Lenovo IdeaPad Duetをテキスト書きマシンとして評価する(まとめ)

Lenovo IdeaPad Duetをテキスト書きマシンとして評価する(まとめ)

 これまで2回にわたり、Lenovo IdeaPad Duetをテキスト書きマシンとしての用途をメインで使ったらどうかというのを、スペック・キーボード・エディタについてレビューしてきました。最終回の今回は、実際にこれで文書を書いてどうだったかというまとめレビューです。

★合わせて読みたい★
Lenovo IdeaPad Duetをテキスト書きマシンとして評価する

その1:スペックとキーボード
その2:Googleドキュメント

おすすめできる点

価格が安い

 2023年2月10日時点のLenovo公式サイト価格で税込29,800円で、他の通販でもほぼ同価格です。ライティング専用機のキングジムポメラDM-250の実売が4万円を超えることを考えるとを考えるとかなり安いと言えます。

 発売されたのが2020年6月で、Lenovo公式サイトでも「在庫限り」となっています。在庫性分的な価格ですので、Lenovo公式サイトでの学割を含む各種クーポンも適用対象外となっています。

 買うならお早めに!

手頃な性能

 IdeaPad Duetはお世辞にもCPUが高性能とは言えませんし、Chrome OSなのでできることはPCやMacよりはるかに少ない。以前の筆者はその視点でみて「使えねぇ」と思ったのですが、テキスト書きマシン視点からするとちょうど良い塩梅の性能です。

 可搬性の高いテキスト書きマシンとしては、重く大きくなる13インチの画面は不要ですし、高性能なCPUやGPUも不要です。メモリも4GBで足りますしストレージも128GBのeMMCでOK。64GBでも足りますがmicriSDなどは使えないので心の平和のためにやはり128GBは欲しい感じ。

 テキスト書きメインで使うのであればChromebookに数万円以上を払って高い性能を求めるメリットは小さいでしょう。

比較的軽量

 リアカバー+キーボードもセットしたフル装備で実測942gとぎりぎり1kgを切ります。ポメラDM-250の620gと比べると322g重いのですが、ディスプレイが大きくカラーで非常に見易いものであるメリットを考えると妥協できる範囲です。

 942gはほとんどのPCと比べるて間違いなく軽量ですが、ちょっぴり重量感があるのも事実です。できれば700g代とかにしたいところですが、さすがに10.1インチタブレット+キーボードで700gは無理でしょう。キーボードの使いやすさを犠牲にしてぺこぺこの超軽量・超薄型にすれば可能かもしれませんが、それではテキスト書きマシンとしては落第ですから。

 ここはPCよりは300gほど軽いと自分に言い聞かせます。現実問題として使いやすいフルキーボードを搭載して10インチカラーディスプレイを持ったデバイスで900gを切り手頃な価格で購入可能なデバイスは今の所聞いたことがありません。

スマホのようにすぐ使える

 重さでは富士通からはこれよりは微妙に軽いWindows PCも出ていますが、Windows PCは近年スリープからの寝起きが早くなったとはいえ、やはりChromebookには勝てないでしょう。ChromebookはAndroidタブレットの進化版でありスリープ解除してすぐに使えるスマートホンやタブレットと同じ感覚で使えます。

 ちょっとした隙間時間に原稿を見直したいとか、手直ししたい、続きを少しでも書きたいといった用途でもほぼ問題ないと思います。

執筆の気分転換に読書や映画鑑賞ができる

 ポメラのようにとにかく書くことしかできない(読み返しや手直しにすらあまり適していない)ものとは路線がずれ執筆専念方針から外れますが、それでもたまにはブレイクも必要です。

 Chromebookなので、Amazon KindleとかAmazon Prime、Netflixのクライアントアプリがあり、これらを使って普通に読書や映画鑑賞が可能です。もちろんGmailアプリを使えばGnailだけではなく、一般のIMAPアカウントも登録できるので普通にメール処理も可能です。

