「お替わりはいかが? 〜1344〜」 1999.03.09 (Tue) ========================== □ PDAの比較? 〜2〜 ビジネスマンでいうと肌身はなさずもっているような大切な手帳の評価をす るのに、手帳のページ数で比較する人はまずいないであろうし、用途あるいは 使い手の要求に応じているかどうかで比較すべきだし、それらの用途や要求は 千差万別であるから、Aさんが素晴らしいとべたほめした手帳でも、Bさんに は使いづらくてしかたないかもしれないことが大いにあり得るということくら いは手帳を本格的に使った人なら誰でも理解できよう。 PDAの比較も手帳と同様である。PDA、とりわけCASSIOPEIA E-55やWorkPadの ような掌に収まるサイズのPDAでメモリ容量が多いの少ないの、CPUのクロック 数が大きいの小さいのという前に検討すべき事が山ほどあるはずだ。なのに、 それをやらずして、カタログスペックだけで比較論を展開するのは、その人が PDAを本格的に使いこなしたことがないという何よりの証明である。PDAを論じ る人が、私はPDAをまじめに使い込んだことはありませんといっているような もので、映画を見ていない人がパンフレットや見た人の感想だけをたよりに批 評するのと同類かもしれない。 私の場合はどうかというと、電子手帳はPDAというには心苦しいから、それ は除外するとして、HP100LXに始まり、HP200LXといったLXシリーズはかなり使 い倒し、この段階ですでに紙の手帳とは完璧におさらばしていた。そして最近 ではCASSIOPEIA A-60というHP200LXの後継をねらったWindowsCE機を買って使 い、その後CASSIOPEIA E-55やWorkPadという掌サイズのPDAも購入して使って いる。A-60/E-55/WorkPadはいずれもPC上のPIMと連携して使っており、いずれ も単体でのデータ管理はしていないし、これら5機種はいまだにちゃんと手許 にあるから、PDAユーザとして「私の生活において」比較を述べる権利は十分 に持ち合わせている。そういわけで、スペックを離れて道具として使うときの E-55とWorkPadを独断と偏見で比べてみようと思う。 最初に気になるのは重さと大きさだ。重さのほうはカタログスペック上は一 割ほどしか変わらないが、実際に持ち運ぶ状況ではE-55のほうがずしりと重く 感じるし、実際ジャケットのポケットにいれると、E-55は入れた側がなんとな く下がるのだが、WorkPadではそれがないことからもわかる。実は実際に持ち 運ぶ時はカタログスペック以上に重量差がでるのだ。その原因はE-55のソフト ケースにある。どちらも本体は液晶面の保護カバーはないが、WorkPadには薄 いプラスチック製の蓋というかカバーがついているの比べて、E-55にはそうし たものはないかわりにソフトケースの液晶部分を覆うところに堅い板が入って いる。どちらも目的は液晶の保護なのだが、ポケットに入れた時の重量差とな るとはっきりわかる。この差が大きさにも響いてきて、カバーやケースを付け た状態では、E-55のほうがWorkPadより相当分厚くポケットの中で相対的にど ちらがかさばるかといえば明かにE-55だ。この状態でもWorkPadはシャツのポ ケットに苦もなく入るが、E-55はかなり苦しいし入れたとしても入れた側のポ ケットが下にさがってしまう。 (続く)