出発当日 29th July 2003

この時期のケアンズは快適

今年の家族海外旅行は、一家揃って行くのは初めての南半球、オーストラリアのケアンズだ。ケアンズは、2002年6月末から筆者の「おじさんケアンズ一人旅」で5泊7日で訪れたが、この時期(現地の冬、日本の夏)は大変気候がよくて気持ち良く過ごせたので、家族旅行には最適だと思ったからだ。

ケアンズは夏が雨季で、とくに12月〜4月にかけては雨の降る日が多い。特に1月〜3月は月間平均降水量が400mmを超える。東京都内でもっとも雨が多い月が台風シーズンの9月でそれでも200mmに届かない。年間降水量に至っては東京は1400mmを超える程度だが、ケアンズでは2000mmを超える。そのほとんどが、12〜4月に降るから、例えば3月なんてのは日本の梅雨時の三倍くらいの雨が降ることになる。1〜3月のケアンズは、時には傘など役に立たないくらいの雨が降ることもめずらしくないそうだ。その点、6〜9月の冬場は乾季にあたり、晴れの日が多くたまにシャワーがくる程度で雨は滅多に降らない。冬とはいっても、昨年の経験では日中は日差しが大変に強くて半袖ポロシャツで十分どころか、Tシャツでもよいくらいのものだ。朝夜はやや涼しくなり平均的には18〜19度程度なので、半袖だとやや涼しい程度だった。

今年の東京の夏は冷夏

今年の東京は7月29日に筆者が旅立つまでは、例年より気温が低く、昼間は暑いとはいってもエアコンをつけるほどでもなく、夜は窓を少々開けておけば非常に過ごしやすいという異常気象だ。最高気温は26度前後、最低気温が20度前後ということで、偶然であるがケアンズの今頃の気候と非常に近い。この異常な東京の梅雨〜夏の昼間をもう少し暑くして日差しをかなり強くし、夜をもう少し涼しくして、湿度を50%程度にまで抑え込んだ感じだ。したがって、移動に当たって気候差もほとんど感じることなく、時差は一時間ケアンズが進んでいるだけなので、非常に楽であるはずだ。

プランは…

そういうわけで、今年は家族揃っては初めての南半球はオーストラリアのケアンズだ。エアーは、カンタス航空が成田から直行便を運行しており、そのうち何便かが日本航空とのコードシェア便になっている。日本航空のマイレージをためている筆者としては、当然日本航空の悟空でこのコードシェア便を予約した。航空運賃は一人片道108,000円(税等含まず)で、ハワイのネイバーより安い。所要時間は往路7時間を切る程度、復路7時間半程度だから、ハワイとほぼ同じだ。

宿のほうは、昨年の一人旅と同様にパシフィック・インターナショナル・ホテルだ。昨年の経験から、ケアンズ・リゾート・バイ・アウトリガーも候補に入れていたが、価格的に高くなること、なによりWebから確認する限りは空きが無かったことで、結局昨年と同じ宿にした。

当然のことながら、メールにて空きを確認するだけではなく、何かお得なプランは無いかとか交渉するわけだ。最初は何も出てこなかったが、初めての滞在ではなくて、去年も滞在して非常に良かったのでまたここに滞在したいのだと書くと(お世辞ではなくて実際そう思った)、朝食のフル・バフェを家族3人分つけてくれて、これでどうかというオファーがあったので、それで快く手を打たせていただいた。

こういう手配は、ゴールデンウィーク前後、すなわち、「おじさんニュージーランド一人旅PART2」の前後で行っていた。ニュージーランドへ行く直前にすでに次の旅行の手配をしていたことになる。

成田へは京成スカイライナーで

さて、今回のフライトはJL5141/QF60で、新東京国際空港[成田]出発が20時55分、ケアンズ国際空港着が5時15分の予定だ。成田へはちょっと早いけれど、京成スカイライナー35号(日暮里16時45分発、空港第2ビル17時41分着)にした。

成田エキスプレスは、筆者の場合は京成スカイライナーの1.5倍の費用がかかり、時間も1.5倍ほどかかるので、なんらメリットはないのである。その上、1人で乗っても4人の固定式ボックス席なので、これは他人と向かい合ったりすると最悪なので、成田エキスプレスに乗るくらいなら、京成の普通特急に乗るほうがマシである。

荷物のほうは大小二つのスーツケースと手回り品で、大きいスーツケースは前日の午前中にABC空港宅配にて、成田へ送り出してあるので、小さいスーツケースと手回り品だけを持つ。これらの中には当日パッキングしたものもあるので、昼食をとったあとに再度点検する。まあ、最悪でもパスポート、航空券、クレジットカード、現金、キャッシュカード(海外でつかえるもの)などがあれば、なんとかんわるわけだが…。

出発前にすることは

さて、これらの点検と並行して出発前にシャワーを浴びて行く。子供と筆者は洗髪もするが、一旦洗髪するとその後時間のかかる妻は髪は洗わなかった。これで、準備は万端、いざ、ケアンズへ向けて出発だ。

我が家が旅行へ行くと必ずといって良いほどどこかで雨にあうことが多い。今回も家を出る直前まで雨がぱらついていたが、出発するときには晴れ間もかすかに見えるくらいに回復してきたのはラッキーだ。

