今日は、マウイ島をあとにしてカフルイ空港に向かう日である。実はこの日も友人の世話になってしまった。
前夜友人と別れ際に、オアフへの移動の話になり、スピーディーシャトルを予約してあるというと、そんなのもったいない、私たちが送ってあげよう、シャトルの予約はキャンセルすればよいということで、またもや友人に甘えることにした。
そして友人がマウイ・アイランダーに来てくれたのは8時ごろで、私たちが乗る予定なのは、10時53分のアロハ航空72便であるから十分な時間だ。空港に着いたのは8時半ごろで、さすがに時間がありすぎるので、チェックインでもっと早い便はないかと尋ねると、9時54分の91便なら取れるといいうことでそれに変えてもらった。
友人とは、ここで次に彼らが日本に来るか、私あるいは私たちがマウイに来るまでお別れである。本当に世話になりっぱなしであり、貴重な時間と手間を私たちのために費やしてくれた心温まるものであった。本当に感謝、感謝である。
AQ91便にのってホノルル空港に到着し、空港で荷物を拾ってから出たのが10時半頃だ。国内線出口を出てすぐのところに、ワイキキ・エキスプレスのバス乗り場があるが、このバスがなかなかこない。実際、今回も25分ほど待たされた。
待っていると、アメリカ人の母娘が「ワイキキへのシャトルはここでいいの?」と訪ねるので「そうですよ、ここでいいのです、私たちも同じシャトルでワイキキに行きます」と返す。すると「それじゃ、あなた方にくっついているわ」と言う。
しかし、なぜ、ここのワイキキ・エキスプレスはこんなにも待たされるのか知らん。もっとも成田でも電車にせよバスにせよ同じくらいは待つだろうから、そう思えばたいした時間ではないのだが、このあたりが日本人の困ったところかもしれないとも思ったりする。もともt時刻表があるわけでもないし、ハワイアンタイムだと思えばよいのだが、それにしてもこの通気の悪い排気ガス臭いところでは長時間過ごしたくないのは事実である。
ワイキキ・エキスプレスの中ではドライバーの愉快なアナウンスに笑いながら、誰かがくしゃみをすると、他の人が「Bless you!」という。これって、よくある話で、どうもアメリカ人というのは、くしゃみが聞こえると「Bless you!」といわないと気がすまないらしい。別に他人がくしゃみをしたからといって、赤の他人にまでいうことはあるまいと思うのだが...。
"Aston Pacific Monarch" にはステューディオと1BRしかなくて、1BRは結構狭くてベッドルームにはスーツケースを広げる余裕はないのでリビングで広げるしかないのは、昨年使って分かっている。この状態でリビングでソファ・スリーパーを広げてしまうと、それこそ場所がなくなってしまいかねないので、今回は1BRとステューディオを予約した。
予約のときに「リクエスト」として「隣同士の部屋」をインプットしておいたが、実際に取れたのは隣同士どころか、階が離れてしまった。交渉してみたが残念ながら希望道理の部屋が今は割り当てできない、リクエストはリクエストであって確約ではないという、当たり前の答えが返ってくる。日本人的にはもっと言い方があるだろうにと思うが、アメリカ人的にはまあ普通の素直な答えであることはわかっているから、別段腹も立たない。階数を下げればよいかもしれないが、場所的に階数を下げるとせっかくの夜景を楽しみえなく可能性があるし、それにどうせ寝るときだけだから、まあ良かろうとそれで手を打つ。ちなみに、1BRは30Fでペントハウスのすぐ下、ステューディオが18Fであった。
チェックインはすぐに出来たので、そのまま荷物を30Fの部屋に入れて、とりあえず昼食をとりに出る。
本来なら、ここでホノルル在住の地元の友人からメッセージが入っているはずで、他に日本からハワイ島の "Big Island Candies" に、滞在日と滞在先を告げて滞在先に送るように依頼しておいたのだが、どちらも着ていないという。
Studioの室内から入り口を見る。 左手がキチネット |
Studioの洗面 | Studioのベッドコーナー 手前がリビングだが、 これが結構広い部屋である |
1BRのベッドルーム 狭いのでクィーンサイズベッドがぎりぎり |
1BRのリビングルームの ダイニングテーブル |
1BRのキッチン。 換気扇がない他はGOOD。 |
1BRのリビング | 1BRのリビング | 1BRのバス。 普通はシャワーカーテンだが ここは仕切りの扉があった |
