「お替わりはいかが? 〜1549〜」 1999.09.30 (Thu) ========================== □ ようやく秋? 真夏さながらの暑さが続いていた東京にもようやく秋の涼しさがやってきた。 先日の台風通過後は一時的に南からの暖かい空気が流れ込んで気温が上がった が、今はまた涼しさが戻ってきた。 東京はヒートアイランド現象が年々進み確実に亜熱帯化しているのを肌で感 じることができる。赤道直下のシンガポールから帰ってきた人が「東京がこん なに暑いとは思わなかった、シンガポールと大差ない」とまで言ってみたりす るし、私自身もマウイ島やハワイ島にいったときにむこうのほうが涼しく感じ た。サイパン島においても確かに暑かったのだが、東京とどちらが暑いかとい われれば極端な差は感じないというのが正直なところだ。 そんな東京ではあるが、いまのところかろうじて四季のかけらは残っている ようで、盛夏を過ぎて残暑を超えればそこはもう秋である。昼間の日差しは結 構強くてさほど暑くなくても意外に日焼けするものだが、朝晩はめっきりすず しくなって、一晩中エアコンをつけっぱなしにしていないと暑くて眠れなかっ たのが嘘のようである。もちろん涼しくなったとはいえ、マンションで閉め切 ってしまうと暑くなるから、夜の間の寝室も少しだけ窓をあけておかないとち ょっと辛いかもしれない。 日本のように四季のはっきりした国に住んでいてうれしいのは、何より季節 毎に美味しい食べ物にありつけるからだ。九月から十月の旬の魚といえば、さ ば・さんま・すずき・かれいなどがあるし、野菜ではさつまいも・さといも・ くり・しめじ、・まつたけなどがある。とはいえ近頃はスーパーでは年中同じ ような魚や野菜ばかりがならんでいて嘆かわしい限りだ。特に東京のスーパー ではそれがひどくて、魚売り場ときたら年中まぐろの刺身、かじきなどが占拠 している。とくにまぐろの台頭はあきれるばかりで、これほどまでにまぐろば かりを何故食べたがるのか理解不能である。アメリカの家庭からはどんどん手 料理が消え去り調理済冷凍食品をレンジであたためるだけになっているらしい が、東京ではこれが切るだけですんで調理不用で、そこそこ美味しいと思われ ているまぐろの刺身にかわりつつあるのではないかとすらおもわせる。 別にまぐろ好きを非難するわけではないが、もうすこし旬の魚に目をむけて ほしいものだし、魚や野菜の旬というのも主夫・主婦諸君はもっとよく勉強す べきである。