現地第六日目 (2005/5/10[火])
天候:曇り時々晴れ

テレビニュースを見ながら朝食

今日は7時に起きる。寝たのも23時過ぎと早かったのだが、昨夜はいつものとおり毛布をキルトの上に掛けたらちょっと暑くてなんどか目が覚めた。ベッドを整えて簡単な朝食を済ませて時計を見ると8時である。

[朝食メニュー]

テレビをつけてニュース番組を見るが、また日本人がイラクで人質になったらしい。どうも傭兵のような感じで英国の警備会社と契約してイラクで事実上兵士として働いていたそうだ。天気予報を聞くと今日は曇り時々晴れだという。でもこれまでの予報は大体シャワーであって、実際には曇り時々晴れ、ときに短いシャワーだったので、天気予報は当てにならない。ただ、明日から天気は下り坂なんだそうで木曜日は段々ひどくなるというから憂鬱。木曜日は早朝に出るから昼からは嵐になろうが何になろうが関係ないが、少なくともCentral駅に着くまでの屋根のない箇所を歩く数分(半分くらいは屋根がある歩道だ)は小雨程度であってほしいものだ。

タクシーを頼んでも良いが、早朝にいきなり電話してくるかどうかわからないし、ここの通りの名前がなかなか通じなかった(筆者の発音と地元のオージーの発音と違うから分かりにくいようだ。)のも難点。何よりヒルトンとかシェラトンなら自分で呼ばなくてもフロントが呼んでくれるが、ここの受付の方はある時間にならないと出勤してこない。従って、精算も前の日に済ませておく必要がある。もっとも、そのときにタクシーの予約とか頼んでもよいのかもしれないが…どうも日本以外のタクシーってのは当てにならないという先入観がある。

今日のプランを考える

それはともかくとして今日のプラン。今日のプランは…と何も特別なものはないというのが正直なところ。今回、ブリスベンは7泊しているわけだが、最初はMt.CoothaとかGold Coastにも足を伸ばしてみようと思っていたのだが、どうにも天気が不安定であり、どちらも天気が良くないと困るところなのでパスすることにしたから、結局両予定の二日分が浮いてしまったというわけで、パーフェクトにフリーな時間が二日間ある。

帰国の日もそうだが、今日明日の天気も気がかりである。TelstlaのPrepaid SIMを入れているNokia 3120のPocket NewsでBrisbaneの天気を見ると、今日は晴れ(って外見ても一面の雲だぞ)、明日は雨、明後日(帰国日)も雨で段々強くなるとか…。Ourbrisbane.comのサイト内の天気を見ても、めずらしく一致していて今日は晴れで最高気温は26度だそうだ。ちなみに、今日の日のでは6時18分、日の入りが17時10分だそうで随分日中が短いわけだ。実際の感覚としては6時半には充分明るいが、夕方は18時には真っ暗になる。道に迷いたくなければ、17時までに良く知っているエリアに戻るのが吉。

ちなみに天気予報だが、http://www.wunderground.com/を見ると、今日は曇り、明日は晴れ、明後日が雨だという。http://au.weather.yahoo.com/を見ると、今日は曇り、明日がシャワー、明後日が雨。http://www.abc.net.au/によれば、今日はほぼ晴れ、明日は晴れから雨になり降水確率は90%で30mm、明後日が雨で降水確率は80%の15mm。あれま、いずれせよ帰国日の明後日は雨ジャン(苦笑)。うーん、スーツケースの隙間から水が入らないように(結構くたびれてきているので)何か防水テープでも買ってきますかな(苦笑)。まあ、駅まで行けばこっちのもんだし、駅までの10分のうち半分くらいは濡れずにすみそうだし。

と書いているうちに日が差してきた。こうな風に次の瞬間にころころ天気が変わるし、晴れ間が見えているのにいきなりワーと雨が降り出すこともあるので油断がならなくて傘(トロントで買ったもの)は手放せない。

Mt.Coothaへの道

今、これを書いている時刻は朝の9時前。遠出する予定も無いので珍しくゆっくりしている。この時間になると街は通勤ビジネスマンにかわって、学生やら旅行者やらが目立つようになる。

予報はともかくとして出かける頃には空もかなり明るくなってきて、天気が持ちそうなのでふと思い立って、Mt.Coothaにゆくことにして、バスの案内所でMt.Koothaへ行く471番の経路図と時刻表をもらっていざMyer Centre地下のバス案内所で行く。このMt.Coothaというのはブリスベン市内で一番高い場所であり、さして高くはない山であるが、バスで市内から20分ほどで行けるから天気さえ悪くなければ行かない手はない。

