第7日目

33Fのプールにて

今日は午前中はコンドミニアムのプールでのんびりすることにしていたので、7時ごろおきて適当な朝食をとり、屋上のプールに向かった。

私たちの部屋は30Fだったので、プールのある33F(屋上)へは展望室のある32Fまでエレベーターで行き、そこから階段であがるのだ。ここはホテルのような豪華なプールではないが、32F建てのビルの屋上だから眺めは相当に良くて、多くのコンドミニアムやホテルを見下ろしながらのんびり出来る。それにジャクジーがあるのもメリットで、屋上で風が強いから冷えた体を温めてやるにはもってこいだ。もっともジャクジーから出たらやはり風が強くて寒いことに変わりは無いけれど...。

時間が早いせいもあって、インド系のお父さんと子供三名ほどの家族と私たちだけだった。子供達はしばらく走ってきては飛び込んでいたりしてはしゃいでいたが、そのうちお父さんの雷が落ちて、「お前ら、ここに書いてあるのが読めないのか!飛び込み禁止と書いてあるだろう」と子供達をしかった。

もっと早く叱ればよさそうなものだとうは思うが、それでも我が子のやりたい放題の振る舞いを見て見ぬ振りをすることの多い、多くの日本人観光客の馬鹿親どもとくらべたら数段の違いだ。日本人観光客の親ときたら、見て見ぬ振りをするか、叱っても上っ面だけで、子供達は全然言うことを聞かないケースのほうが目立つことが多いのは、同じ日本人として子供の躾が出来ていない人種が多いことに大いに恥じ入ることが多い。

ここで11時くらいまで過ごして、日差しが思いっきり強くなる前に一旦部屋に戻ってシャワーを浴びてさっぱりとした。一人旅だとプールで半日を過ごすというのはまずありえなくて、ひたすら街歩きしたり観光したりしていることが多いので結構疲れるが、やはり家族でハワイにきているのだから、少しくらいはプール(あるいはビーチ)で南国の日差しを楽しまないと損である。

もっとも、ハワイのように南国に近いところで、オゾンホールの影響を受けにくいから南国の日差しを浴びて、などと悠長なことを言っていられるのであり、ニュージーランドなど南極に近くてオゾンホールの影響を受けやすいところは、南国の日差しなどと悠長なことは言っていられないのである。

昼食は、買っておいたUS製のカップ麺(私の好みはUSマルチャンのシュリンプフレーバーだ)とサラダで済ませる。こういうことが簡単に出来るし、本格的な料理もやる気になれば出来てしまうのがコンドミニアムの良いところだ。

いくらせっかくのハワイとはいえ、ホテル滞在で食事のたびに物価の高いハワイで外食ばかりするのは無駄だし、同じインスタントを食べるのもちゃんとダイニングテーブルで食べるのと、ベッドに腰を掛けて食べるのとではやはり雰囲気が違う。第一大抵のホテルでは満足に熱湯さえ得られないではないか。コーヒーメーカーを置くのも良いが、電熱湯沸しポットでも置いてくれたほうがずっとありがたいと思うのは私だけか。

カハラ・モール

軽く食事を済ませて、午後からはカハラ・モールに行くことにした。ワイキキからカハラ・モールに行くには22か58のThe Busを使えば、所要時間20分程度で簡単に行けてしまうが、ひとつ問題がある。

それは、ハナウマベイへ行く客もこのバスを使うということである。特に問題なのは午後からカハラ・モールに行った時で、帰りが夕方になるとハナウマベイからワイキキへ戻る客とバッティングしてしまい、カハラ・モールのところではすでにバスが満員になっており通過してしまうことがあることだ。特に22はBEACH BUSでハナウマベイのすぐ傍まで行くので、夕方近くにかかるとかなりの確立で、満員通過してしまう。58はハナウマベイ方面も通るが、22ほど混雑していないから、混雑していたら58を使うのが良い。

カハラ・モールは大手ツアー会社のシャトルバスが停車することもあって、ハワイで最大の力をもつこの日本の最大手ツアー会社からの客が結構多い。昨年もThe Busに乗る日本人は比較的少ない(例外はアラ・モアナ・センターとワイキキの間)が、このカハラ・モールも例外ではない。ちなみにアメリカではこうした公共バスは低所得者層の利用が多く、その結果治安面でも不安が出てくるのだが、ハワイのThe Busに関しては、これまでの経験では問題はない。

さて、カハラ・モールに入ると昨年の10月とちがって日本人が多い。まず、リバティハウスに行き、妻がそこのエスティローダで自分とお土産用の化粧品選びをするのだが、これがえらく時間がかかった。いいかげん待ちくたびれて足も疲れてきたと思った頃にようやく終わった。他に妻のTシャツなどを買って、次に "Longs Drug" だ。

ここは日本人だらけといっても過言ではなかったが、ここでジップロック面白いものを見つけた。というか、昨日テレビのCMで見ていて、同じビニルファスナーだが、開閉するための左右に動く白いファスナーが付いたもので、CMでは「ほら、簡単に開閉できるでしょう?これ新製品よ」などとやっていたのを思い出したのだ。これはまだ日本では、少なくとも私は見たことがないので、買って帰ることにした。

そして妻の希望で次にいったのがシナボン。ここで新しい製品「チョコレートボン」を$3.43でひとつだけ購入。だって、私と娘は食べないもの....。それにしても、$3.43は高すぎるんじゃないの?はっきり言ってかなり高いぞ!

