「お替わりはいかが? 〜1554〜」 1999.10.05 (Tue) ========================== □ 蕁麻疹日記 「五日目」 我が蕁麻疹野郎のほうは、今朝は一段と勢いが弱くなってきている。胴体・ 両手には発疹は見うけられず、足の膝から上に一〜二個所、膝から下は足首あ たりにやや出ている程度で、もやはゴンドワナ大陸が出現する気配も無く、ア トランティス同様沈んでしまったようだ。 我が蕁麻疹野郎が最盛期だったのは、二日目つまり土曜日の朝であり、この ときは両足の付け根から下はアメリカ大陸やオーストラリア大陸、ユーラシア 大陸にアフリカ大陸、そして無数の島々が点在する文字通りの世界地図であっ た。それがいまはほとんど消え、かゆみもほとんど無くなったので、昨夜医師 からは抗ヒスタミン剤が免除を言い渡され、同時に眠気からも開放された。抗 アレルギー剤のほうは今しばらく飲んだほうがよかろうとのことだったが、何 はともあれ、みてくれのおどろおどろしさと痒みから開放されたのは幸いだ。 さて、歯のほうはといえば、ひょっとしたらちょっと痛むかもしれないと予 告されていたのだが、抜髄(いわゆる神経を抜くこと)からほぼ二十四時間が 経過し、昨夜のうちは麻酔のしびれにくわえて鈍い違和感があったが、今は例 の白い仮歯というか仮の詰め物のいやな味が残っているだけで別段なんともな い。ただ、いろいろ調べてみると抜髄の後、神経が残っていたり神経を取った 穴の処置がまずかったりすると神経を抜いたはずなのに痛みが消えない、ある いは神経をとったのにしばらくしたら痛みが現れたということもあるそうだ。 このあたりは運もあるが、歯科医の腕によるところが大きいらしい。昨日はい つもの医師ではなく、いつもの医師の指導のもとで他の医師が処置してくれた のだが、そういう意味ではちょっと気がかりといえば気がかりだが、今のとこ ろそれを疑うこともできないし、疑う要素もないから、問題は無いと信じるし かない。 虫歯治療の問題の一つに、削ってインレーでかぶせたあと、いろいろな理由 で歯とインレーの間の微細な隙間からかすが入り込んで虫歯になったりするこ とだ。この場合は発見が遅れるし見た目ではわからないことも多く、気づいた らかなり深くまで侵されている場合も多いという。どうやら私の場合もそれに 近いようだ。レントゲンをみると神経部分のそばまで侵食されているので、後 のことを考えると抜髄がよかろうということだった。今ままでこの歯科医で治 療後おかしくなったとか悪い話しは聞かないので、まあ信じてよかろう。娘な どは別の歯科医で歯列矯正だのと言われたので、そこで待ったをかけ、引越し を契機に今の歯科医に変わった。そして今の歯科医(=私の主治歯科医)は、 この(娘の)歯並びなら矯正の必要などまったく無いということだった。くだ んの歯科医は聞くところではやたら抜歯したがるそうで、どうにもとんでもな い藪の治療費稼ぎ野郎だったようだ。 何科にせよ良い医師を選ぶのは大切なことで最悪はすれば命取りになるし、 そこまでゆかなくても、一生悔いを残すことになる。日本では医療裁判は患者 側が医療側の過失を証明しなくてはならないから、通例ではよほどのことがな いと医療裁判で患者側の勝ち目はない。医療側は病院外秘のカルテや新量記録 などどうにでもなるし、患者にそれらを提示する義務はないからなおのこと医 師の天下である。せめてもの防衛は口コミと経験による患者側の判断しかない。 (治るまで続く)