海外旅行街歩きのときのパスポートはどうする

海外旅行街歩きのときのパスポートはどうする

昨日の記事では、海外旅行の財布をネタにしました。

財布やクレカ、現金は分散が鉄則中の鉄則。これは多分ある程度経験のあるトラベラーならおそらくみなさんそうおっしゃるかと思います。

最も重要な持ち物はパスポート

現金のように分散できるものはいいけれど、持ち物の中では最も大切だと言われる「パスポート」はどうしましょうか?

日本では身分証を携帯する習慣がないのですが、海外だと結構IDカードは重要な存在のところが多いかと思います。そんなときに唯一自分の国籍を証明するのはパスポートを置いて他には存在しません。誰がなんといおうと短期旅行者にとって海外で唯一有効な身分証明書です。

王道はない

みなさん、おそらく街歩きのときにパスポートはどうしようか?と悩んだことは一度や二度はあると思います。対応策は大別すると二つ。

  • 常に持ち歩く
  • ホテルの室内金庫などに入れて(スーツケースに入れて施錠ってのもあるかと)必要なときだけ取り出す

前者は、盗まれたり置き忘れたりしたらアウト。後者だってホテルがどこまで信用できるかわからないし、外出中にパスポートが心配でたまらないこともあるかもしれません。

持ち歩くか置いていくかしかないのですが、どちらも危険はあります。なので、パスポートの扱いに関しては絶対的な正解は存在しません

私はどうしているか?

家族旅行のときは、ちゃんとしたグレードの宿をとるのでそれなりにしっかりした電子施錠で簡単に取り外せないようなインルームセーフがあるところばかりでしたから、到着したらしまっておきます。もちろん朝晩の点検はしっかりとします。代わりにバッグにはコピーが入っています。

ひとり旅でも、かなり良い年したおっさんなのでドミトリーとか絶対とまらないし、今ならExpediaとかBooking.comで評価が高い(Bookingならレビュー8.5以上とか)のところで、安すぎないところを選びます。まあホテルをいの一番に疑うようなところではないので、基本はインルームセーフに置いてきます。

しかし、昨今テロが世界各国で発生しており、いく先によっては日本でいう職務質問なんてのに会いかねない。そのときに、自分の国籍すら証明できないと「国籍不明の外国人」となり、数日拘留されたりする「かも」しれません。警察相手にパスポートコピーはおそらく通じない「かも」しれません。普通に考えてコピーなんていくらでも偽造できますから、治安関係者にとってはないのと同じ。とはいえ何もないよりは遥かにマシでしょうけど。ホテルに置いてあるから一緒に見てくれというのが通じれば救われる「かも」しれません。

なので、ケースバイケースですが持ち歩くこともあります。現地ツアーやアトラクションで必要なケースもありますので。

ホテルに残す時の注意

どう扱っても100%安全な方法はありません。ってかそもそも人生に100%は「人はいずれ死ぬ」というのを除けば存在しません。なのでリスクを減らすことを考えます。まずは宿はある程度のグレードのところを選ぶこと。従業員は絶対信用してはいけないので、フロントに預けるのは基本はNOです。たとえヒルトンとかの超一流でも。

ちゃんとしたそこそこ名のとおったホテルなら今時は電子施錠でがっちり据え付けられたインルームセーフがあることが多いので、それを使います。パスポートを入れる前に何もいれないで施錠・解錠テストをするもは必須です。そうでないと入れたパスポートを取り出せなくなります。正確にいうならフロントに電話すれば解錠してくれますけどね。そういう意味では電子金庫も絶対ではない。

インルームセーフがあっても、鍵だけの施錠とか、簡単に持ち出せるような金庫ではないのと同じ。鍵なんて従業員なら簡単にコピーできるでしょう。金庫ごと盗まれたらTHE ENDです。それならスーツケースの奥にでもしまってしっかり施錠し、できればチェーンロックでクロゼットの柱にでも取っ手を固定したほうがマシかもしれません。

