「お替わりはいかが? 〜1437〜」

1999.06.10 (Thu) ==========================

□ 鉄道車内のアナウンス

 私は三社の鉄道を乗り継いで通勤しているのだが、ときおり車内アナウンス
が恐ろしくうるさいことがある。ここで言ううるさいというのには二つの意味
があって、一つは文字通り「やかましい」という意味であり、車掌がボリュー
ムを上げすぎているということだ。こういう車両ではたまたま天井埋め込みの
スピーカーの下にいると、駅に近づき停車するたびに耳がガンガンすることに
なる。もう一つのうるさいというのは「くどい、しつこい」という意味で、や
たらしつこく色々なアナウンスをしょっちゅう繰り返すものだから、耳にタコ
ができることになる。

 まず、音がうるさいほうだが、西武鉄道では始発駅で車掌が乗り込んでくる
と、「この電車はどこそこ行きの各駅停車です」といったアナウンスをするの
だが、このとき車掌室と客席の間のドアを開けて半ば顔を客席側に出すように
して音量調整を確認する。こういうことをしている鉄道では、スピーカーの下
にいても耳が割れそうになるようなことはないが、ボリューム調整なんておお
よそ無縁な鉄道では、極端に音が小さかったり、幕張メッセで開かれるコンピ
ュータのショウのごとく大きく響き渡るような音でがなりたてることがある。

 最近は知らないが、営団地下鉄で「静かな地下鉄」というのを試した時期が
あった。発車の合図の笛などは慣らさず、駅を案内するアナウンスもしないと
いうものだったように思う。最初は変な感じがしたが、慣れると非常に快適で
あったことを覚えている。ただ、視覚障害の方のことを考えると完全にアナウ
ンスがないのは困るので、次の停車駅の案内だけを静かに一回かニ回おこなう
だけで十分であろう。

 次にしつこいやつだが、なんとか鉄道をご利用頂きありがとうございました、
お出口は左側です、網棚や座席にお忘れ物の無いようご注意下さい、傘をお忘
れにならないようご注意下さい、車内での携帯電話はご遠慮下さい、一人でも
多くの方が座れるよう席はつめあってお座りください、とあげれば切りが無い。
これら一だけならともかく、ほとんど全部をしょっちゅうやるところもあった
りして、鬱陶しいことおびただしい。そのくせそういう鉄道に限ってターミナ
ル駅での接続他社線の事故遅延などのアナウンスは皆無だったりして不親切極
まりない。わかりきった下らぬアナウンスなど即刻やめてもらいたいものだ。

 車掌の仕事はわかりきったことをくどくどとでかい音でアナウンスすること
ではないはずだ。