「お替わりはいかが? 〜1636〜」

1999.12.26 (Sun) ==========================

□ 2000年問題 〜4〜

 日本の場合、少なくとも大手金融期間は現在考えられる中でほぼ最善にちか
い策をとっているはずだ。すなわちシステムのチェックと回収は基幹となる勘
定系についてはすべて終了しているはずだし、さらに大晦日には全システムと
データのバックアップが作成され、さらにハードコピーも作成されるはずだ。
アクシデントが起こらない保証は無いが、だからこそこうした保安策が講じら
れるわけだ。仮にアクシデントが起こっても長期に渡る深刻なトラブルが起こ
るとは想像しにくい。もっともこれは金があって人手もある大手の場合だけで、
バブル崩壊以来青息吐息の中小の場合も勘定系にこうした対策がとられている
かどうかは定かではない。

 マスコミでは手元現金の準備やら飲料水や備蓄食料、カセットコンロのカー
トリッジの予備などを非常用としてそろえることをうたっている。地震災害の
多い日本に住んでいるわれわれにとって、2000年問題以前にこうした非常
用の備品類を整備することは大変重要なことだが、ことさら2000年問題を
歌い上げてこうしたことを騒ぐのはいかがなものか。何かにつけ暴動が起きや
すい米国の大都市だと、どんな些細な問題でも暴動となりとんでもないところ
に飛び火する可能性があるから、田舎の実家のほうに年末年始は引きこもると
か、これを機会に都会を離れるなどという人がいても不思議はないが、日本の
マスコミの状況をみるとこれはちょっと騒ぎすぎではないか。

 何も考えず何も準備しないのも、自己責任とはいえどうかとは思うが、だか
らといって騒ぎすぎるのもパニックへの道を煽り立てるだけだ。さすがに一部
のマスコミは「騒ぎすぎ」と言いはじめたらしいが、しかし、最初は自分で騒
いでいてあげくのはてに騒ぎすぎとは何と言う言いぐさだろう。まあ、なにか
につけて騒ぎすぎるのはマスコミの宿命でもあるから仕方ないのかもしれない
けれど...。

 そんなことを書いているうちに、新たなミレニアムを迎えるまで、あと丸五
日間を残すのみとなった。我が家は私がY2K対策で大晦日出勤で正月前後も
休みは取れないため、私は三が日のみの休みとなった。今年は小学校の始業式
が11日なので、今年のように3日あたりに出発すれば結構ゆっくりハワイにゆ
けるので、そちらのほうがちょっぴり残念である。

 さて夕食の時間だ。お気に入りのワインをあけて、1900年代に乾杯して、
あらたなミレニアムに祝杯をあげるとしよう。乾杯!

(完)