バスの案内に基づきAdelaid Streetの45番乗り場のバス停へいったら、本来はいってしまったはずの9時35分発バスが数分ちょっとの遅れで丁度やってきた。間違いが無いように一応ドライバーに"Is this going to Mt.Cootha?"と確認してから乗り込む。

まだ朝の10時前と観光客には比較的時間が早いこともあって、バスもすいている。この時間にこのバスに乗る客はおそらく十中八九Mt.Coothaへ行く観光客だろう。カップルが何組かと一人客が2〜3人だ。

バスは信号待ちを除けば快適に走ってゆき、気づくとCity RailのIpswich線の駅であるMiltonの直ぐそばを通る。この駅からさほど遠くないところにカフェが並んでちょっとおしゃれっぽい通りがあった。オークランドのパーネルビレッジを一瞬想起させたが、実際のところはそんな大したもんじゃあない。

バスは山道に差し掛かってエンジン音を高くして上ってゆくとまもなくMt.Cootha Botanic Gardenだ。471番のバスは往復ともにここに止まるので、まずは頂上の展望台であるMt.Cootha Lookoutへ行き、そこで景色を楽しんでからバスに乗ってBotanic Gardenで下りることにした。

Mt.Cootha Lookout

Botanic Gardenの停留所は道路から駐車場に入って行き入口付近で停車するのですぐにわかるし、Lookoutは終点なので降り逃すはずはない。Lookoutに到着しバスを降りたら目の前が展望台。うむ、なるほど、さすがに70mほどの時計塔とは違うわ、ブリスベン市内が一目瞭然。ブリスベンで高い建物はCBDのエリアだけにかたまっている。こうやってみると、ブリスベンというのも非常に緑の多い街であるのがわかる。

CBDを望む 展望カフェ バス乗り場方面
一番上層の展望台より まさに絶景 展望レストラン

オーストラリアはハイテク産業では決して先進国ではないが、朝8時とか8時半とかから仕事を始めて、17時には帰路につき18時半ごろには家族で揃ってテーブルを囲めるような生活がここにはある。豊かな緑・自然とよく整備された交通網、そして適度に発達した便利な街、生活のバランスとしては非常に良いのではないかと感じる。

元々都会生まれの筆者が、20年来東京に住んでいて田舎暮らしの経験は皆無であるから、老後に何も無い田舎に永住するってのは、やはり正直言ってありえない選択肢だと思う。日本でいえば地方都市なんかがいいところだろうと思うが、海外で今まで訪れた中ではやはりニュージーランドとオーストラリアがダントツに素晴らしい。もし住むとしたらオーストラリアならシドニーはでかすぎるし物価が高い。ケアンズはいいところだがちと田舎過ぎやしないか。そういう意味で冬場でもさして寒くならないし適度な都会であり日本との直行便もあるブリスベンというのはある意味では良い選択肢ではないか。ニュージーランドならオークランドはちょっと広すぎるし人口が集中しすぎていて車も多い。その点南島のクライストチャーチは手ごろだと思う。ただ、冬場の気温はブリスベンなどよりはるかに低いのだが。

そんなことを考えながらふと近くを見ると、バスの中に居た一人客の男性が持参した双眼鏡で景色を楽しんでいて、次には筆者も持っているLonely Planet(ガイドブック)のAustraliaを出してみていた。あの分厚いのを持ち歩いているのかよ、ご苦労さん。

景色を見終えてまだ次のバス(11時5分)まで20分ほどあるので、山頂の売店&カフェに入る。売店でMt.Coothaのフリッジ・マグネットを購入。カフェでカプチーノを頼んでしばし絶景を楽しみながらカプチーノを味わう。いや、やはり絶景の中でのティータイムはいいねぇ。と、目を脇にやるとくだんの男性が離れたテーブルで同じくカプチーノを飲んでいる様子(笑)。わざわざテーブルを移動して話しかけるほどでもないので、そのまま景色とカプチーノを楽しむ。

トイレを済ませてバス停のほうに向かうと、かの男性はトレックルートを歩いていった。ふむ、ひょっとして下まで歩こうというのかな。確か2km近くあると書いてあったっけ。バスは止まっているがドライバーが不在でドアが閉まっているので、ドライバーを待っていると道路を下ったあたりで、件の男性が道路を横切るのが見えた。ご苦労さん、気をつけて!

