「お替わりはいかが? 〜1457〜」

1999.06.30 (Wed) ==========================

□ 借家か持家か? 〜2〜

 この例――私の実情に近い金額ではあるが正確にそのものでないのは言うま
でもない――で言えば、ローンの月々の返済額に修繕積立金と管理費を加えた
月々の総支払い額が、自腹で払っている約七万五千円以内に収まれば現状の生
活レベルを買えなくて済むし、楽に支払える限度ということにもなる。いや、
もっと正確に言うなら、賃貸ではボーナス払いというのは存在しないから、年
間の自腹で払っている分の賃貸料合計(七万五千円×12ヶ月=九十万円)以内
に年間のローン支払い額・管理費・修繕積立金と固定資産税の類が納まればよ
い。管理費と修繕積立金を本来の目的として実用的な最低限の金額と思われる
月々二万五千円とすれば、それらの年間支払額は三十万円となり、差し引きロ
ーン返済金額は固定資産税に目をつぶったとしてもたったの年間六十万円だ。
では年間六十万円の返済金額でいったいどんもくらいの住宅ローンの借り入れ
ることができるのだろう。25年間のローンで返済総額千五百万円、利子を考え
れば今だと一千万円程度なのだろうか(これは正確に計算しないとわからない
けれどとりあえず直感的なものだ)。東京近郊でマンションを買うにしても、
これではあまりに少ないから、せめて年間返済額をボーナス併用で倍の百二十
万円してみると、借り入れ可能額は恐らく千五百万円程度〜二千万円程度とい
ったところだろうか。

 支払い計算はこれくらいにして、分譲マンションと賃貸マンションで最大の
違いはどこにあるか。改造できるとかできないというのもあるが、最大の違い
は占有面積にあると考えている。東京近郊だと所帯向け賃貸マンションは新婚
向けの四十数平米のものから、少し広めの六十平米代が最も多い。七十平米に
なると結構高くなりなおかつ物件も少なくなり、八十平米以上の賃貸マンショ
ンは東京近郊では分譲物件を賃貸にした物を除けば希である。一方分譲マンシ
ョンはといえば、東京近郊の所帯向けだと狭い物でもだいたい五十数平米、一
番多いのが六十平米台から七十平台まで。八十平米以上になると分譲価格も結
構高くなるが賃貸と違ってそれなりに存在する。

 私自身の考え方は、さきに書いたような私自身の経済状態もあって七十平米
半ばまでならむしろ場所的に便利なところが多い賃貸で十分だと思っている。
それに今から分譲マンションを買うとしたら、最低でも八十平米半ばくらいは
欲しい。それ以下の分譲マンションはいかに安くて場所も建物がよくても買う
つもりは全く無い。何よりそもそもマンションなんか買うものじゃなくて、借
りるものだというのが私の基本的な認識なのだから、八十平米以上で価格が手
ごろでもよほど条件がよくないと購入する気にはならない。

(続く)