「お替わりはいかが? 〜1526〜」 1999.09.07 (Tue) ========================== □ ついに厚底サンダルで死者か? あらかじめお断りしておくなら、これを書いているのは九月二日の夜である。 二日付けの朝日新聞朝刊に「神奈川県在住25歳の女性が頭蓋骨骨折で死亡した のは、厚底10cmのサンダルを履いて転んだ事によるものではないか」との記事 が載っていた。確定的な結果ではなく、まだその可能性が高いということなの だが、恐ろしい話である。 厚底サンダルや厚底靴、厚底ブーツを私が非難したのはつい最近のことであ るが、ついに死者まで出てしまったのかという感じだ。不幸中の幸いであるの は、無くなったのは厚底サンダルを履いていたらしい本人であり、乳児を抱い て厚底サンダルで転び乳児を死亡させたのでないことであり、階段でころんで 他人を巻き込み他人を怪我させたり死亡させたのでは無いことだ。 厚底は歩き方はヨチヨチ歩きで見苦しいことこのうえないし、健康にもわる く、危険を避けるためにいざというときにダッシュがきかない、さらに自己や 他人を傷つける可能性が高い履物を、いくら流行で売れるからといって作りつ づけ、売りつづける一部靴業界の良心を疑うものだ。そんなものを履いて転ぶ のは転んだやつの勝手と開き直られたら身も蓋もないのだが、これが危険を伴 う履物であることは作り手・売り手・買い手は強く認識すべきである。 厚底靴や厚底サンダルを履いていて怪我なり死亡なりした場合は、生命保険 会社や損害保険会社は少なくとも当人に対しては断じて保険を適用すべきでは ない。これは本人に重大な過失があったとみなされるべきであろう。さらに健 康保険もそれを使用することによる事故が容易に予見されるにもかかわらず、 それを使用したという重過失により健康保険適用外とし、厚底靴による怪我で はいかなる治療であろうとも何十万・何百万かかろうが全額自費治療にすべき だ。また自分以外を巻き込んで怪我なり死亡なりさせた場合は、単なる事故で すませられるべきではなく、過失傷害・過失致死として刑事訴追をうけるべき だ。 また同記事には興味深い数値が載っていた。それによればある短大教授が自 校全学生を対象にした調査では、厚底経験者の約23%に転倒経験があり、さら にその半分は骨折などの怪我の経験があるという。つまり厚底経験者の十人に 一人は厚底により怪我をしているわけだ。今はもっと厚みが増して中には20cm をこえるような超厚底まで出ているというから空いた口がふさがらない。 厚底靴は背が高くなって格好良いと思っているのかもしれないが、とんでも ない間違いだ。数ある風変わりファッションのなかでも、男性のパンツやズボ ンのずり下ろし履きとならんで不格好なものだ。ファッションだから法律で規 制するようなものではないが、保険と健康保険適用の除外は直ちに実施して欲 しい。