第1日目 30 July 2004

機上の朝

朝のおしぼりが配られて、それを妻に顔に押し付けられて(笑)目が覚めた。時刻はシドニー時間の5時半ごろだろうか。大した時間眠っていないのではあるが、アイマスクをしたおかげでそれなりに深くは眠れたようだ。

[朝食メニュー]

それにしてもJALの朝食ってなんでこう貧弱なの?どうせ貧弱ならコンビニのおにぎり一個に沢庵のほうが日本人としてはうれしいけれどなぁ。はっきりいって、このチーズカツデニッシュは激マズだった。ほんと、格安50円のアンパンのほうがはるかにまともである。JALって馬鹿? ホント、こんなマズイものならばコンビニでデニッシュでも買って搭乗したほうがかなりマシである。

シドニー国際空港

シドニー国際空港に無事到着。やはりちょっと寒いねぇ…真夏の東京に比べればだけれど。出国検査に行く前だったか、その後だったか記憶があやふやだけれど、途中無料でガイドブックがもらえるところがある、というか各国語版を自由に取れる。ここで是非とっておきたいのが "SYDNEY, The Offial Guide" だ。この巻末の地図が役に立つ。それも英語版のほうが地図の範囲が広いし、街中で広げてみるには安全のためにも英語版のほうが無難とも言える。なにより日本語版とは厚みが倍ほども違う(従って情報量もかなり違う)。まあ、無料なのでここは日本語と英語の両方をもらっておくべし。こういう無料の公式ガイドブックは必ず役に立つことが経験的にわかっている。

検疫

さて、いよいよ入国審査。今回も、常備薬と家族が処方薬を持参しているので、税関申告書には『医薬品・武器…』の『YES』のところにチェックを入れる。せめて「医薬品」と「武器」とは別のチェック欄にしてほしいけれど。入国審査のところで係員に「常備薬等を持っているのだが申告の必要があるか?」と尋ねると「必要だ」という。確認するとすなわち赤いほうの「DECLARE (申告するものがある)」ほうへ行けということだ。

荷物はなかなか出てこなかったが、出てこないのは筆者だけでは無く他の大勢の客が延々待っているのでロストではなさそうなので気長に待つ。途中で乗継があったわけでもなく、チェックインがぎりぎりだったわけでもなく、搭乗地は成田なのでロストなんて非常に考えにくいので安心して待っているとようやく出てきた。

荷物をカートに乗せて、申告する品ありの赤いほう(DECLARE)へカートを押して進む。検査場の前に係官が居て、申告書とパスポートを出して自分たち用の薬をもっているというと、食品やその他キャンプ用品などはどうか?と聞かれたので、それらについてはまったく持っていないというと、申告書に何やら書き込んでグリーンへ行け、つまり申告物なしのほうへ回ってよいということだった。自分で判断して勝手にグリーンへ行ったわけではなくて、申告に対して係員の指示でグリーンへ行ったわけなので安心できる。入国のX線検査も特に問題なく過ぎて晴れて無事開放された。

オーストラリアとニュージーランドの入国検疫は厳しいので、くれぐれも自分の勝手な判断やガイドブックのいい加減な解説で本来申告すべきものがあるのに、申告なしにいったりしないようにすべきだ。特に食品は徹底的に検査されるので、食品をもっているのに申告物なしと虚偽になりかねない申告をしたりするとこれは大きな問題になる。だが、申告していれば、場合によってはトランクをあけたりの手間はかかる可能性はあるが、深刻な問題は何も起こらない。食品も物によっては(ちゃんと内容や成分を説明できれば)持ち込めるものもあるのだが、それらは申告して係員が判断するわけである。

携帯電話を借りる

さて、ようやく出てきたゲートはDゲートだった。ここを出るとすぐ左手にVodafone Rentalがある。実は、今回筆者はシドニーでは知り合い三名(三組)と会うことになっていて、連絡用のためにも是非携帯を借りておきたい。日本から海外用携帯を借りると通話料もアホみたいに高いしローミングの必要は皆無なのでシドニーに到着してから借りることに決めていた。