ま、いずれにせよ心配が残るのは間違いないです。



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持ち歩く時の注意

ホテルが超一流であっても、街歩きする場所は超一流の治安ではありません。おそらく日本に比べると世界のある程度の都市ならどこも日本より危険でしょう。

どうすりゃいいの?ってことで、以下は男性の話。女性の場合、ほとんど選択肢なくバッグの中ですから、いかに安全にバッグを持つかにかかります。

ズボンのポケット

誰が考えても尻ポケットは絶対NOです。サイドポケットでファスナーとかフラップ+ボタンがかかるポケットがあればいいのですが、夏場の短パンしかそういうのはみたいことないですねぇ。普通のスラックスとかにはそんな工夫は基本的にはありません。

ジャケットのポケット

ズボンの尻ポケットよりマシですが、ズボン同様スリには弱い。日本指先名人芸スリのように芸術的というよりはナイフで切っちゃうのも多いと聞きますので、そういうのにはジャケットは無力。防刃ポケットとかあれば別ですが。それとジャケットはズボンと違って脱ぎ着することが多いので、落としたり脱いだときに盗まれたり忘れたりする危険があります。

首から下げて服の下にいれるセキュリティポケット

これ、時と場合によるでしょうけど、

  • 結構邪魔で鬱陶しい
  • 取り出すのが大変(その分盗るのも大変ですが)
  • 着ている物とセキュリティポケットの色・大きさによってはセキュリティポケットを入れているのが丸わかりで、ここに貴重品がありまっせ!といっているようなもの。
  • 汗を掻くと湿ったり汚れたりする、下手すると臭くなる

とか。まあ、捉え方に個人差があるのでしょうけど、個人的には積極的に使いたくない。よほど治安に不安のあるところならいいかと思いますけど、普通に先進国の都会ならちょっとねぇ。

ウェストポーチ

入っているのがハンカチとかクズだけだったら問題ないでしょうが、何か入っているに違いない・それも日本人らしいので大金を持っているんじゃないか?とかで狙われるのが関の山だと思っています。

日本国内でも、見た目なんだか滑稽(愛用者の方、ごめんなさい)に見えるので、大昔に持っていましたが、それっきりで使ったことがありません。あ、でもね、日本国内でフリマとかやるときは超絶便利です。売り上げとか釣り銭とか入れるのに必須。

ショルダーバッグやトートバッグ

肩にかけるだけのバッグはやばいっすね。日本国内でも車道側にバッグを下げていると自転車やバイクでのひったくりにやられますがな。まして海外ならもっと乱暴に…。最低でも斜めがけでバッグは常に体の前にもってきて手で押さえているのが基本。

ボディバッグ

これも危ないっちゃ危ないけど、ショルダーバッグを肩からぶらぶら下げているよりはマシですね。ただし、バッグは背中ではなく体の正面に置くのが基本。カッターナイフスリにやられちゃいますから。聞くところでは気づかないはずがないのに、いつのまにか切られて中身をやられたなんて話をWebでは散見します。

最近はこれの防刃・RFIDプロテクトタイプなんてのもあるようで、ちょっと興味ありです。

買ってみてまずは国内で街歩きにつかってみようか。両手が空くから楽だし、ボディバッグは体にフィットしやすいので変な負荷を与えいにくいメリットがありますからねぇ。通っているカイロプラクティックの先生にも、体にはボディバッグなどの体にぴったり張り付くバッグが良いと勧められましたしね。

ただし、ボディバッグは日本人が大好きなスタイルの一つで、得てしてその中に貴重品が沢山入っているという見方もあります。ならば、小細工してスリを働くよりは、ガーッと押さえ込んでボコボコにして奪ってしまえ!という考えもできます。まあ、そこまでやられればたとえパンツの中に隠していても無駄ですけどね。

肌身離さずはむしろ危険

物の本には貴重品は肌身離さず持ちあるけとか書いてあったりします。まあ、日本国内ならそうでしょうけど、海外は違うと思いますよ。

金を出せと言われて、ポケットからくしゃくしゃの20ドル札とありったけの小銭を出せばそれで終わるかもしれません。足がつくクレジットカードは何処の強盗もそれをつかって偽造するなどの目的でない限りは手を出さないでしょう。