Mt.Cootha Botanic Garden

さて、LookoutからBotanic Gardenまでは数分。バス停を下りると入口はすぐそこだ。案内窓口に居たおじさんが声を掛けてきた。どこから来たのかとか、何か特別に見たいものがあるかと聞く。日本から着たけれど予備知識が無いので特別に見たいものがないというかわからないというと、いろいろ教えてくれた。日本庭園もあるという。基本的には半分が世界の植物を集めたゾーンで、温室、シダ館、日本庭園や盆栽館などをはじめ地植えのほうもいろいろなものがあるという。なんなら45分ほどかかるけど、案内してあげようかという。案内してもらうのも結構だが、自分で勝手に歩いてみたいので丁重にお断りして入場料を尋ねると、実はFree(無料)だった。

ニュージーランドでもそうだったけど、こうした植物園というかどちらかといえば公園は入場無料が多い。ここ、Mt.Cootha Botanic Gardenは入場無料とは思えないほどきちんと整備されている。それに引き換え東京はどうだ。バカ高い入場料をとっている施設がいかに多いか。許せるのは上野の科学博物館くらいである。

この中を入口でもらったパンフレットの地図を頼りに歩いてゆくのだが、いろいろな道が複雑に絡み合っていて、ちょっと油断するとどこにいるのかわからなくなってしまう。さらに、この中は恐ろしく広く起伏もかなりあるから、結構疲れるというかいい運動になる。

面積の3/5ほどが世界の植物ゾーンで、残り2/5ほどがオーストラリアゾーンだ。ちなみに、この中は広い道路も通っていて、車でも主要なところを回れるようになっている。実に驚くべきことだが、それだけ広いってことでもある。実際筆者の場合は、世界各国ゾーンとオーストラリアゾーンの一部だけで、男性一人歩きですら一時間半は優にかかっているのだ。面白いのは前者のほうで後者のほうは広いだけで大変そうなのでちょっとだけみてパスした。ああ、疲れたわい。

最初に見たのは温室の中
Fern(シダ) House
これもシダの仲間
スターフルーツ 日本庭園入口 日本庭園入口の門の上に…
おお、なんと… Nerima Gardenより日本庭園らしい
ブリスベンとは思えない 練馬区の区の花、ツツジ Bonsai House
現地の方の育てた盆栽 こちらは亜熱帯エリア
実に心地よい おなじみの花 心洗われる
オーストラリア・欧州ゾーン

時計を見ると12時45分なのでGardenを出て駐車場の端にあるレストランにゆくと、なんとまあ遠足の子供たちがスナックや飲み物・アイスの売店カウンターに列をつくっているじゃないの。さて、どうしたものか。レストランのほうを覗いてみるがテーブルの上には番号札があるテーブルがまだいくつかあって、どうも時間がかかりそうだ。こりゃだめだ、街に戻って食事にしよう、しかし喉は渇いているというわけで、子供たちの列に加わってオレンジジュースだけをAU$3.00で買い求める。

ジュースを飲みながらバス停のほうに戻る。あと10分ほどしたらバスがくるはずなので、気持ちよい空気を楽しみながらジュースを飲んで休憩。13時10分、定刻どおりバスがやってきた。本当にWeekly Ticketは便利である。計算するとすでにWeekly Ticketの三倍ほどの金額を乗っているようだ。

Myer Centreで昼食

13時40分、バスはCity Hall横のAdelaid Streetに到着したので下車。さて、どこで食べようか。Myer Centreの下のフードコートへ行く。Queen Street側からフードコートへ直結する入口を入ると目の前にJuice Stationがあるので、まずオレンジジュースをAU$1.00で購入。他のは大体AU$2.00だが、オレンジの小さいのは安いのさ。確か一番高いのがアップルでAU$2.50だ。これを飲み物として食事を何か探すのだが、まだこちらへ着てからFish and Chipsを食べていないことを思い出し、揚げ物を売っている店でFish and Chips AU$6.95を頼んで、適当なテーブルにつく。フードコートでは他の料理に比べてFish and Chipsは相対的に高いのはいずこも同じ。

こういうフードコートでは飲み物は気に入ったものがあれば料理とは別にそこで買うのが賢い食べ方。料理を頼むと飲みのは?と聞かれるが、かならずそこで頼む必要ナンザさらさらない。