カウンターの若い男の子はアジア系の顔立ちだが、言葉は完全なネイティブ英語。それも典型的なアメリカ英語(米語)なのがちょっと不思議。最近はイギリスでもハリウッド映画に若者の言葉が汚染されていてアクセントがアメリカ風になってきている連中が少なからずいるというが、彼は多分米語圏で育ったのであろう。

日本から特に予約したわけではないが、パスポートとクレジットカードを出して(保証のためにクレジットカード会社にAU$500の事前承認を取られる)書類に書いてNOKIAを借りた。こちらの携帯はGSMであり、SIMとよばれるICカードに番号が書き込まれているので係員がSIMカードをNOKIAにセットして、ACアダプタとともに借りて終了。

いざ宿へ

これで空港には用は無くなったので素直に宿であるStar City Hotel and Casinoに向かうためにタクシー乗り場に向かう。多少列ができているが次から次へと来るし、係員が乗客を整理しているので問題なし。筆者家族があたったタクシーは普通の乗用車でトランク(英語ではbootという、米語ではtrunk)が狭くてにはスーツケース二個が入らなくて、一個は後部座席に収まることになった。この時点で時刻はすでに9時を回っていた。

空港からStar Cityまでタクシー料金はAU$28.15と予定よりちょっと高い。初めての街なので地図は頭にいれていても車窓の風景と地図が結びつかないのは致し方ない。かろうじて、Central Stationは分かったのはそう書いてあったからで、他にはモノレール(Metro Monorail)とかライトレール(Metro Light Rail、いわゆるtram)とかの路線も見ればわかる。走ること20分だか30分だかでStar City Hotel and Casinoに到着。

Star City Hotel and Casino

安くはないところだけに、タクシーを降りるとベルがやってきてチェックインかどうかを尋ねる。チェックインだというとブッキングした名前を聞いてそれを荷物を載せたカートにつけて、あとは部屋まで…というわけだろう。ここで待ち歩き用の軽いリュックにとりかえるために、ベルに断ってロビーの一画を借りてトランクをたてたまま小さく開けて(こういうところで御開帳すべきではないと思うから)、必要なものを取り出し、あるいはさきほどまでのリュックからメモノートなどをこの軽いリュックに移動して、トランク2個とリュックを預ける。

そしてフロント(ホテルの大きさの割にはフロントは小さい)でチェックイン。インターネットで予約しておきFAXされてきた予約確認書のコピーを出すと、あらかじめ住所と名前がプリントアウトされた宿泊カードを出されるので、内容を確認後サインしてデポジットのクレジットカードを登録して終了。だが、時はまだ10時前でさすがに部屋に入れるわけもなくて、通常は15時だがそれ以前に準備ができたら電話するというので、借りた携帯の番号を知らせておく。

Metro Light RailでCentralへ

さて、ここから、街に出たい。だが、ホテル+カジノで規模も結構でかいところなので、最初はホテルの中で迷子になってしまう。結局、Metro Light RailのStar City停留所へ下りるエスカレーターを見つけて、待つことしばし、モダンな路面電車がやってきた。

Metro Light RailのStar City駅(ホテルの真下)

この電車はキップは車内で買う。つまり車掌が乗っているのだ。バスと同様行き先を告げて金を払う。とりあえずCentralまでだ。でかいホテルだけにその下には電車が通っていて専用の駅があるというところがなんとも凄い。

Tramだけに街中をのんびり走る。これは街の見物もできるしのんびり楽しむにはなかなかGOODである。見たことのない街なので、もう見るもの全てが新鮮だ(当たり前)。そんな気持ちで楽しんでいたので、Centralはあっという間。

駅を下りたら真ん中に宝くじ売り場のようなブースがあって、ここでWeekly Passを買える。CentralとStar City間はZONE 2になり、片道AU$3.80もするけれど、これがWeekly Passなら全区間7日間載り放題でAU$20だ。これを三名分購入。あとから分かったことだが、Weekly Passは車内で車掌から買える。したがって、最初からWeekly Passを買うつもりなら最初の乗車時に車掌から買えばそれが一番安くつく。