ちなみに、今回のお供となるパソコンはPanasonic Let's note CF-T2だ。今、それを使って現地一日目の夜にこの文章を書いているが、自宅と同じ快適なパフォーマンスをもったPCが海外でもそのまま使えるというのは大変ありがたい。やはりHP200LXでちまちまと旅行記を書くのとは筆の進み方が違うというものだ。

京成スカイライナー

京成スカイライナー35号は3号車の席だったが、3,4,5号車と見た限りでは、がらがらのガラガラで、稼働率10%もない。だが1,2号車はそれなりに居たようでひょっとしたらあちらは団体さんかもしれない。

家族海外旅行は昨年1月の香港が最後で、そのあと、ケアンズ、ニュージーランドと一人旅が続いているので、今回も京成スカイライナーの中では気分的には一人旅のような感じだが、実際には目の前に妻と子供がいるということで、なんだかよくわからない気分(笑)。

チェックイン

京成スカイライナーは定刻に空港第2ビルに到着し、ABC空港宅配のカウンターでスーツーケース(大)も、往復宅配便代金3,500円をJALカードで支払ったのと引き換えに無事受け取ることができ、さっそくJALの個人客カウンターでチェックイン。春のゴールデンウィークのときも、成田空港はガラガラだったが、今回も負けず劣らずガラガラだ。ただ、夏休みホームステイへと向かう夏休みの高校生たちの一団を見かけたのがいつもと違う光景だった。SARSの影響がいまだに響いているのか、本当ならかなり客がいるはずのこの時期にチェックインカウンターが閑散としている状況というのは、ちょっと恐ろしいものがある。

チェックインカウンターで、念のため復路のリコンファームが必要かどうか確認しておくが、昨年と同じ答えで、コードシェア便でJAL側のコードで発券している場合は、リコンファームは不要だと、係員が別の係員に確認して答えてくれた。

腹ごしらえは讃兵衛で

腹の虫が空腹を訴えてきたので、都内の一般店舗とは雲泥の差でくそまずいことだけがとりえの成田のそじ坊を避けて、讃兵衛へ行く。ここは相対的にはかなりまともであるが、最近巷に勢力を振るうセルフサービスの讃岐うどんの店に比べたらかなり味はおちる。とりわけ麺がぜんぜん駄目で、そこいらのうどん屋と変わらない。だが、成田空港の第2ターミナルの中としては、かなり安くてまともなものが食えることは間違いない。ここで、筆者は山菜うどん(750円)、妻が梅香うどん(800円)、子供が玉子とじうどん(850円)を食べる。成田空港でセルフの美味しい讃岐うどん店を始めたら流行ると思うのは筆者だけか。

このあと売店を少々うろついて、パスポートコントロールへ向かうが、パスポートコントロールは、ゴールデンウィーク同様にがらがらで、これは夏休みではなく通常時期の平日の感じだ。この状況が続けば日本の旅行業界も今年の暮れくらいには、かなり倒産するところが出たり、再編成が進むのではないかという懸念が頭に浮かぶ。

お買い物タイム

制限エリア内では、本館のJ.D.SHOPPERSにて妻が例によって化粧品を購入し、私はといえば、普段滅多にこういうところで買い物などしないのに、サテライトのJ.D.SHOPPERSにてアディダスのスポーツサングラスを買ってしまった。妻に付き合って時間をつぶして店内を見ているうちに目に付いたのである。前から欲しかったのが安く買えたので得をしたわけだが、まんまと免税店の罠にはまったわけで、ちょっぴり悔しい気もする。ちなみに、おまけで携帯用CDケースがついていたけれど、うーん、これをもらってもうれしくないなぁ。Microsoftのロゴ入りとかももらい物があるし(笑)。

このあと、BLUE SKY カフェテリアでミネラルウォーター(150円)を2本購入し、子供がクッキーを150円で買うが、いくら大きいクッキーとはいえ、一枚150円は暴利ではないかしらん。これがNZ$2.00かぁ、と、つい思ってしまう。NZ$2.00もだせば、スーパーでもっとおいしいものがかえるぞぉ、とか考えちゃうのである。

機内

JL5141/QF60便は、それなりに乗客がいるが満席には至らず、前半分を見る限りは稼働率80%程度というところだろうか。定刻通り出発し、異常気象の東京を後にした。妻は「むくつけきおじちゃんばかりがキャビンアテンダントだ、というのは初めてだ」と言っていたが、実際珍しく男性のアテンダントがかなり多かった。

21時半ごろ夕食がでる。子供はチキンの照り焼き(+白飯)、筆者はポークカレー(+白飯)だ。他に共通のそえものとして、巻き寿司一切れ(日本人としては酢の利き方が全然たりない)、レンコンのきんぴらと山菜と筍(これらが恐ろしく塩辛い)、パン、バター、パッションフルーツゼリー、飲み物(今回は白ワインを選んだ)。食事のまずさではJALハワイ線といい勝負しているような気がするが、日本人好みの味に近いだけJALハワイ線のほうが有利というところか。

このあと眠りにつくわけだが、ニュージーランド航空のほうがシート間隔が広い(あちらは足が組めるが、カンタス航空は不可能だ)しフットレストがある分圧倒的に居住性が良い。そんなこんなでアイマスクをしてもなかなか寝付かれず、時々うとうとしただけで4時ごろ機内に灯りが戻ってきて、wake up juice(今回はバレンシアオレンジ)が配られた。

(出発当日終了)

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