バッテリー容量の表記、mAhとWh、MagSafeバッテリーパック

バッテリー容量の表記、mAhとWh、MagSafeバッテリーパック

モバイルバッテリーの容量を表しているmAhそれだけでみると判断を謝ることがあります。典型的なのはApple MagSafeバッテリーパックです。

mAhとWhの違い

電気の基本のキから。

中学2年の理科で出てくるのでみなさん覚えていますよね?(忘れたとは言わせないぞ!)

電力 [W] = 電圧 [V] x 電流 [A]

電力[W}とは1秒間に発生する電気エネルギーの量のことであります。

1秒でなく1時間あたりにすると単位は [Wh] となります。

電流とは1秒間に流れる電気の量(電子の数とも言えます)のことであります。

1秒でなく1時間あたりにすると単位は [Ah] となります。

電気エネルギーの量全体を表すのであれば、それは電流ではなく電力が正しいことになります。

したがって厳密にいうとモバイルバッテリーの容量はmAh (mAhはAhの1/1000の単位)ではなくWhのほうが正しいということになります。

MacやiPhoneのバッテリー容量表現

ここでMacやiPhoneのバッテリー容量がどのように表現されているかを見てみましょう。

出典:https://www.apple.com/jp/macbook-air/specs/

こちらは筆者が現在使用しているMacBook Air 13 (M1)のものですが、49.9Whと表現しています。

iPhoneではバッテリー容量は公式サイトでは開示されていないようですが、iPadは仕様に記載されています。

筆者が使っているiPad Pro 11 2021 (M1) では28.65Whと記載されています。

リチウムポリマー電池の公称起電力は3.7Vとされています。mAhで表現するとこうなります。

MacBook Air 13 (M1):49.9Wh → 13,486mAh (電圧は3.7V)
iPad Pro 11 2021 (M1):28.65Wh → 7,743mAh (電圧は3.7V)

気をつけなくてはいけないのは皆が皆3.7Vの電圧とは限らないということです。



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Apple MagSafeバッテリーパック

いいんだけど容量小さすぎ!とか高すぎるといったことで評判イマイチなApple純正MagSafeバッテリーパックを見てみましょう。

公式情報にはなかったのでWebを探してみると容量は1,460mAh(7.62V、11.13Wh)とあります。

この1,460mAhをみて脊椎反射でちいせぇ!クソじゃねぇか?

そう思った人も多いでしょう。

筆者も最初は1,460mAhという数字を発見して椅子から転げ落ちそうになりました。

しかし調べてみると電圧はリチウムポリマーの公称である3.7Vではなく7.62Vです。

11.13Whなので3.7Vでは何mAhになるかというと3,008mA、約3,000mAhです。

それでも小さいですが、iPhone 13 miniが9,34Wh(3.7Vだと2,524mAh)なので、変換ロスやワイヤレスチャージのロスを考えてもそんなにめちゃくちゃ小さいわけでもないようです。

おまけ:MagSafeバッテリーパックの挙動について

MagSafeバッテリーパックの皆さんの評価がクソメソなのが多いので、いくらなんでもそりゃ変でしょうということで情報をあたりました。

実機検証したわけではないのであくまで公式情報のまとめです。

MagSafe バッテリーパックの使い方 – Apple サポート (日本)

  • 通常はiPhoneのバッテリーを90%までしか充電しない。それ以上充電したければ低電力モードにすることで可能になる。これを知らない人が実に多いようです。
  • 20W以上のACアダプタをMagSafeバッテリーパックに接続して、MagSafeでiPhoneを充電すると15Wでスペック最高の値でiPhone充電できる。
  • ACアダプタを繋いだままでMagSafeバッテリーパックとiPhoneの両方を充電できる。ただしiPhone の充電残量が 80 % 以上になってから MagSafe バッテリーパックの充電が始まる。
  • バッテリーが熱をもつとiPhoneは80%までしか充電しない場合がある。
  • MagSafe バッテリーパックには充電管理機能が備わっており長時間ACアダプタに繋いだままでも問題ない。つまり普段はMagSafe充電パッドとして使い、出かけるときにはLightningケーブルを外してiPhoneと一緒に持ち出すという使い方ができる。

これらの特徴は一般の磁気吸着式モバイルバッテリーには備わっているものが少ない機能であり、iPhoneのバッテリー保護を最優先して作られていることがわかります。

とにかく充電速度と容量最優先ならばAnkerとかを使うとよろしい。

しかしiPhone 12/13と組み合わせる、特にminiと組み合わせるならかなりいいペアじゃ無いかとおもいます。



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