「お替わりはいかが? 〜1388〜」 1999.04.22 (Thu) ========================== □ 旅行情報 〜2〜 一般に、その土地・地域あるいは国の歴史・文化や背景について詳しく触れ ているのは政府観光局のサイトである。それに比べるとガイドブックではこの あたりはさらりとながされている事が多く、中にはショッピングとレストラン だけで終始しているガイドブックもあったりして少々驚いてしまう。特にハワ イのオアフ島(ホノルル近辺)を解説したガイドブックにこの手の物が多いよ うな気がする。こういうガイドブックが多いから、ショッピング目当ての日本 人客が増えるのか、ショッピング目当ての日本人客が多いからこういうガイド ブックが増えるのかわからないが、個人的にはちょっぴり眉をしかめるところ だ。 ショッピングが悪いとはいわないし、それらが楽しみのひとつであるのは事 実である。しかし海外でみる我らが同胞の観光客にはマナーが悪い人が少なく ないのは事実だ。実際、日本のバーゲン店と同じつもりで、現地の高級ブティ ックに入りあちこち勝手に品物をかきまわして、店員が"Hello" とか "May I help you?" とか "How are you?" とか声をかけるとそそくさと逃げて行く か、無視する、かぎこちなく笑うか、口を開くと「ハウマッチ?」だったりす る。高級ブティックでは品物を手に取りたいときは店員に声をかける、何か尋 ねたいことがあれば最初に声をかけてくれた店員に尋ねるほうがベターである、 くらいの常識は持って欲しいとは思うのだが、現実を見ているとそういう人は 決して多くないことが理解できる。 彼らのマナーの悪さには顔をしかめたくなるのは事実だが、さきにも書いた とおりショッピングは海外旅行の大きな楽しみのひとつであるのは同意できる。 あるいは現地の美味しい食べ物・レストランもこれまた旅の楽しみである。当 然観光やアコモデーションも負けず劣らず楽しみである。それらは見知らぬ土 地のことであるから、事前に情報を得る努力を払うのは当たり前で、ガイドブ ックの類はそのためにあるのだ。 ガイドブックというのは、それぞれ狙った客層に向けてある程度は内容を絞 っているとはいえ、その内容はかなり汎用的なものでしかない。ホノルルなど の日本人が好んで行くところを狙うなら、ショッピングに特化したムックの類 から平凡なガイドブックまであるのだが、これが日本人が少なくなるとこであ ればあるほど、当然のことながらガイドブックも少ないし情報量も激減する。 これはある種のジレンマであって、同胞があまり狙わないところは旅行関係出 版社もあまり狙わないのである。 (続く)