「お替わりはいかが? 〜1580〜」 1999.10.31 (Sun) ========================== □ ブーツ大流行 〜2〜 自分でろくに稼ぐこともできないし、稼ごうともしない輩がファッションや 流行を追いかけて大枚をはたくのは馬鹿な話だが、それを許している親のほう はもっと馬鹿だ。彼女達が自分自身の特徴や良い点、アピールすべきポイント を理解せずに、とにかくファッション雑誌を追いかけてその真似をするのは、 若さゆえの御愛嬌であろう。進歩の最初は猿真似から始まるのであるから、押 さないうちはやむをえない。 しかし、たまに妙な連中がいるのは確かだ。今日も妙なのが一人いた。数歳 の男の子を連れたお母さんなのだが、それが何と何と十代後半の女の子そこの けの格好をしているのだ。厚底の布製ブーツをはいてボトムにはミニスカート を身につけてトップもやけに若いものをきている。別にこういう格好がわるい とは言わないけれど、何事にもつりあいというものがある。まあ、子連れでな ければかなり無理はあるけれどぎりぎりなんとか通じなくはないかもしれない けれど、となりに子供がいたのではこれは無理だ。 誤解があると困るが、子連れはそれらしい年老いた格好をしろといっている わけではない。人にはそれぞれの個性や年代に応じた装いというのがあるが、 こうしたよそ目に見て無理のある服装をしている人にかぎって、まったく似合 っていないと思うのである。似合っていればいいが、似合っていないから滑稽 なのだ。 ある程度自分をみつけることのできる年代のはずなのに見た目にまったく十 代後半の女の子のような格好をするのはどうかと思うのだ。まあ、他人がどう いう格好をしようと自由だが、一方でそれは自己の考えのなさ、自己主張のな さを自ら公開しているようなものかもしれないのにそれに気づいていないのが 気の毒ではある。 さて子供たち(あえて子供たちという)の好む布製のブーツなんて一シーズ ン持てば御の字だから、それをそこそこの値でうって次々と買い換えてくれた ほうが業界としてはもうかる。当然それにつられてボトムやトップも動く(あ るいは順序は逆かもしれない)から、それなりの経済効果はあるかもしれない が、それの原資が親からせびった小遣いだとしたらとんでもない話だ。別に親 の言うなりになれとは言わないが、本来の学業に専念し、外面ではなく内面の 充実を図るべき年齢なのである。 もっとも、そうして飛び込む奴はどうせたいしたことはないのだから、その まま放置すればよい、それでも這い上がってきてぬきんでる奴はいるのだから、 わざわざ手を差し伸べることもないのかもしれない。今までの日本の教育は平 均的に引き上げることだけに専念してきたが、これからはぬきんでた奴をより 高いところに引き上げるようなことがあってもよかろう。 (完)