Studioのベッドからリビングをみる 奥にソファがありこれもベッドになる 手前にダイニングテーブルがあり Studioとしてはかなり広い。 |
Studiのキチネットで入り口すぐ右手にある 手前下が冷蔵庫、上の左端に電子レンジ、 その上に二口のレンジが載っているが、使うときは 必ずレンジの上から降ろして使うようにとの注意書き がある(笑)。他にコーヒーメーカーがある。 必要なものは鍋・食器などそろっているが キチネットなので狭いのは仕方ない。 |
昼食は、クヒオどおりの山側にあるケーキとベーカリーのお店「パッティセリ」である。ここはケーキもアメリカとしては甘さ控えめで美味しいので、今回はサンドイッチを頼んでみた。ハム&チーズとターキーの二種類を頼んだが、頼むときにマヨネーズはどうする、マスタードはどうするとか、沢山オプションがあって最初それをしらなくて、一瞬何を尋ねられているのか分からなかった。だって、日本でもそういうサンドイッチ屋さんに行ったことはなかったんだもん。ちなみにサンドイッチの味はなかなか美味しくて、クヒオどおりで軽くランチなどとりたくなったらお勧めだ。店内で食べても "to go" にしてもよいだろう。
これからホノルルに四泊するのでABCストアで "The Bus" の4日間のバスパスを購入する。ホノルル滞在にこれは必須である。これが無くてはいちいち$1.50の料金を支払わなくてはならず面倒なことおびただしい。四日間あれば最低10回は乗るのは間違いないから買って損はない。
ここで空港行きのバスを捕まえて行ったのが、ニミッツ・ハイウェイ沿いにあるビッグKマートである。ハワイ島のカイルア-コナにあるビッグKマートは本当に大きく(といってもメインランドに比べれば小さいらしい)て楽しいが、ニミッツ・ハイウェイの店はカイルア-コナの店の1/3程度の店舗面積しかないから、大してみるものもない。これは昨年私は一人できているから良く知っているが、妻と娘の出発前からの希望でもあるのでやってきたわけだ。
Route19または20のバスにのれば、ワイキキを過ぎて右手にCompUSAが見えてくる。娘にあれがCompUSAだと言うと喜々として目を輝かせている。私はCompUSAで手持ちのアメリカの電子地図の最新バージョンである "Microsoft Streets and Trips 2002" を購入する目的がある。
ビッグKマートは、ドール・キャナリーへ行く人もほぼ同じところで降りればよくて(実際にはドール・キャナリーはビッグKマートのひとつ先のバス停だが歩いても300メートルくらいだろうか)、昨年も乗っているからこのあたりの地図は頭に入っている。バスがニミッツハイウェイから右のやや細い道に入ったら、すぐ左手に大きな「K」の字が見えてくるので降車合図の紐を引く。
妻と娘は喜々としているが、いざ中へ入ると「ほんとうだ、小さいのね」という。だから、事前に小さいといってあるだろうが....。とはいえ、予告しておいたから小さいと知らなかった私の昨年の落胆よりはマシであろう。
ビッグKマートでしばらくうろうろして若干の買い物をしたあと、ドール・キャナリーに入ってワゴンで売っていたパイナップルジュースとソフトクリームで休憩だ。ジュースはじつに美味い!ハワイでは正直なところ美味いものは少ない(ハワイの中では相対的に美味しいものはあるけど、美味い!と唸るものは非常に少ない)が、フルーツやフレッシュジュースは安くて美味しい。だけど、昨年のハワイ島カイルア-コナのババガンプ・シュリンプで飲んだパイナップルジュースは、フレッシュジュースの五倍水割りくらいのパイナップルの香り付きミネラルウォーターみたいで、天下一品のマズさだったけど。
私たちはしばしパイナップルジュースを堪能して休憩した後、ここからワイキキ方面に戻るためにやってきた42のバスに乗り、ワイキキ方面へと向かった。
ワイキキ初日にビッグKマートへ行き、帰りにCompUSAに立ち寄るのは昨年の一人旅と全く同じコースである。違うのは今回は一人ではなく家族が一緒であるということだけ。私は、目的の "Microsoft Streets and Trips 2002" を探し、その間妻と娘はアクセサリーなどを見て、Tweety Birdのキャラクターマウスパッドを手にとっていた。
