「お替わりはいかが? 〜1532〜」

1999.09.13 (Mon) ==========================

□ マイレージディスカウント

 とにかく二万マイル程度では国内くらいしか使い道が無く、かろうじて二万
マイルで行くことができるはずの、日本から最も近い米国であるグアム島は学
齢期の子供を抱える家庭が利用できる時期は常時満席で無料航空券での利用は
かなり難しい。それではということで四万マイルためてハワイに行こうか、と
いうことでせめて大人二人分だけでも無料航空券の枠でと考えると八万マイル
も必要になり、三年間で八万マイル貯めるのは、年間に一回とか二回しか飛行
機を利用しない凡人にはほとんど不可能だ。

 そんなことを考えていたらJALとANAでマイレージディスカウントキャンペー
ンが始まった。タイトルにはいろいろつけられているが、実際には前述のよう
な利用者のフラストレーションがたまりつつあり、せっかくの囲い込み政策が
破綻するのを恐れたのではないか、と私の友人は見ている。私も真相は、マイ
レージ会員から苦情が多くなったため、ここらでガス抜きをしなくてはとエア
ライン側が考えたのだろうと思っている。キャンペーンの表面的な理由はなん
だって良いのだ。

 さて、このキャンペーンをつかうとANAなら10/1〜12/20まで、JALだと10/1
〜1/31まで(クリスマスと年末年始は一部除外)の期間に限り、何と半額の二
万マイルでハワイ往復できるのである。ショッピングマイルとあわせれば二万
マイルくらいなら比較的楽にたまるから、これは結構嬉しいキャンペーンだ。
しかし親の分だけ無料航空券、子供は正規割引運賃を使うとしても、残念なが
ら狙いたい日はしっかり利用不可(ブラックアウト)なのである。それにこの
年末年始はY2Kがらみで仕事もあるし、遠出は難しいから今年のように1/2
出発なんてのも無理だ。せめて3/31まで延ばしてくれればと思うが、二月は中
旬あたりから三月半ばまでは学生の卒業旅行のピーク、そしてつづいて春休み
が始まり家族旅行の時期をむかえる。二月から三月というのは夏休み、ゴール
デンウィーク、年末年始とならび海外旅行の稼ぎ時だ。市場原理からするとこ
ういう時期にたとえマイレージでもディスカウントするわけがない。実際ANA
は年末のピークを迎える前にキャンペーンが終了するし、JALのほうは丁度良
い日本出発・ハワイからの帰国時期は利用不可に指定されている。

 ディスカウントキャンペーンは行われているとはいうものの、結局のところ
子供連れの家族海外旅行には使えないのである。海外系エアラインのように、
やたらボーナスマイルを連発するようなところだと、確かにフライトマイルは
たまりやすいが、人気路線はやはり無料枠の競争率も高いのが現実だ。まあ、
どちらにせよ「おまけ」なのだからそのあたりは割り切って、オフシーズンの
一人旅に使うのが一番なのかもしれない。