 性能的にテキスト書きがメインとなるわけですが、読書や映画鑑賞、メール対応なども普通に可能です。使いたくないアプリは入れなければ済むし、メールアカウントは設定しなければ済む話です。



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いまいちな点

IdeaPad Duetをテキスト書き(執筆用)に使ってみて感じたいまいちな点と改善アイデアを上げてみます。

リアカバーが重すぎる

 筆者は勝手に「リアカバー」と名付けていますが、正式には「スタンドカバー」というもので、IdeaPad Duetの背面に磁力で張り付いくキックスタンド機能の付いたカバー(というか板)です。

 このリアカバーの重量実測で230gもあります。iPhone 14 Pro Maxが240g、iPad mini 6のWifiモデルが293gですから、リアカバーだけでiPad mini 6に迫る重さなのです。クロス張りで手触りも良くて心地よいのは確かですが内部の磁石のせいで無駄に重い。またせっかくのセパレートタイプなのに縦長にして立てることができません。

 言葉を選ばずに言えば「なんでキックスタンドのくせに本体の半分もの重さがあるのよ!」と言いたくなります。

 何かないかと探してみると”MOFT X タブレットスタンド”が良さそうです。

これいいかも….です。重さは公称137gだそうですので、オリジナルのリアカバーより93g軽くなります。標準だとトータルで942gなのが計算上は854gになります。

 

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MOFT X iPadスタンド タブレットスタンド

 

 これは近日中に試してみたいと思います。

バッテリー駆動をもう少し長く

 IdeaPad Duetのバッテリー駆動時間は公称10時間となっています。Netflixなどを連続再生させると10時間以上は持ちますが、連続タイピングだと意外に減りが早い気がします。

 これはiPhoneやiPadでも言えることですが、入力しながらというのは結構バッテリーを食うように思います。さすがに10時間連続タイプなんかできません(機械的に自動化すれば別ですが自動的にキーボードを叩いて意味のある文章を入れていくのは無理!)。2時間弱くらい、途中休憩したりChromeで調べ物したりしなぎらタイプして12%減少。単純計算では20時間程度、悪くみても十数時間はもつと推測します。

 現実には連続10時間タイピングする人はいませんが、移動の合間などの細切れ時間にも使うことを考えると、充電する時間が十分取れない可能性が高いでしょう。そのため公称15時間以上は持ってくれたほうが安心度は高いです。

 ちなみに仕様によればフル充電には4時間を要します(条件等不明)。

 これはさすがにユーザーサイドでの改善案はあまりなくて、スリープからのレジュームはスマホ同様に非常に早いのでこまめにスリープさせよう(キーボードカバーを閉じよう)くらいしか思いつきません。

キー配列の改善

 異論があるかもしれませんが、数字キーの行がLogicool Combo Touchに比べて狭いので、ここはやはりCombo Touch同様に左端の「かな/英数」キーを取り払ってしまいましょう。

 これにより数字キーの位置が微妙に右寄りになっているのが解消でき、バックスペースキーも少し大きくできます。「かな/英数」キーは指のホームポジションから離れているので使用することはほとんどなく(筆者の場合)、スペースの右の「かな」キーと「英数」キーのほうが指の移動もほとんどなくタイプ効率が落ちません。

 「かな/英数」のトグルだと今のモードを確認する必要があるのですが、「かな」「英数」と独立していればいちいち今どちらのモードだっけかと確認する必要もありません。

総合満足度

 星の数であらわすと「総合満足度:★★★★☆」(5点満点)というところで、ほぼ満足という感想です。

 星一つ減点の理由は「重くはないけれど軽くもない微妙な重量」、「キーボードの数字の行がずれていてバックスペースが小さいキーー配列」です。

 これらは減点ではありますが、IdeaPad Duetをテキスト書きマシンとしてダメじゃん評価を下すほどのものではなく執筆には極めて有用なデバイスだと思います。 

 

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