Chips(いわゆるフレンチフライ)は当たりさわりのないところだが、日本のバーガー屋のよりは確実にマシである。魚のフライは温かくて柔らかで塩加減も手ごろでとてもうまかった。栄養の偏りやコレステロールなんざ糞食らえ、どうせ滞在期間中だけだ。

[昼食メニュー (Myer Centre内フードコート)]

食事を終えて時計を見ると14時過ぎ。ぼちぼち夕食のことを考えたほうがよい。昨日は部屋でステーキを焼いたが、今日は何にするか決めている。もちろんラムステーキだ、ラムですよ、ラム、大好きなラム。ラムちゃーん!なーに?ダーリン?ってちょっと違う。

再びToowong、Toombulへ

どうせなら…ってことでまたしてもToowongまで行ってちょっとゆっくり見ていることにした。14時21分発の電車でToowongに向かう。最初のときは感激したが、なれて見るとToowong Villageって小さい。吹き抜けの三層構造で吹き抜けを取り囲むようにショップやスーパーがあるだけ。うーむ、冷静にみるとたいしたこたぁないじゃん。って、ことで、いきなり意気消沈して、次の電車でCityを通り過ぎてToombulへと向かうことにした。Toowongからだと一本でCentralを通り過ぎてCaboolture方面の電車にのればToombulへ行ける。

乗った電車は14時54分初のCaboolture行きに乗る。途中でCentralから乗ってきたおじいさんが、いきなり知らない地名(あるいは駅名)をあげてそこへ行くにはどうすればよいのか?と聞いてくる。いくら旅行者に見えないように注意しているからといっても、観光客に聞くなよって感じだが知らないものは知らない。聞いたことの無い地名への行き方を聞いているようなのだが、残念ながら知らないよ、それにこの電車はおじさんのいうShorncliff方面には行かないからとしか言う言葉がなかった。おじさんは礼を行ってあちらの女性に尋ねてみるとと言って席を離れたが、その女性も分からなかったらしい。さらに違う男性二人組みに尋ねてようやく答えを得たらしい。ちなみに、結局そのおじいさんは筆者と同じToombulで降りたのだが、乗り換え駅ではないから、いったいどこへ行きたかったのか。

Centro Toombul

さて、二度目のCentro Toombulだが、やはりここのほうが広い。広さで言うと前に書いたとおり、郊外のショッピングセンターで電車の駅から歩ける範囲に位置するもとしては広い順番から、

Indooroopilly > Toombul > Toowong

であるが、便利さ(駅からの距離)からいうと、

Toowong(駅直結) > Toombul(駅前) > Indooroopilly(500mほど)

である。手じかで買い物したいならToowongだが、時間があるならそして天気が悪くないならIndooroopillyを強く推奨。ここは見ているだけで半日過ごせること間違いない。

さて、Centro ToombulにはBI-LO(食品スーパー)がある。価格的にはCOLESのほうが安いはずだがたまには違うところで…ってことでBI-LOで、lambチョップ、バナナ、デリのサラダ(対面販売)を購入。さらにCOLESでオレンジジュース、カップ麺(カレー風味)、おなじみBaked Beans(だがHAMフレーバー)などを購入して電車の駅に向かう。

夕食はlamb steak

宿へ戻ったのは17時半で丁度くらくなりかかってきたところだ。いつものようにシャワーを浴びて、洗濯機を回し、それからlambの調理を始める。

Lambは日本で入手したlambチョップを焼くと特有のにおい(筆者は好きだが人によってはこのニオイがダメという人がある)がある。マトンのにおいとは違う。マトンってのはオーストラリアやニュージーランドでは犬の餌なのであり、人間が食べるのはlambのほうである。実際スーパーでも牛、豚、鳥、ラムは売っているが、人間様フードのコーナーにマトンを売っているのはオーストラリアでもニュージーランドでも筆者は見たことが無い。

焼いているときのにおいは牛よりむしろ少ないくらいである。食べてみると、うまーい!最高!日本で高い金を払って買ってきて食べるのは、ありゃなんなんだ!もちろんあちらも美味しいけれど、値段がまるで違う。こちとら300gのでかい奴がAU$4.00を切るのだぜ。牛よりずっと安い。さすが羊の国。昨日はビーフ300gのステーキ、今日はラムの300gステーキを食べて大満足。

[夕食メニュー]

ケフッ、ご馳走様。

(第6日目終了)

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