「お替わりはいかが? 〜1516〜」

1999.08.28 (Sat) ==========================

□ 札幌紀行 '99

第三日目 〜3〜

 路面電車やバスで面倒なのが小銭による運賃支払いだが、1DAYカードを
もっているとそんな心配から開放され、下車するときにカードを通せばよいだ
けだから楽チンだ。路面電車にゆられていると、昔京都に走っていた市電を思
い出す。車の間をぬって走るために車に駆逐されてしまったが、ここではこの
線はかろうじて生き残っている。

 藻岩山ロープウェイは電車の「ロープウェイ入口」で降りて徒歩数分から十
分程度。途中から上り坂がきつくなるが少しがんばれば右手に乗り場が見えて
くる。ここのロープウェイは利用者が多い箱根のそれのようにしょっちゅうゴ
ンドラがくるのではなく、電車やバスと同じように発車時間が決まっているの
である。ゴンドラは大きめの定員66名とかなり余裕があるが、混雑時はどう
するのだろうか。

 藻岩山は頂上までロープウェイで行けるわけではない。中腹でリフトに乗り
かえるのだ。さすがにリフトは定時運転ということはなくてしょっちゅう回っ
ているから、スキー場同様まわってくる椅子に腰かければよいだけだ。地上か
らの高さは低めなのでそんなの恐怖感はない。私はスキーはやらないが、もっ
と地上から高いところのリフトはありそうだ。ロープウェイに乗り始めてから
十数分程度で山頂に付く。山頂展望台の建物に入ると例によっていきなりみや
げ物屋だ。これはどこへいっても全国共通らしい。

 みやげ物屋を抜けて上の展望台に出ると、札幌市内が一望できる。市内には
起伏は非常に少ないから、空気がきれいで晴れていればおそらくかなり見晴ら
しは良い。この日はあいにくかすんでおりあまりよく見えなかった。ただ市内
はそれなりに暑かったが、市内からちょっとはずれて標高五百メートルほど上
っただけでずいぶん空気が冷たくなる。長い間居ると半袖の腕が肌寒さを感じ
るくらいだ。今の季節でこのちょうしなのだから、秋になるともっと寒くなる
のだろう。あるいは夏でも夜に来る場合は長袖の羽織るものは必須である。

 藻岩山の冷たい空気に触れるうちに時計は十一時になり腹が減ってきたので、
下山してサッポロビール園に向かうことにした。とりあえず大通りまでは来た
のと逆方向に戻ることし、リフト・ロープウェイ・路面電車を乗り継いで大通
りまで来た。車などに比べると確実に時間はかかるが、車では得られない楽し
みがある。何より自分が運転して車でくるとサッポロビール園でビールが飲め
ないと言う致命的な問題がある。ここはバスかタクシーを使うのが利口だ。

(続く)