パソコンのハードウェアに関しては正直なところアメリカで見るべきものは何もないといってよい。何かあっても価格的には日本のほうがはるかに安く買えるし、ものによっては日本語対応の問題だってある。ゲームソフトについては今は欲しいタイトルがないので、さきの二つを買ったら、あとはとくに見るものもなくて精算をすませて、出口で品物とレシートの照合チェックを受けて(よほど万引き[shoplifting]が多いのだろう)、外に出てバス停に向かう。
次に向かうのは妻にとっては15年ぶりのアラ・モアナ・センター、私にとっては昨年秋以来のアラ・モアナ・センターで、この順路はこれまた昨年の一人旅と同じだが、ビッグKマート、CompUSA、そしてアラ・モアナ・センターというのが一番効率よく回れる順序なのである。
例によってここは日本人観光客が一杯で、とくに三階のブランドショップがならぶモールは、日本人以外にはショップの店員しかいないといっても過言ではないくらいである。このブランドショップモールには興味がないが、今年一杯で閉店するワーナーブラザーズスタジオストアが妻と娘の目的地だ。
妻にとっては十数年ぶりのホノルル滞在であり、十数年ぶりのアラ・モアナ・センターであるから、その変貌ぶりには心底驚いていたようだ。私は昨年より以前というとやはり十数年前になるのだが、そのときはアラ・モアナ・センターとかほとんどよくわかってなくて、あまりよく覚えていない。
ここで、シアーズを覗いたり、リバティハウスを覗いたり、ワーナーブラザーズスタジオストアを覗いたりしていたが、ひとつ大変がっかりしたことがあった。ここのリバティハウス4Fにある「ハワイ・リージョナル・キジュイーヌ・マーケットプレイス」という、ハワイの有名なシェフがやっているデリの店である。昨年はここでクラブケーキ(甘いケーキではなく蟹肉がたっぷりの揚げ物)、スタッフドサーモンといったハワイとしてはかなり美味しいものがデリで買えたので、今日もここでデリを買って持ち帰り部屋で食べるつもりだった。
そしてリバティハウス4Fのその場所を覗くと、「ハワイ・リージョナル・キジュイーヌ・マーケットプレイス」があるにはあるが随分様子が変わっている。以前は入った中央部にデリのショウケースとカウンターがあり、右側はチョコやパン、左側はカフェみたいな感じになっていたのだが、肝心の中央部のデリのカウンターがごっそりなくなっているのである。
どうしたことかと、右のほうをみるとこちらは大して変わっていない。左のほうをみると今は営業時間ではないらしく(以前はいつでもOKだった)暗くなっていて、メニューをみてもデリのクラブケーキやスタッフドサーモンの影もなかった。
どうやら、「ハワイ・リージョナル・キジュイーヌ・マーケットプレイス」は残っているが、あの美味しいデリはなくなってしまったようだ。昨年はみていると夕飯前とかにロコの人が結構買っていたのに、まことに残念なことだ。アメリカというかハワイには私からみてあまり美味いものはなく、ここは比較的リーズナブルで美味しいデリが食べられる(といってもデリとしてはかなり高い部類に入る)数少ないところだったので大変がっかりである。
これでアラ・モアナ・センターの魅力が一つ無くなってしまった。とにかくがっかりしているだけでは腹は膨れないし、夕食時にもなってきたので、まあ適当にフードコートで食べようということで、1Fのマカイマーケットにおりた。
実はこのマカイマーケットには、プレートランチにしておくのはもったいないくらい美味しい中華の店がある。「パティーズ・チャイニーズ・キッチン」という店で、焼麺かフライドライスのどちらかを基本に、惣菜を二品もしくは三品でらぶのであるが、これがどうしてなかなか美味しいのである。ハワイに限らずフードコートで中華は珍しくないが、ここのははっきり言ってかなり美味しい部類に属するといえるだろう。フードコートで迷ったらここがお勧めだ。中華がイヤでなければ、だが。
お腹の虫もおさまった私たち一行は、同じく1Fのフードランドに行き、若干の食品などを買って、ワイキキ行きのバスにのって宿に戻った。
部屋に戻る前にフロントでメッセージがないかというと、私宛の大きな封筒を出してきた。これって確かチェックインしたときにちらりと見かけたような気がしたのだが、気のせいかしらん? ともあれ、あけてみると、ホノルルに住むアメリカ人の友人からの英語のメッセージ(当然日本語は駄目な人だ)と何冊かのフリーペーパーを集めてくれたものと、ちょっとしたプレゼントが入っていた。
早速友人宅に電話をしてメッセージを受け取った旨と礼の電話をする。このアメリカ人の友人夫妻ともこちらで会う予定をしているので、会う場所などを決めて、しばらく長話をして楽しいときを過ごすことが出来た。
(第5日目終了)