次に、CityRailのCentral駅に向かう。CityRailにもゾーン毎にTravelPassというパスがあって、フェリーやバスまで含めて7日間載り放題になる。このGreen Zone用(AU$40)を三名分を買うのに自動販売機でOKだがキャッシュオンリーなので、駅のインフォメーションでATMの場所を聞いてキャッシュを引き出してから、チケットを購入。途中妻が腹減ったというので、トルティアチップスの小袋を購入。実はこれがシドニーでの最初の買い物だが、駅売店だけに安くなくて小袋のくせにAU$2もする。

いきなりWOOLWORTHS (CityRailでTownhall駅へ)

シドニーについてから寒がりの子供がハイソックスが欲しいというので、まずはWOOLWORTHSのあるTownhall駅へ向かう。ここは駅を出ればすぐにWOOLWORTHSがあるはず。自動改札は日本と似ているが、キップを取ってからゲートがあくというこの順番が違う。日本はゲートが空いてキップを取るのが最後になる。日本のハイテク自動改札のつもりで歩きながらキップを取って進むと、キップは取ってもゲートが開かないことがあるのでご用心。

TownhallはCentralの次の駅で、ここで降りるとまさにWOOLWORTHの入口が目の前だ。WOOLWORTHの最上階でとりあえずハイソックスを買って、その場ではさみを借りてタグを切りソックスからハイソックスに履き替えて少し落ち着いたようだ。

初めてのシドニーでの昼食

さて、時は11時半を回ったので腹が減ってきた。うろうろしているとPICCADELLYというショッピングモールがあり、そこのフードコート内の「Sang Chay」というチャイニーズディッシュの店で料理を購入。妻はフライドライスと魚の唐揚のようなもの。筆者は同じくフライドライスとPeking Chicken、子供はチキンワンタンヌードル。味は、まあこんなもんでしょう、フードコートとしては普通かな。

上から反時計周りに…
・フライドライス+魚の唐揚?
・フライドライス+Peking Chicken
・チキンワンタンヌードル

[昼食メニュー]

Sydney Tower and Skytour

お腹も落ちついて、ふと天井のガラスドームを見上げるとシドニータワーがすぐそこにみえている。というわけで、次の行き先はあるいてシドニータワー。ファミリーチケットがつかえたので、AU$45.90で家族三名分がまかなえてちょっとラッキー。トロントのCNタワーでもそうだったけれど、中に入る前にセキュリティチェックがある。ここの場合は空港のような金属探知機だった。ポケットの中の小銭や携帯、デジカメなども出さねばならない。

チェックを抜けてエレベータを上ると地上250mの展望台だ。今日は天気が良いのでシドニー市内を一望できる。オペラハウスはというと後ろからなので、ビルの隙間からかろうじてみえただけ。ハーバーブリッジは一目瞭然。だが、残念なのは見える景色がなんなのかの解説が無いこと。よくガラスや天井付近に書いてあるところが多いが、ここにはほとんどない。ここで空港でもらっておいた "SYDNEY, The Official Guide" 巻末地図が大いに役に立つ。地図と照らし合わせながら見ると一目瞭然。

Sydney Towerからみた風景

さきに買ったチケットは、Sydney TowerとSkytourのセットだ。タワー展望台から街の眺めを楽しんだ後は一度下まで降りて、今度はカウボーイ風の兄ちゃんのいるゲートへ行く。指示通りに進むと、まずSkytourの説明と注意がビデオで流される(Orientation Campsite)。その後、いよいよツアーの始まり。

最初はExpedition Tentで、ヘッドホンをつけて声だけでオーストラリアの歴史の説明を聞く。英語はもとより日本語もスイッチを切り替えればOKなのでご安心を。この比較的短い説明だが、短時間で歴史の概略を知るには良かろう。

次にDiscovery Chambers。ここは東京ディズニーランドのミートザワールドの小型版だと思えば間違いない。座席が移動するところなどもそっくりだ。ここでさらにオーストラリアの多用な風土についての解説がホログラムモドキで解説される。実は、機内で寝不足のせいもあってこのときはもう起きているのが精一杯だった(笑)。ちなみに、となりで妻は船を漕いでいたようだ。

