規格外!USB TYPE-Cからの変換アダプタを使うのは危険です!

規格外!USB TYPE-Cからの変換アダプタを使うのは危険です!

スマートフォン、タブレット、ワイヤレスイヤホン充電などに欠かせないUSB。ようやくUSB TYPE-Cが主流になってきましたが、まだまだmicroUSBしか対応してない機器を多くお持ちだと思います。つい使いたくなるのがアダプタですが、アダプタの種類によっては規格外であり、使うと危険なことになるものもあります。ここでは使ってはいけないアダプタについて簡単に説明します。

USBの規格

USBの規格は「USBインプリメンターズ・フォーラム」(USB-IF)という非営利団体で策定されて標準化されています。

世の中のUSB対応機器(PCやスマートフォン、デバイス、ケーブル、充電器など)はすべてこのUSB-IFが策定した規格に基づいて設計・製造されている「はず」です。

しかし、世の中そう綺麗事ばかりではなく、ルールがある以上それを破る者も現れるのが世の常です。

規格違反のTYPE-Cアダプタ

お店やAmazonを見ると実に種種雑多なTYPE-C関連アダプタがあります。

アダプタを必要とする場合は二通りでしょう。

[1] TYPE-Cケーブル(オス)を従来のmicroUSBなどに変換したい場合。
→この場合アダプタはTYPE-C(メス:受け口)をmicroUSB(オス)に変換する役割を持ちます。

[2] 従来のmicroUSB(オス)を新しいデバイスのTYPE-Cに変換したい場合。
→この場合アダプタはmicroUSB(メス;受け口)をTYPE-C(オス)に変換する役割を持ちます。

時折見かけるけど、規格外であり危ないのは前者、つまり[1]のアダプタです。

なぜ規格外かというとUSB-IFが定義している標準に明記されているからです。

このドキュメントの中にアダプタについての記述があります。

3.1.4 Compliant USB Type-C to Legacy Adapter Assemblies
(中略)
All USB Type-C to legacy adapter assemblies are only defined specific to USB 2.0 and USB 3.2 as there are no USB Type-C to legacy adapters that are uniquely applicable to USB4.
出典:USB Type-C® Cable and Connector Specification Revision 2.0
https://www.usb.org/document-library/usb-type-cr-cable-and-connector-specification-revision-20

この記述によれば許されているのは以下のアダプタのみです。

・メス側はUSB 2.0 Micro-B → オス側はUSB 2.0 Type-C
・メス側はUSB 3.1 Standard-A → オス側はUSB Full-Featured Type-C

これ以外のUSB変換アダプタ(ケーブルではありません)は本来存在してはいけないものです。

もしあったとすると規格にない違反アダプタなので、充電などに使うと過電流でケーブル・機器の焼損を招く恐れがあり最悪中の最悪は火災の恐れさえ否定できません。

2.2 USB Type-C Receptacles, Plugs and Cables
(中略)
USB Type-C receptacle to USB legacy adapters are explicitly not defined or allowed. Such adapters would allow many invalid and potentially unsafe cable connections to be constructed by users.
出典:USB Type-C® Cable and Connector Specification Revision 2.0
https://www.usb.org/document-library/usb-type-cr-cable-and-connector-specification-revision-20

重要な部分をGoogle翻訳。()内は筆者注です。

USB Type-Cレセプタクル(メスのこと)からUSBレガシーアダプターへの接続は明示的に定義または許可されていません。このようなアダプタを使用すると、ユーザーが多くの無効で安全でない可能性のあるケーブル接続を構築できます。
翻訳:Google翻訳

端的にいえば以下の通りです。

USBのアダプタで、受け口(メス側)がUSB TYPE-Cのものはすべて規格外であり、危険なもので絶対使ってはいけない。



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充電器やモバイルバッテリーの安全な使い方

microUSBやTYPE-Cが入り混じった環境で安全に充電器やモバイルバッテリーを選ぶのは最低限以下のようにすべきです。

・充電器・モバイルバッテリーともに、出力にTYPE-AとTYPE-C(PD対応)があること。
・レガシーUSBの電源/充電入力がある機器に対しては、TYPE-Aの口からレガシーUSBケーブルで接続する。
・TYPE-Cの電源/充電入力がある機器に対しては、TYPE-Cの口からTYPE-C/TYPE-Cケーブルで接続する。
・双方の電圧や電流に注意するのは言うまでもない。

いろいろ複雑な条件がありますが、「簡単」「安全」を重視するなら充電や電源供給に関してはレガシーUSB(TYPE-AやmicroUSB)とTYPE-Cをアダプタ経由でつなぐのはやめるのが一番安全です。

まとめ

受け口(メス)がTYPE-Cのアダプタはすべて規格違反で危険なので絶対つかってはいけない。

手持ち機器の充電・給電口がmicroUSBとTYPE-Cが混在しているユーザーの場合、モバイルバッテリーや充電器はTYPE-AとTYPE-Cの両出力を持ったものを使い、microUSBなどレガシーな口を持つものにはTYPE-Aから、新しいTYPE-Cの口を持つものにはTYPE-Cから充電するのが一番安全度が高い。

 



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