第7日目 5 August 2004

最後の一日の始まり

朝食バウチャー付きのステイだとそのバウチャーの残りの数が日毎に減って行き逆番町皿屋敷状態となる。我が家の残ったバウチャーは2枚だ。そして家族は3人。一枚足りない…これぞまさしく番町皿屋敷(笑)。

一人分だけ足りない(もともと2名分で7日間のバウチャー付きで、我が家は3名で5回レストラン朝食が必要)のだが、そのためにAU$27を追加で支払うかというとNOであること疑いない。6時50分の目覚ましで起きて、身支度をして妻と娘をレストランに送り出した。いい加減ワンパターンのバフェに飽きたというのが筆者の正直なところでもあり、部屋でバナナ、林檎、そして先日買ったこちら版カップライスのオリエンタルフレーバーとオレンジジュースで済ませた。カップライス以外は極めてヘルシーな朝食である。

[朝食メニュー]

パッキングはほぼ終了済み

帰国のための土産のパッキングの九割がたはすでに昨夜のうちに済ませて置いた。筆者は、一週間とか十日程度の滞在で滞在中に私物を部屋の随所(クロゼットなど)にしまうのが好きではない。アウターはクロゼットにつるしておくけれど、それ以外の下着や小物類などは使ったら(洗濯して乾いたら)トランクにしまうことにしている。引き出しに入れておくのはパジャマがわりのスエットくらいのものだが、一人旅のときはこれもトランクに放り込んで出かける。

いろいろ散らかしてというか私物を出しておくのも生活臭が出ていいかもしれないが、逆にあまりに散らかっていると、これはハウスキーピングのよからぬ悪い心を刺激する可能性もある。実際問題、きちんと整理されていて、何か無くなったらすぐにわかるような部屋よりは、乱雑に子供のおもちゃやパソコンなどが散らかっているほうがはるかに危ないのは自明の理であろう。

一日前にパッキングするというのは今回初めてだが、これをやってみて帰国のための心の準備には丁度良いことがわかった(苦笑)。普通の連休最後の日の夜に会社のメールにリモートアクセスして処理しておくのと同じであり、心理的には社会復帰に絶大な効果があるといえる。悲しいといえば悲しいけれど心理的なギャップを小さくするにはいい案である。

今日も歩いてCityへ

さて、時刻は8時15分。妻と子供がかえってきた。筆者はすでに食事を済ませて歯磨きも済ませておりこの旅行記を書いているのであとはでかけるだけだ。今日は、Metro Light Railを使わずにTownhallまで歩いてゆくことにしようか…。Metro Light RailとCityRailの併用は時間がかかりすぎる。

ホテルを出たのが8時50分で、Star City Hotel and CasinoのDarling Harbor側の通りをまっすぐ行ってAutralian National Maritime Museumの横を過ぎてByrmond Bridgeを渡ってMarket St.へ出て、George St.を右折してTownhallで電車に乗ったのが9時20分。電車の待ち時間もあるから、景色と朝の空気を楽しみながら歩いて徒歩20分といったところか。Metro Light Rail経由での待ち時間を考えると半分くらいの時間で行ける。

Manly Ferry

Circular Quayについたのが9時半だったが、丁度Manly Ferryが出たばかり。次の便は30分後の10時丁度だ。その間にトイレをすませて、フェリーの3番乗り場の売店を見ているとぬいぐるみのBeanie Babyのコアラとカンガルーがあったので、各AU$12.95で購入。そうこうするうちにフェリーが到着して乗船。例によって右舷後尾の席を確保する。

Taronga Zoo Ferryから見るSydney Opera Houseとはまた違った角度で見られる
エリザベス湾に浮かぶオーストラリア海軍船 海からみる町並みは美しい
シドニー湾からみるCityは美しい こういう光景はFerryからならでは!
ポーとジャクソン入口のMiddle Head(左)とSouth Head(右)
MANLYの海岸通の町並み MANLY WHARFの建屋

