「お替わりはいかが? 〜1434〜」 1999.06.07 (Mon) ========================== □ 大学入試英語にはTOEFLを! 〜1〜 何で読んだのか、あるいは聞いたのか忘れたのだが、2002年および20 03年からの学習指導要領改定にともない、大学入試の英語を現在の方式から TOEFLにするとかしないとか、そんなふうなことを小耳に挟んだ記憶があ る。 私の個人的な考えから言えば大賛成の大賛成、大々々々々賛成である。日本 人の場合、リーディング能力では日本語という特殊な言語が母国語であること を考えると結構ハイレベルであるが、ライティングはまあボチボチであり、実 用英会話におけるヒアリングとスピーキングと即応力は皆無に等しい状況だ。 そんな状況を生み出している諸悪の根源である、現状の受験英語を打破するに はもってこいのやり方であろう。ベストな方法とは言わないまでも、かなりベ ターな方ではないかと確信する。 TOEFLは英語圏で留学などに際して必要な英語力を備えているかどうか を留学生の送り出し側や相手国の受け入れ側で判断する重要な尺度である。留 学の目的により、あるいは双方の事情により基準となるスコアはさまざまだが、 英語圏各国で英語力を共通に計ることができる数少ない尺度である。だから大 学入学辞典である程度のTOEFLスコアがあれば、留学に際しての障害が一 つ減ることになり一石二鳥だし、あらためてTOEFLの勉強をしなくても済 むことを考えれば一石三鳥だ。 日本の場合、我々の高校時代や大学時代は言うに及ばず、今の大学生や社会 人をみればわかるとおり、実用英語力の低さには「定評」があるところだ。昔 から「受験英語は役に立たない」などと影に日向に言われつつあるのだが、受 験は英語できちんと点数を稼がないと合格はおぼつかないことが多いから、大 抵の受験生は自習はもとより塾などでも「受験英語」をハードに勉強する。 それは経験的には実用英語とはかなりかけ離れたもので、難関校などでは時 には英語圏ネイティブでさえ難解な長文読解などが出題されているというから 驚くやらあきれるやらである。英文学者やら英日翻訳家を養成するならともな く、ほとんどの日常生活では中学レベルの読み書きで事足りるし、まずは日常 生活の会話からすべてが始まるといってもよい。 (続く)