「お替わりはいかが? 〜1628〜」

1999.12.18 (Sat) ==========================

□ 英語の学習 〜2〜

 こうしたことが主要な要因となって、本格的に英会話を勉強しようと思い立
ったのは、2度目のマウイ島から帰った直後の事だ。英語の勉強といえば市販
には星の数ほどの自学習教材や自学習コースが発売されているし、毎年四月だ
けは爆発的にテキストが売れるというNHKの各種英語学習講座もある。この
ような自学習方法を否定するものではないが、私の場合はどれも長続きしなか
ったし、なにより単に教材相手の勉強だけでは受験勉強やTOEFLあるいはTOEIC
の机上準備学習と大差ないから面白みに欠けるのだ。面白みに欠ける退屈なや
り方が長続きするわけはない。つまり少なくとも私の場合、これらの方法は会
話能力を身に着けるための主要な方法としてはかなり厳しいものがあった。

 もちろん根性で続ければ、これらの自学習でヒアリングやスピーキングはあ
る程度向上するだろうが、現実のシーンでの慣れというものをまったく身に着
けることができない。身に着くのはテープに録音された非常に美しい綺麗な英
語をきくことだけで、自分の発音やアクセントなどで本当にネイティブに通じ
るかどうかは全くわからない。現実にはテープのように綺麗な英語を耳にする
ことは少ないし、学習教材では出てこない日常の言いまわしや省略も頻出する。
最近はパソコンを使ったバーチャルリアリティ的な教材もあるが、まだまだパ
ターン化されたシーンの選択あるいはそれらの延長に過ぎなくて、会話の成り
行きや突然話しかけられてそれに対応するというのは全く不可能だ。つまりい
くらセルフラーニングでテスト的な点数は向上しても、現実の会話ができると
は限らないのである。

 これはTOEICやTOEFLの点数が高いから話せるとは限らないというのに通じる
ものがある。TOEICやTOEFLを一切の準備をせずに高得点を得られた人というの
は本当に凄く英語が出来る人なのはおそらく間違いだとおもうが、一方得点が
低いからといってがっくりしたりすることはないし、得点の低い人を馬鹿にす
るなどとんでもない話しだ。これらは主として日本企業が海外に人材を派遣す
るときの英語力をペーパー上で短的にかつ短絡的に判断するための材料、留学
先で学生を受け入れるために必要な最低限の英語力を持たない人を書類選考で
振るい落とすための数値材料でしかない。会話能力・コミュニケ―ション能力
の絶対値表現ではない。会話能力やコミュニケーション能力の測定ならば、複
数のネイティブ面接官と会話することで多彩な面から評価されるSITEという試
験のほうがずっとよい。TOEICあるいはTOEFLが高得点でなおかつSITEの評価が
高ければこれは本物だろうと思う。

(続く)