「お替わりはいかが? 〜1377〜」

1999.04.11 (Sun) ==========================

□ WindowsCE 3.0 〜2〜

 従来のWindowsCE Handheld PC version 2.11までは、標準のPocket Wordや
Pocket Excelは単体では、オフィスで通常使われているWord97やExcel97とデ
ータ交換ができず、必ずPCにインストールしたWindowsCEサービスでのデータ
形式変換が必要だった。それが、H/PC Pro搭載のPocket WordやPocket Excel
では、それ単体でWordやExcel形式のファイルを読み込んだり、あるいはWord
やExcel形式で保存したりすることが可能になったようだ。もちろん本体の機
能がWord97とPocket Word、Excel97とPocket Excelでは異なるから、PC側から
CE側に落としたときにCE側にない機能の部分は落とされるだろうが、現実にオ
フィスで作られる文章の多くは、文字と単純な罫線と表と簡単な図からなるも
のがほとんどであり、これなら多くはPocket Wordでも問題ないだろう。

 一般の人が使うPCに、OSのインストールだとかいったしちめんどくさいこと
をしなくてはいけないのは、そもそも間違いの始まりであり、何がどうあろう
と、バッテリーやコンセントを抜いたりリセットすれば、ハングアップしてい
てもとりあえず出荷時のようには立ち上がる、スイッチをいれればすぐに画面
が現れて使えるようになっているべきである。

 WindowsにせよMacOSにせよプレインストールされているとはいえ、トラブル
があるとOS再セットアップなんてのは、私に言わせれば論外である。そんなし
ちめんどうなものを、だれが家電並みに使うものか。馬鹿も休み休みにするが
よい。そういう視点でみれば、CEはROM化する事を前提に作られているので、
普通の事務用でPCを良く知らない人がオフィスで文章をつくったり表計算をし
たりするにはもってこいである。ハードディスクを持たないというリソースの
少なさは、オフィス内にサーバーを置き、そこのストレージを共有することで
かなりカバーができるであろう。いくら禁止をしても勝手にいろいろなソフト
をインストールしてPCが不調になり、管理者がかけずりまわって再インストー
ルするようなオフィスが実際の所いかに多いことだろうか。その可能性がゼロ
にはならずとも、かなり小さくなるのであればかなりのTCO削減になるし、ス
トレージ共有により何を入れているかわからいで、いっぱいになってディスク
を要求して経費を食うより、共有ストレージのほうが管理しやすい。

 PCとのWordやExcelとのデータ交換をより簡単にするために、NTのサービス
としてデータ変換サービスのようなものがリリースされるともっとありがたい
とおもう。つまり、NTのある共有フォルダーにPocket WordやPocket Excelの
ファイルを置くと自動的にPC用に変換してくれる、あるいはその逆をやってく
れるようなサービスを作るのはさほど難しくはあるまい。これがあればかなり
データ交換も楽になろう(とはいえ、H/PC Proのネットワークアクセスの仕方
に問題があるかもしれない)

 ただ、気になる点があるのは、H/PC Proが充実することで、私が持ち歩きに
つかっているA5サイズで1kgのノートPCが市場から駆逐されてしまうことだ。
ただでさえ、B5ノートは高機能化しているのに、このままこの傾向が続くと、
私が持ち歩くPCがなくなってしまうのである....で、私が今眼をつけているの
がSONYのVAIO 505SXなのだが.....。

(完)