昨日はTaronga Zooへのフェリーとは進路が違うこともあって、見える景色も異なる。シドニー中心部をあとにすると次に港が見えてきて、そこにはオーストラリア海軍の軍艦が停泊している。今回のシドニーは天気に恵まれて3日以外はピーカンの青空だ。東京に住む人間にとっては台風直後くらいしか見ることができなくなった透き通るような青空がここにはある。とにかく空の色が綺麗なのである。絵になるとはまさにこのことだ。

Manly Wharf

湾の景色を楽しむ(これで十分湾内クルーズできるといえる)こと30分、10時半にMANLY WHARFに到着。船を下りてワーフを出るとすぐ右手にVisitor Informationがあるので、そこでちょっとしたマップをもらう(実際にはこのマップは無くても良かった)。そして目の前に歩行者天国のThe Corsoが広がる。

ここは日曜日の夕方に知人のIさん夫妻と歩いたところで、今度は午前中に家族で歩くとまた違った雰囲気が楽しめる。冬場の平日の午前中だけあってまだ人出も少ない。シドニー市内は人も車も多くてミニ東京といった雰囲気は逃れられない。今回は何度か夕方のラッシュを経験しているが、東京とは比べ物にならないとはいえラッシュはラッシュだ。またシティは広い分移動距離も多くて効率が悪いといえば悪い。

The CorsoとManly Beach

ここMANLYの店がある区域はこじんまりしてmini Carinsといった雰囲気。青い空に冬場とは言え強い日差しはまさにCairnsを想起させる。筆者と家族はこういうのんびりした雰囲気が大好きだ。The Corsoをビーチ側にウィンドウショッピングをしながら歩いてゆく。途中、LA GLERIEというミニショッピングセンターでお手洗いを済ませ(笑い話ではなく、飲む量のわりに汗にはならないから出る回数と量が多い)、途中筆者は書店で本(ペーパーバック)を買い、同じ店の文具コーナーでは子供はステッカーを自分の財布から買っていた。

Manly Whalfの近く、The Corsoの手前 冬場で人の少ないThe Corso
言葉にならないくらい美しいManly Beach
Australian Pineの並木が美しい 古き良き時代の建物
ここにもseagullが居る こういうアパートメントが欲しいなぁ
Corsoに並ぶカフェのテーブル え?ここハワイですか?(笑)
冬とは思えない南国の風景

このManly Beachは1.5kmほどあるそうだが非常に美しい。はっきり言ってハワイのワイキキビーチなどよりはるかに美しい。時刻は冬場の12時前だが、日差しはかなり強くここで数時間を過ごすと日焼け必須だろう。まして夏場の日差しは日焼け止め不可欠であろう。夕方になると犬を連れて散歩する人などが多くなるが、午前中は人出も少なく季節も手伝って砂浜には人がほとんど居ない。したがって写真を撮っても非常に絵になるシーンが多くある。

Manly Beachでランチ

時刻は12時頃になりぼちぼちお腹がすいたというので、妻のたってのリクエストでKEBABをtake awayすることにした。一旦The Corsoに戻り、妻はIstanbul Pizza & Kebabという店でBeef Kebab (AU$6.00)、筆者と子供はその何件かと挟んでとなりのManly Seaside Kebabsという店でLamb (AU$6.50)、Dona+飲み物(Diet Cokeの小さいほうのボトル)のコンボでAU$8.50。これをもって再びビーチに戻り、ベンチに座って海を見ながらケバブでランチだ。ケバブは味から言うとIstanbul Pizza & KebabよりManly Seaside Kebabsのほうが美味しいというのが家族の一致した意見。Manly Seaside KebabsのLamb Kebabはなかなかいける。だが、それ以上に、この青い空と青い海は最高の調味料である。

