「お替わりはいかが? 〜1309〜」

1999.02.02 (Tue) ==========================

□ E-55レポート 〜その4〜

 次にPDAとしての個人データ管理機能について触れてみよう。言うまでもな
くこれはWindowsのPIMソフトであるOutlook97/98と連携するものだ。Outlook
は正確にはPIMではなく、グループウェアのExchangeのクライアントソフトウ
ェアなのだが、Exchagneサーバーがなくとも単独でPIMソフトとして動作し、
アドレスやスケジュール、ToDoなどを管理できるソフトウェアである。世にこ
の手のソフトウェアは沢山多いが、Outlookは私の評価では中の上か上の下く
らいである。画面がモノトーンで見にくいのと、フォントサイズや配置が調整
しても今ひとつで見やすくするためには1024*768くらいでフルサイズ表示しな
いと苦しいのが最大の欠点だ。この手のソフトはある程度の機能要件をそなえ
れいればあとは多分に好みと馴れであるのだが、私はOutlookを好きとは言わ
ないが、まあ使える部類に入ると考えている。

 E-55の最大のメリットは楽にポケットに入る大きさ・重さで、このOutlook
と完璧に連携することだ。Outlook側をカスタマイズしていれば別だが、そう
でないかぎりは項目の過不足無く完璧といって良いくらいに連携する。E-55で
入れることができないのは、ToDo項目の終了日くらいだ。これはOutlookでは
終了日は入力できるがE-55では終わったということしか入らない。

 PDAとPCのPIMソフトとの連携というのは重要な問題であるが、これがうまく
解決できる例は非常に少ない。一時的なデータ移行ならExportやImport機能が
あればそれを使えば良いが、デスクトップPCと日常的にデータ共有するのにそ
んな悠長なことをやっていては埒があかない。Pilot系では専用のデスクトッ
プPIMがついていて、それとならボタン一発でデータ同期がとれるようだが、
これでないといけない。いちいちファイル操作をしたりコピーしたりなんて馬
鹿なことを繰り返しているわけにはいかない。ただ、PIMにマイナー系を使う
ことのディメリットもあり、他のPIMに乗り換えたりデータ移行したり再利用
したりするときに、マイナー系だと非常に不自由な思いをすることがある。た
とえばSidekick系はとても優秀なPIMの一つだが、いかんせんデータのExport
機能がないし、他の日本製PDAとはほとんど連携できない。私が気に入ってい
るマイナーなPIMはみなそうである。かといって純日本製のPIMはちょっと私と
は方向性が違う。そんな訳でOutlookというのはやむなしの選択であるけれど、
妥協ばかりではない。日本語を扱えるメジャーなPIMソフトでPDAと項目の過不
足やずれ・妥協などなく完璧にデータ同期できるのは、E-55を初めとする
CE2.0機とOutlookしかない。

 クレードルに差し込めばそれだけで一発データ同期が完了する。どちらでデ
ータ入力をしてもOK、これははっきり言ってかなり理想に近い環境といえる。

(続く)