたとえばハワイで日本人のようにブランドショッ
プに走ったり、お土産調達に走り回ったり、分不相応な超高級ホテルに走った
りすることは少ない。だから英語情報(英語のガイドブックやWebサイト)に
は、もっと幅広い情報がある。

 当然読むにはそれなりの英語力(といっても高卒程度の英語力と辞書があれ
ば読める程度のものがほとんどだ)が必要だが、情報量や情報の幅の広さにつ
いては日本の出版社の日本語ガイドブックとはけた違いだ。

(続く)