スターバックスでコーヒー、娘は違うところでジュースなどを買ってしばし休憩だ。このあと妻はお腹が冷えたらしくて、トイレに二度ほど行ったが、ここで私の準備周到さが役に立った。

海外旅行のとき、誰しも常備薬(風邪薬、鎮痛解熱剤、胃腸薬、整腸剤など)を持ってゆくと思うが、こうしたお出かけのときに持ってゆく人は少ないのではないか。私はこれらについては機内持ち込み荷物に家族分に必要な量を入れるが、他に出歩き用リュックの中に持つために、これらの薬を別途数回分程度ずつ少量ファスナ小袋に入れたものを持っているのである。

腹の調子がわるいという妻に「じゃあ、薬を飲めば?」というと「そんなもの、どこにあるのよ?」と半ばあきれたように言うので、「ほれ、ここにあるさ」と出して見せた。このときは、妻にとって私の姿に後光がさしていたに違いないと確信できる。その上、ハワイで出歩くときは必ずミネラルウォーターも持ち歩いているから、薬は今すぐに飲むことできるのである。私の準備周到さには感謝したまえ。

とにかく、海外ではちょっと体調が悪いと思ったら早めの休養と薬の服用しかないと思う。実際、私も風邪薬などはこれまでも時々お世話になったことがあるが、大抵はその一回の服用だけで元通り元気になっている。

コンプリートキッチンで妻は柄の可愛いバターナイフをお土産用にいくつか買い求め、私はその向かいのウォールデンブックスにてペーパーバックを一冊購入した。

ちなみに、日本国内で洋書をおそらくもっとも安く買える方法はというと、おそらく通販である。Amazon.co.jp現在送料無料になっているし、ペーパーバックなども10%ほど安くなっているからかなりお安く、日本の文庫本+α程度の価格で購入できる。書店で買うと額面の二倍くらいの価格になり、$7〜$8のペーパーバックが一冊千数百円というとんでもない金額になるが、Amazon.co.jpなら、この価格であればやはり800円〜900円以内で購入できるのである。

カハラ・モールでの予定も終えたので、一旦宿に戻るが、バス停で待っていると22のバスは予定通りというか想像通りというか、満員通過してしまったので、その次にきた58のバスに乗るがこちらは空いていた。

ニックズ・フィッシュ・マーケット

私たちが家族で旅行するときは、旅行中一度だけ高級レストランで予約して食事をすることにしている。毎回こうしたレストランでディナーというのは高くつきすぎるが、さりとて毎回自炊やフードコートというのも味気ないので、一度だけは高い店へ行き高級ディナーを楽しむのだ。

今回は、いろいろ調べた結果、ワイキキの端のほうのワイキキ・ゲートウェイ・ホテル内にある「ニックズ・フィッシュ・マーケット」である。ハワイといえどもなかなか美味しい魚介類の料理にはありつけないのだけれど、ここは期待できそうだということで高いけれど予約を入れておいた。

注文したのは、グラスワイン、ニュー・イングランド・クラムチャウダー(これはレストランではあれば必ず頼むことにしているがハワイのレストランでは外すことが少ないメニューだ)、シーザーサラダ、ロブスター・リゾット(妻)、ハワイアン・アヒ・ステーキ(娘)、ハワイアン・オパカパカ(私)である。

ここで頼んだシザーサラダは、ウェイター氏に言わせるとここのお勧めメニューのひとつで、二人前から受けているが、テーブルサイドでクックするというものである。彼に言わせると三人なら二人分を頼んで三人分に分ければよい、というのでそれを頼んだ。

しばらくすると別のウェイター氏がワゴンを押してやってきて、卵黄から始まってドレッシングを大きな木のサラダボールで木のフォークとスプーンを使って作り始めたのには驚いた。しばらくかかってドレッシングが出来たら、野菜とチーズを入れてよくあえて取り分けてくれた。食べてみると、これが馬鹿ウマではないか。

サラダというとどれをとってもうまくもまずくもないものが多く、サラダを食べて「これはうまい!」と思ったことは少ないが、ここのサラダは旨かった。本当においしい、サラダとはこんなに美味しいものだったのだ、と心底感心してしまった。サラダを食べるだけでもこの店に来る価値がある。ウェイター氏が胸をはって自慢しただけのことはあるというものだ。彼の言葉に嘘も誇張も無かった。本当に旨いサラダだった。ここへ行ったらぜひこのサラダを食べることをお勧めする。

もちろんメインディッシュのほうも大変に美味しいもので(値段が高いから当然かもしれないけれど)あった。ただ、アヒ・ステーキはやはりマグロだから焼くよりは生で食べたいと思ったのは日本人のサガかもしれない。ロブスター・リゾットも美味しかったが、結構な量があった。

ニックズ・フィッシュ・マーケットを出ると外はさすがに暗くなっていたが、このあたりからカラカウア通りを歩く分には問題がないので、腹ごなしに歩いてかえることにする。途中ぶらぶらいろりおな店を覗きながら、エンデンジャード・スピーシーズで白猫の「スターレット」を購入した。

(第7日目終了)

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