しかし、貴重な品を身につけているとわかったら…そして出せといっても出さなかったら。暗闇連れ込まれて半殺しにされ(ときには本当に結果的に殺されるかも)腹巻きポーチを切り取られて奪われる「かも」しれません。そういう風に身につけている人って、同胞の旅行者である私でもなんとなく「ん?」って感じがすることがあるので、その道のプロならいうまでもなく。一発で見抜かれること疑いなし。さりとて、観光客は一年滞在しても観光客なので、地元民と同じ振る舞いにはならない。第一見た目が違います。醸し出すオーラが違う。

ベテラン旅行者になると、クレジットカードやパスポートを無造作にゴミと一緒にポケットにツッコんで置く人もいるそうですな。すげぇ、としいいようがない。こういう人は多分、現地住民オーラーが漂っているのです、どこへ行っても。凡人が真似できることではないのでやめましょうね。どこかで落として泣くのが関の山です。

色黒男性で体格が良くて、どこにでもあるようなTシャツと短パン、ビーサンで一人でふらふらハワイを歩いていれば普通に現地人にかなり近くなれるかと。でも、他の土地では難しいですねぇ。日本人特有のオーラがあるので。

ちなみに

欧米の男性って通勤の時は基本は手ぶら、さもなければ大きめのメッセンジャーバッグかリュックというのが多いと思うのはステレオタイプかもしれませんが、でもそんなイメージ。男性でトートとか小ぶりのショルダーとかつけている現地人男性を見たことないですねぇ。

友人のカナダ人が在日中に都内をぶらぶらしたときも、彼はリュックでした。それが普通だっって!思い返せば、私もひとり旅ではリュックを使っていましたっけ。でも、パスポートはどこに入れてたろう?持ち歩かないといけないときは、すぐにはわからない感じでリュックの中に入れていたかなぁ。下記YouTubeのおのださんに近いかも。

いずれにせよ、重要な順位は「命・身体の安全>パスポート」であることを忘れてはいけません肌身離さず身につけるというのは命や身体の危険も増加させる可能性が高いということを肝に銘じましょう。命と引き換えにパスポートを守っても意味がない。パスポートを守るために現地で一ヶ月入院生活をしたのでは本末転倒です。

参考になった考え方

旅行ブロガーとして有名な「おのだ」さんのYouTubeにこういうご本人のメッセージがありました。なるほどなぁと思いました。さすが経験豊富な方ですね、おっしゃっていることに説得力があります。

ぜひ、ご覧になってください。

私流に解釈すると、

  • どうやっても無くなる時は無くなる、盗られるときは盗られる。100%の防衛は不可能。
  • 自分の不注意や油断が原因となるのは極力避けないと最後まで後悔する。
  • ここまでやって盗られた(無くなった)のだから、どうしようもなかったと思えるように。

ということかと。

アメリカ人視点

ぐぐっていたらこういうのがありました。アメリカ人視点ですが、皆さん旅先でのパスポートの扱いには悩まれているようです。しかし、これ、英語の記事ですが難しくないので是非お読みいただきたいと思います。参考になります。

余談

海外での自分のセキュリティというのは、その振る舞いで大いに左右されます。

  • ホテルの部屋に戻るときに部屋の鍵を開けるときに近くに人がいないかどうかチェック!(部屋に入ってロックする前に一緒に押し入られたりする)これ大事。自分の部屋の周囲で人が隠れられるようなスペースがないかを事前にチェックしておくこと。
  • 歩いているときには、意味もなく振り返ったり周囲に鋭い視線を投げる。やりすぎると不審者になりテロリスト扱いになりますのでほどほどに。
  • レジで支払うときには分厚い財布は出さない、小さなスリムな財布にして、周囲に気を配る。
  • ATMを使うときには、場所を選ぶ(路上のATMは避ける)。周囲に気を配る。
  • 歩きスマホとか問題外。観光客の歩きスマホなんてカモ以外の何物でもない。
  • 電車の中でもあまりスマホは使わないほうが良い。特に出口のそばに立っているとき。つい夢中になりがちなので、やはり時々周囲に目を配るのは必須。

これ、考えてみたら日本でも同じですよ。特に意味もなくいきなり時々振り返ったり周囲に注意を払うのは意外に効果的…..らしいです。

では、また。



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