「お替わりはいかが? 〜1308〜」

1999.02.01 (Mon) ==========================

□ E-55レポート 〜その3〜

 E-55は、はっきり言って速度は遅い。CPUの速度が遅いのかソフト側が重い
のかわからないが、A-60より少し遅い。最新モデルのザウルスやPalm3にある
サクサク感とはおおよそ無縁である。アドレス帳やスケジュールを起動すると
二呼吸くらいしてから砂時計がでる。リセット直後の状態でPocketOutlookの
アドレス帳(連絡先)や予定表を起動すると四秒前後必要とする。

 その上PocketOutlookの出来はあまりよろしくない。特に予定表の見かけは
かなり使いにくい。そこでA-60のカシオ暦同様、カシオ特製のスケジュールビ
ュワーソフトがおまけでついている。HPCではこういった特製ビュワーがつい
ているのはHPとCASIOだけらしい。このようなものをつけないといけないと言
うことは、それだけPocketOutlookの見栄えがよろしくないということだ。と
にかく、A-60のカシオ暦はPocketOutlookより軽いが、E-55のカシオ特製スケ
ジュールビュワーは重い。リセット直後の起動で七秒ほどかかる。その上月
間・週間・一日の表示切り替えでも四秒くらいはかかる。これはROM化ソフト
ではないから、是非とも今後の高速化とバージョンアップを望みたいところだ。
ビュワーをつけるのはよいが、本家の倍近くのろくなってはどうにもならない
ではないか。関係者の再考を望みたい。

 E-55はのろまであるという評価があるのは良く承知しているつもりだ。当然
利用者のスタイルによっては、こののろさが何よりも決定的に足を引っ張る場
合があるのは注意すべきである。後述するが私は現状世間に現存する環境の中
で、自分にとってのメリットと遅さのディメリットを天秤にかけた結果、この
程度であればメリットのほうが大きいと判断したのである。私の場合は頻繁に
スケジュールの書き換えやToDoが発生するわけではないから、多少遅くても使
えるのだ。営業マンのように始終これの書き換えが発生するようなら、まず使
い物にならないクズの遅さになる可能性もあること書き添えておく。

 さて、ケースと本体の関係にもどってみると、本体へのケースへの装着方法
がとんでもなくダサいことは先に書いたのだが、ケースそのものもダサいので
ある。本体左側には操作部が集中しているのだが、ここが縦型海苔巻きケース
だとむき出しになるのだ。ここにはボタンを押しただけで電源が入る電源スイ
ッチ(当たり前)とアプリケーションボタンが一つある。デフォルトではこの
アプリケーションボタンは録音ソフトの起動になっている(私は電卓起動にわ
りあてている)。これらがポケットやバッグの中で押されたりして、起動して
しまうのである。オートパワーオフがあるから良いようなものの、気づいたら
いつのまにか起動した記憶のない電卓画面になっていたりすることがあるのだ。
これはカバーの構造と操作部のデザインを再考してもらいたい。

(続く)