「お替わりはいかが? 〜1297〜」

1999.01.21 (Thu) ==========================

□ アクティブな外国人

 私が知っている在日外国人(主として米国、カナダ、オーストラリア)の人
はそろいもそろって皆アクティブである。彼らは私が習った(習っている)英
会話学校や会社の英会話教室の講師達であるが、とにかく在日期間中は休日な
どには精力的に動き回る。近いところでは週末に宇都宮まで餃子を食べに行っ
て来たとか、土日に日光へ行って来たとか、熱海へ行って来たなんてのがある
が、毎週ではないにせよ結構な頻度で彼らは動き回っているようだ。さらに国
内だけではなく、まとまった休暇が取得できるような時は、やれ中国へ行って
来ただの、タイへ行って来ただの、香港へ行って来ただの、と主として日本を
足がかりにアジアを飛び回っている人すらいる。

 なんで彼らがこんなにも精力的なのか驚くのだが、冷静に考えてみるとなん
となく納得できるところもある。例えば私が仮に一年とか二年とか三年とか米
国で仕事をすることになったとしよう。最初の何ヶ月かは慣れるまで仮の住ま
いの近くをうろうろするだけだろうが、慣れてくるときっといろいろ足を伸ば
したくなるだろう。カリフォルニアへ行ってみたり、フロリダへ行ってみたり、
ワシントンへいったり、ニューヨークへいったり、メキシコまで足を伸ばした
り、あるいはカナダのトロントへいってみたりするだろう。せっかく米国にい
るのだから、日本に戻ってからではそうそう頻繁に訪れることができないよう
なところへ遊び歩くに違いない。

 北米大陸から期間限定の仕事で訪れた彼らもおそらく同じなのだろう。これ
幸いと米国に居たのではなかなか訪れるチャンスもないし、訪れるにはちょっ
と遠いような土地へ資金が許せば精力的に遊びに行くのだろう。香港やタイも
アメリカから行くとかなり遠いが、日本から行けばさほどでもない。さらに中
国となると米国から直接行くよりも日本からのほうが相当近いし便利でもあろ
う。アメリカから香港へ遊びに行くにはかなりの決意がいるが、日本から香港
へ行くのはそれほどでもない。

 まあ、こんなふうに考えると、多くは独身で一年から三年程度の期間限定で
日本に来た彼らにとっては、アジアを旅する願ってもないチャンスなのだろう。
あるいはそもそも本来の目的はそうしたアジアの旅にあるのかもしれない。そ
れが故に日本で英語を教える仕事をしてみる気になったともいえる。くずれつ
つあるとはいえまだまだ職を変わることに抵抗を感じる人が多い日本では、簡
単に今の仕事をやめて三年間アメリカで日本語教師をやる、などということは
そう簡単にはできまい。考え方の違いなのだろうが、なかなか面白い。