ここが終わると洞窟もどきの通路を抜けてGrate Australia Expedition Rideだ。これもアミューズメントパークに似たような乗り物がありそうだが、大きなスクリーンの映像に合わせて座席が動いて、例えばいかにも急降下しているようなスリリングな体験ができる。タワーだけだと高いけれど、このスカイツアーも入って家族三名(大人二名と16歳以下の子供1名)AU$45.90なら悪くはない。ちなみに、この手のスリリングなアトラクションが苦手の我が子は最後のRideには恐怖におののいて凍り付いていたようだ。

一旦宿へ

これが終わって、外へ出たところで携帯に電話があり部屋の準備ができたとのこと。到着初日なので、あとはWOOLWORTHSでちょっと飲み物やおやつなどを買って引き上げることにしようとことになり、ジュースや水などの液体もの(これが重いんだなぁ)やフルーツ、ビスケットなどを買い、CityRailとMetro Light Railを乗り継いでStar City Hotel and Casinoに戻った。

Star Cityのcity側の部屋からの眺め
ハーバー側からみたStar City ここも眺めはいい

フロントで電子キーをもらい(これがないとエレベータで客室階のボタンを押せない)、ガードマンというか係員のガードしているApartmentのドアを通って、エレベータに乗りこれから8日間の我が家へと向かう。

Star Cityの2BR apartment

予約したのはStar City Hotel and CasinoのApartmentの2BRだ。5月のバンクーバのCarmana Plazaもかなり良かったが、ここもかなりのものだ。部屋中の写真をデジカメでとりまくって、お茶で休憩。実は、WOOLWORTHSでトワイニングのJAVA GREEN TEAという不思議なティーバッグを買ったのだが、これが飲んでみると、紅茶とほうじ茶と烏龍茶の中間のような味で、なおかつ香りがあまりない。ジャワティーストレートなんて飲み物があるが、あれをあたためるとこんな感じかしらってところ。

Harbourside Centreで夕食

休憩して、体力もやや戻ったので今夜の食事に出ることにした。ホテルの中は価格的に高そうだということで、遅くまでやっているらしいHarbourside Centreへ行く。Star Cityからは地図で見るよりずっと近くて、ロビーを背にPYRMONT ST.を左に行き、その先UNION ST.を左折してまっすぐ行けばもう目の前に見える。Harbourside Centreの左がAustralian National Maritime Museumだ。Pyrmont Bridgeは徒歩でも渡れて、わたった直ぐ左にSydney Aquariumがある。このPyrmont Bridgeは徒歩と自転車専用であり、多くの人の通勤ルートにもなっているようであり、夕方すぎだが結構人通りが多い。

あまり迷っていても仕方ないのでHarbourside Centreの中のイタリアンっぽい店、PASSELLOに入る。スパゲティ(クリーム&マッシュルーム)、ビーフラザニア、イタリアンサラダ、ガーリックトースト、Black TeaとLemon Teaを頼んだが、ビーフラザニア以外はイマイチ。うーむ、全部でAU$56.70か。大都市としてはこんなもんか…、いや、いや高すぎるワイ。ここは観光客用プライス。

[夕食メニュー]

お腹は膨れたけれど、気持ちは満足しないままHarbourside Centreの中をウィンドウショッピングしてStar City Hotel and Casinoに戻る。途中セブンイレブンとホテルのコンビニを覗くが噂どおりかなり高いのと欲しいものも無いので素直にかわずに出て部屋に戻る。

室内ランドリーはやはり便利

そうそう、ここのapartmentの良いところは、インルームランドリーがあることだ。つまり室内に洗濯機と乾燥機がある。これはとてもありがたい。というか、これがあるからここに決めたくらいである。ともあれ、あとは人間自身の洗濯と下着の洗濯をして、この駄文を書いて一日が終わりだ。

あ、いかん、CFカードのPCカードスロット用アダプタが無い! デジカメ(Power Shot A80)の撮影済み写真のバックアップがとれない。どこか街でデジカメを売っている店を見つけたら、おそらくそこにはあると思うので買わなくては…。

(第1日目終了)

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