SONY MDR-1ADACはイケてない

SONY MDR-1ADACはイケてない

最近気になったヘッドホンがこれです。

SONY MDR-1ADAC

DAコンバーターとヘッドホンアンプを内蔵したヘッドホン

ベストセラーのMDR-1AにDACと高音質デジタルアンプ「S-Master HX」を搭載したものです。

iPhone/Android/WALKMANのデジタル出力(iPhoneならLightning)から直接デジタル信号で取り出して、ヘッドホンに内蔵したDAコンバーターでアナログ変換し、アンプで増幅する機能をもたせたもの。

 

 


SONY 密閉型ヘッドホン ハイレゾ音源対応 USB DAC機能搭載 ブラック MDR-1ADAC/B

着想はすごく面白くて、別にHi-RES音源でなくても、高音質をうたうXperiaの一部機種を除けば、まあ、スマートフォンのアナログ出力のクォリティはそこそこのものしかありません。特にiPhoneのそれは、普通には使えるわけですが高音質かというと決してそんなことはないわけです。まして、iPhone 7以降に付属している「Lightning – 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ」というやつは曲者で、結構ロークオリティです。とりあえず音楽は聞けますって感じ。

ですから、iPhone 6s以前の機種であってもLightningにDAコンバーターを繋いでアンプをつないでからヘッドホンを繋ぐのと、直接ヘッドホンをぶち込むのとでは、クソ耳おじさんの私での差がわかるくらい違います。もちろん前者のほうが良い。

さりとて、DA内蔵ポータブルアンプをiPhoneと一緒にもつかというとNOです。過去、ポータブルアンプを買って持ったこともありますが、充電対象物が一つ増える上に軽快であるべきiPhoneの取り回しが非常にわるくなってしまうので、結局使わなくなり売却。

そういう意味では、ヘッドホン内にこれらを内蔵させるというのは一つの方法であります。



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MDR-1ADACのディメリット

しかし、余計なものをハウジング内に入れる訳なので当然ディメリットが出てきます。

  • 重い!素のMDR-1Aが225gに対して、DACとバッテリーを内蔵させると300gになります。同じくバッテリーとbluetooth、ノイズキャンセリングを内蔵した愛用のMDR-1000Xですら275gです。経験的には300gになると相当重く感じますし、頭を動かしたり下を向いたりするとヘッドホンがずれることもあります。
  • ケーブルが特殊。MDR-Z1000のケーブルをメルにかじられて気づいたのですが、実はリケーブルできるというのはすごく重要で、それも汎用的なものが使える方が良い。しかし、MDR-1ADACのケーブルは特殊ですし、同じものの交換用でも8,420円で大抵のお店は保守パーツとしてのお取り寄せ。とりあえずAnkerのオーディオケーブルで間に合わせることもできません。リケーブルのしやすさというのは重要かと思います。
  • 充電が必要だし駆動時間が短い。これはbluetoothヘッドホンも同じなのであまり問題にはならないかも。しかし、愛用のMDR-X1000ではノイズキャンセリングオンで連続最大20時間再生可能。一方MDR-1ADACではたったの7.5時間です。これ、AirPodsの5時間に毛の生えた程度。AirPodsならケースに10分入れておくとまた結構な時間使えますが、こちらはUSB経由での充電が必要。そのかわりバスパワーではないのでスマホ側のバッテリーを余分に食うことはありません

発想は面白いのですが、いかんせんディメリットが多すぎます。それなら、今は廃番になったELECOM/Logitech LHP-AHR192でも使った方が幸せ「かも」しれませんが…どうだかなぁ。

人による好みが激しく、直接肌につけたり持ち歩くので痛みも激しいヘッドホンの場合は、交換用イヤーパッドの入手しやすさ(イヤーパッドは必ず劣化します)と価格ケーブル交換できることと交換用ケーブルの価格や種類の多さ、も選ぶポイントとして非常に重要だと思います。

 



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