「お替わりはいかが? 〜1455〜」 1999.06.28 (Mon) ========================== □ 今夏の女性の足元 〜2〜 しかし、この夏は違う。明らかに通勤途中の女性と思われる人の足元をみる とバックベルトのない、私に言わせれば庭先や玄関先で履くようなつっかけタ イプのサンダル(ミュール)が増えている。中には分厚い底のミュールと、二 つの流行を足したような物もある。彼女達は流行要素を二つとりれたと思って いるのかもしれないが、実際のところは足元の不安定要素を二つ同時に取り入 れ、ますます歩き方や姿勢が変になってくるだけのものでしかない。一度階段 からころげ落ちて数カ所の複雑骨折でもして数ヶ月ベッドに固定された生活で もすればその怖さが分かるであろうし、靴がいかに大切なものか身にしみるで あろう。 勤務先で実際にあった話だが、オフィスでつっかけタイプのサンダル(ミュ ール)を履いたまま、階段を降りている途中、サンダルが脱げて足がすべり階 段を転げ落ちて大怪我をした女性がいた。もちろん本人の自己責任であり、会 社に落ち度は全くないのだが、さらなる事故を防ぐために男女を問わずバック ベルトのないサンダルは室外着用禁止になった。随分昔の話なので今でもそれ が守られているかどうかは怪しいが、とにかく事故があったのは事実だ。ちな みに私はオフィスの居室内ではホーキンスのベルト付きサンダルを愛用してい るが、足によくフィットして心地よい。 洋服の流行は、単に可愛い、格好良い、無様、似合っていない、ひどく滑稽、 ばかばかしいほど妙な格好、素敵、良く似合う、など基本的には見かけだけの 話で済むことが多いが、足元の靴はそうはゆかない。どうも若い人、とりわけ 若い女性は履物も単なるファッションとしてしかとらえておらず、そういう人 をターゲットに売上を上げねばならぬ業者のほうは、当然のことながら履き心 地や履いたときの危険性、足や体への影響など微塵も考えていない。もっとも そういうところにだけ配慮をすると、靴の見栄えはあまり格好良くなくなるの は事実なのだが...。 足の裏には体中のツボが集まっているという話をテレビでマッサージ師の人 が話していたのを見たことがある。どの程度真実味があるかという疑問はある がよくこういう話しを聞くし、疲れた時などに足の裏のマッサージをしてもら うとこれは実に心地よいから、あながち嘘ともいえないように思う。考えてみ れば全体重を二つの足の裏で支えるのである。その足を覆う履物を軽視しては いけない。外反母趾をみればわかるが、体に合わない履物の影響はすぐには出 てこないで、何年も経ってから影響が出てくる。 ちゃらちゃらして、流行だけを追うのではなく、自分の健康には責任を持っ て履物を選んだほうがよくはないか。 (完)