「お替わりはいかが? 〜1565〜」 1999.10.16 (Sat) ========================== □ ようやく秋 ここ二日ほど九月半ばの残暑の気候となり、昼間はえらく暑くなってしまっ た。昼間は半袖でのポロシャツで十分であったが、さすがに朝晩は半袖だとち ょっと涼しいところはやはり十月である。天気予報によれば週末から気温が下 がり始めるとのことで、どうやらこの暑さも長続きしないようだ。 実際、金曜日の夕方くらいから気温は下がり始め、土曜日はしっかり涼しく なった。ちょっと外へ出るにも寒がり屋の私には、薄手の長袖ポロシャツ一枚 では寒くて、上にパーカーの類を羽織らないとクシャミがでそうな気温になっ た。どうもこういう極端な気温の変化には意識的にも戸惑うが、体のほうも戸 惑ってしまうようで、風邪などを引きやすくなるから用心せねばならない。 今年はとにかく夏がながかった。九月中旬になっても残暑どころか真夏の気 温が続き、豊島園のプールは一応予定通り八月末で終了したが、一部のプール は水遊び的な使い方で例年にはなく続けられていたようだ。夏が長いおかげで、 スーパーやデパートでは秋物衣料品の売れ行きがさっぱりな一方で、コンビニ エンスストアでは、アイスクリームの類や清涼飲料が売れつづけて、イトーヨ ーカドーは売上を落とし、同スーパー系列のセブンイレブンでは売上を伸ばし ているという。 夏は徹底的に暑く、秋は紅葉が美しい秋らしく、冬は凍えるような寒さにな ってこそ、四季の移り変わり豊かな日本といえるのであって、またこの暑い夏 と凍える冬がないと、衣料品や冷暖房器具の売上が伸びず、景気にも影響する のだという。思うにこうした単純消費だけではなく、国内旅行などでも春らし い春、水の恋しい夏、紅葉の美しい秋、スキーが楽しい冬がおとずれてこそ、 旅心をかきたてられるというものだ。いくらテレビで秋の紅葉が写り「そうだ、 京都へ行こう」などとやっていても、そとはまだまだ暑く秋どころではないと なると、どうにも旅心は起こらない。 この冬はどうも暖冬だということで、ただでさえヒートアイランドで亜熱帯 気候と化しつつある東京ではもう雪をみることはないかもしれない。昔は十二 月で雪をなんどか見たものだが、今はせいぜい二月くらいにちらほら降るだけ になってしまい風情がないことおびただしい。ハワイのようにほぼ一年中気温 が一定している(といってもやはり冬は多少涼しい)ところならともかく、東 京といえども冬は多いに寒くなくてはいけない。 ようやく訪れた秋も、ひょっとしたら冬になっても秋の気候のままに、春を すぎていきなり真夏になってしまうのではないか。東京がそうなるのはそんな に遠い未来の話ではなさそうだ。