まだ朝で人のまばらなThe Corso ここはなかなかイケる
こちらはまあまあかな 先日はここで夕方のティーをIさん夫婦とした
静かだが夏には人でごったがえすらしい ここにNew Zealand Natural(アイスクリーム)がある

[昼食メニュー]

この言葉には表せないほどの美しい海と景色でランチを済ませてしばらくボーッとのんびりする。まるで時間の過ぎるのを忘れそうだ。

食べていると鳩とカモメがおこぼれを賞味にやってくるが、筆者家族は行儀よく食べるのでおこぼれがでない。何もないとわかると勝手なものでもう近寄ってこない。ふむ、鳥といえども馬鹿ではないわい。

食事をしてのんびりしたあと、再びThe Corsoの散策に戻る。いや、天気がよいし空が真っ青なのでこういうところを歩いているだけで気持ちが良い。もう、何もいらない。今回の家族単独行動範疇で一番印象に残った場所&日である。

Circular Quayへ

時刻を見ると13時45分。丁度フェリーが出たところなので、14時15分発に乗ることにした。景色は往路に午前中の美しいものを堪能したので、復路はキャビン内で大人しく過ごす。船に1Fにカフェがあるので暖かいコーヒーでもと思ったが、地元の女子高校生が列を作っているのでここは断念。フェリーは定刻どおり14時45分にCircular Quayへ到着し、ここからCityRailでTownhallへ戻る。

この店、結構面白い。ペーパーバックもある。 Circular Quayへ向かうManly Ferry

時刻は15時10分ごろ。妻のリクエストでMuffin Breakでお茶ということになった。手近なところではMYERのフードコートとWestfield entrepointのフードコートにもある。今回はWestfield Centrepointのほうへ行き、カプチーノ(S)をAU$2.10で二個、TeaがAU$2.50、バナナマフィンがAU$2.80でしばし休憩。それにしても今日は良く歩いているなぁ。

[おやつ]

休憩して英気を養ったので、WOOLWORTHSへ行ってクッキーとコースター(筆者の好み)とマグネットを購入し、Market St.まで戻って一旦ホテルへ歩いて帰えった。いやはや、今日は家族旅行としては歩いた距離は最長であろう。とはいえ、一人旅のときよりは少ないけれど。

夕食はHarbourside Centreで

ホテルに荷物を置いて、洗面を見たらwash towelが一枚しかない。そこでハウスキーピングに電話をして三枚を持ってきてくれと伝えて、夕食のために再度ホテルを出たのが17時20分。夕食は極端に空腹でもないので軽めにHarbourside Centre内で済ませることにし、Harbourside Centreまで歩いてゆく。この距離は大したことは無い。ちなみに、ここのハウスキーピングはその前には、ゲストバスルームのほうのバスマットを置き忘れたとかで持ってきたこともあったっけ(笑)。

Harbourside内で散々迷った挙句に(笑)入ったのがFestival Cafe。ここに決まるまでコンベンションセンターのほうまで歩いてみたりしたが、イマイチ手ごろなものがない。Harbourside Centre二階の中華は外のメニューをみると飲茶とコース物しか出ていないし、同じく二階のイタリアンのほうは高いわ。見ていると他の客も筆者たちと同じようにメニューを見てその店頭を立ち去るのが面白い。

Festival Cafeでは筆者はTea (English Breakfast)とペンネアラビアータ、妻はDiet Cokeとスパゲティボロネーゼ、子供はアップルジュースとラザニア、そして皆でシーザーサラダをシェアしてAU$70.80。このシーザーサラダがなかなか美味で、パスタもなかなかいけますな。Harborsideでフードコート以外で手ごろな店だとこのあたりのカフェかしらん。ちなみにこのFestival Cafeの会計はめずらしく自分でレジまで行って精算する仕組みだ。

[夕食]

夕食に満足してお腹も一杯、足は疲れた(笑)ので、シャワーを浴びて最後のパッキングをして明日の帰国に備える。

(第7日目終了)

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