「お替わりはいかが? 〜1522〜」 1999.09.03 (Fri) ========================== □ 長期休暇 〜3〜 欧米では学年が終わり学校が休みに入る七月初旬から中旬になると、家族で 一ヶ月くらいをリゾートで過ごそうとする人々でハイウェイは混雑すると聞く。 そして学校が始まる前の八月半ばくらいからUターン族で混雑するという。期 間の差はあれどもいずこも似たようなものだ。ちなみにこの八月中旬とか下旬 にはスーパーやデパートなどでは「Back to School Sale」が行われ学用品や 関連用品のバーゲンがあるところが多い。 計画的な連続有給休暇が取得しにくいというのは、かくのごとくいろいろな 要素があるのだが、ではそういう要素が無くなった場合、連続休暇を取りたい という要求がどれくらいでるのだろうという疑問がある。あるいは連続休暇が とれるようになったとしても実際に取る人がどれくらい居るだろうか。 実際問題、いきなり二週間休んでよいといわれても困る人は多かろう。それ にその休暇をバカンス用途に考えるとすると、学齢期の子供がいる家庭では、 お父さんだけ休みがあっても家族でバカンスというわけにはいかない。やはり 夏休みとか冬休みとか春休みにぶつけるしかない。結局会社の休暇がどうあれ、 世間の休みは学校の休みと直結せざるを得ないことが多い。 この状況は程度の差こそあれ、日本でも欧米でも同じであろう。学校で生徒 個人がフレキシブルに夏休みを取れるわけではないから、ファミリーバカンス は学校が休みの時と相場が決まっている。それ以外に楽しめるのは独身・子供 が居ない夫婦・子供が巣立ちした夫婦くらいのものだ。とにかくこの時期には そうしたバカンスのニーズが多くなる。そこで市場原理が働き旅行費用もこの 時期は跳ね上がる。この跳ね上がり方が日本はとんでもない跳ね上がり方だ。 海外旅行のツアーでも、ピーク時はオフ期の最低二倍、下手すれば三倍、四倍 である。 とくに各種割引航空運賃にはそれが著しい。仕方ないといえば仕方ないがそ れにしてもひどすぎる。私の知る在日北米人達は口をそろえて、日本の航空運 賃やツアーの価格は異常な高さだという。高いだけならまだしも、高い上に予 約がなかなかとれないときているから始末に負えないのだとう。そのうえ有給 休暇による休暇ではなく定休によるものだから、休みの時期が短期集中するこ とになり、この時期はおもなリゾート地・観光地はどこも大混雑ということに なる。 (続く)