「お替わりはいかが? 〜1596〜」

1999.11.16 (Tue) ==========================

□ おじさんマウイ一人旅 〜第一日目(6)〜

 ちょっとだけ軽いものを食べるというと、ほとんどハンバーガーやピザの類
しかないのが米国なのか。その間にコンビニで買ったコーリングカードを取り
だして、トールフリー番号とPIN番号をメモ帳に書き写す。これは何かという
と一種のプリペイドカードで800番の無料通話を利用したもので、カードで指
定された800番に電話し、つづいてPIN番号(暗証番号)をいれ、ガイドにした
がって国際電話でも島内電話でもすきなところをまわせば通じるというものだ。
これは$20で日本まで約40分ほど話すことができるとってもお得なカードでぜ
ひ利用していただきたい。カードには$10のものと$20のものがある。私は滞在
中毎日十分ほど妻にラブコールをしていたが、それが四日分でほぼ丁度だ。一
分何十円かという勘定なのでこれは日本国内の長距離電話や携帯電話に比べて
も距離を考えると十分に安い。逆にいえば日本の電話が思いっきり高過ぎるの
である。

 そんなことをしているうちに三時になり無事部屋に入れた。部屋は1ベッド
ルームであるがひろい!今まで高い価格でとまったリゾートホテルが嘘みたい
だ。ただ、割り当ての部屋が駐車場の前の1Fで(といってもほとんどの部屋の
前には駐車場がある)植え込みがあるとはいえ、レースのカーテンとかないか
らちょっと開けられない。米国人は気にしないのかもしれない。また、木造
2F構造なんでちょっととなりの音がよく聞こえる。これでは夜のあえぎ声とか
も響きそうだなぁとかつまらぬことを考えてしまう(派手な声を出せば間違い
無く聞こえるだろう)。しかしラハイナでこの広さこの価格($99/nightで、こ
れはProperty Specialという割引レートである)は許せるし、立地条件はかな
り良い。カアナパリの高急ホテル一泊で、ここなら広い1BRで三泊できる。し
かし正直なところを言えば、部屋に入ったとたんに家族と一緒ではない寂しさ
が心に広がったのも事実だ。

 部屋で一休みして着替えて貴重品を暗証番号六桁を自分でセットするタイプ
の電子金庫にいれてから、食料品を買いに出発。Foodlandというスーパーがあ
るはずだすが、これが日本人向けではなく、地元や米国人滞在者向けであり日
本のガイドブックの地図には全くのっていないといてよい。存在を知ったのも
英語のWebサイトを見たからだ。ハワイといえども押し着せツアー利用の大半
の日本人から離れた行動をしようとすると、英語サイトで情報をあつめるのは
当たり前中の当たり前だ。しばしあるきまわってようやくFoodlandを発見、あ
あ、つかれた。しかし、寝不足で頭がぼーっとしているためか、
・スパゲティ
・海老(殻つき)
・オリーブオイル
・りんご
・パン
・紅茶ティーバッグ
・シュリンプフレーバーのカップ麺(これは結構いけるのだ)
とわけのわからぬものを購入。帰ってきて広げてみてしばし唖然とする。

 調味料はなにもないはずが、塩とコショウが置いてあった。日本から塩、コ
ショウ、醤油のミニペットボトルをもってきたのに。でも、これで何をつくろ
う、そうか材料から察するにシーフードパスタにするつもりだったようだ。い
かん、海老があるのに白ワインがないぞ、他のシーフードがないぞ。まあ、仕
方ないか。電熱なのでパスタを茹でる湯を沸かすのに時間がかかるが、なんと
かパスタをゆで、そのとなりでフライパンをあたため、オリーブオイルを加熱
して海老を炒め、ほどよく香りがたってきたところでゆであげたスパゲティを
若干のゆで汁とともに一気に入れる。これをよくまぜて塩、こしょうであじを
つけ、フレーバーのためにちょっと醤油をふってできあがり。どんな味がする
んだか半ば恐怖だ。

 しかし、食べてみるとかなり意外なことに美味しい、海老しかないのが逆に
幸いして、海老の香りとスープが出て、醤油がそれにからんで、オリーブオイ
ルの香りも味もよく意外にいける。まさにひょうたんからこま、これはなかな
かよい。海老ははずさずに他のものを入れてみるといいかもしれない。

 かくして一日目は終わった。

(続く)