「お替わりはいかが? 〜1390〜」 1999.04.24 (Sat) ========================== □ 旅行情報 〜4〜 Webサイトの情報、とくに個人発信の情報を利用する上で一番気をつけなく てはならないのは、それが個人の体験のみによるものであり、よくない体験の 原因が相手にあるのか、その発信者(旅行者)個人の無知や不注意によるもの なのかが不明であることだ。だから、いろいろ調べると、ある人はあるホテル を言語道断のひどいホテルだというし、別の人はすばらしいホテルで毎年そこ をつかっているという人もいるのは事実だ。 これは別に海外に限った話ではないのだが、習慣が普段生活している日本国 内とは異なる海外のほうが、同一個所での良い話と悪い話の差は大きい。極端 なことをいえば、日本の習慣を当然のこととして現地に持ち込んでかえって不 愉快な思いをしたり(どちらかといえば他人に不愉快な思いをさせることのほ うが多い)、日本国内で行われているサービスをそのまま海外でも期待したり して「勝手に」不愉快な思いをしたりする人たちが少なくない。その一方で事 前に現地の習慣を良く研究したりして、日本とその土地の差をよく理解して (差はあって当たり前なのだからその差をしることは非常に重要だ)快適な旅 を楽しむ人もいる。その結果、同一の地域やホテル・ショップであっても、前 者は悪い話となり、後者は良い話となる。違いをよく理解して望もうと努力す る人は前者の話を読んで望んでも「話と違ってすばらしいじゃないか」となる し、日本をそのまま持ち込もうとする人は「話とぜんぜん違ってひどいところ だ」ということになってしまう。 あるWebサイトの読者からのメール紹介で読んだ例。場所によってはホテル のロビーやプールなどにホテルの従業員面をした客引きが出没することがある。 ビーチリゾートだとホテルの従業員はラフな格好をしていることも多く、日本 の高級ホテルのように蝶ネクタイを締めたりしていないから、なれないと客引 きと従業員の区別すらつかないことがある。だが、ホテルの従業員が積極的に チラシをもって客引きをしたりすることは、ある程度のレベルのホテルであれ ばまずないないのだが、それを知らずにホテルの従業員だと信じ込んで、まん まと客引きにのって引き回されてふんだくられて「てめーらふざけんなー(原 文どおり)」と息巻く人もいる。そのホテルというのは世界的にも高級ホテル チェーンで通っているいわばSクラスのホテルで、ちょっと経験のある人なら 「ははー、こいつまんまとひっかかったな」ということがすぐにわかるであろ う。実際、昨年サイパンに行ったときも、プールで寝そべっていたらチラシを もった客引きがうろうろしていて妻に声をかけた(私は娘と泳いでいた)そう だし、旅程初日でも現地の方からそのような注意をご丁寧に受けていた。これ はホテルの中だから全部従業員だと思い込んだり、一流ホテルの中だからと安 心するほうが馬鹿(気の毒だとは思うが)なのである。 (続く)