またもや枕 (No.649 1997/04/13掲載)


 米国パシフィックコースト社の100% DOWN使用の枕を使い初めてから半年以上たった(「お替わりはいかが?」No.400(96/8/7)〜No.403(96/8/10)、No.423(96/8/23)、No.472(96/10/18)〜No.473(96/10/19)にて紹介)のだが、大変満足している。粗悪なものだと半年もたてばへたってしまうが、これは全くそんなことはなく、当初の柔らかさとふっくらさをちゃんと保っている。(メーカーは十年の品質保証をしており、その間の不都合は無償交換するらしい)

 先日、この枕に妻に頭を乗せさせてみたら、「非常に気持ちがよい」という。妻は私のように布団や枕にこだわらないほうだが、それだけに心地よい寝具に出会うと一際驚きがあるのかもしれない。実際、妻が欲しいといったわけではないのに、妻のためにホワイトグースDOWN95%の羽毛掛布団を買ってきて使わせたら、もう他の布団には戻れないくらいに気に入ってしまった。

 寝具にかぎらず、道具にこだわる人はその使い心地の良さを求めてこだわるわけであるから、使い心地は良くて当然だと感じる。一方こだわらない人は運良く使い心地の良いものをつかめば良いが、そうで無い場合、あまり良くない道具に、まぁこんなものか、と思ってしまうことがあるかもしれない。考えてみればこれは不幸なことである。同じ使うなら快適に心地よく使える道具を求めるほうがよいに決まっているからだ。この理屈でいけば、妻は寝具に関しては私と出会ったことで、良くないものをつかむ心配がなくなったし、自分であれこれトライアンドエラーで時間と金を無駄にすることもないから、大いに得をしているかもしれない。

 話を枕に戻すが、上質羽毛(ダウン)枕のコレクターでもある私としては、半年もたつとまたぞろ海外のベッドウェアカタログに目が向くようになってきた。そしてついに、先日、Lands' Endのカタログで大きくて厚手のバスタオルを注文した際、Lands' End Homeというカタログにのっていた、やはり100% DOWNの枕を注文した。今回もインターネットで発注したので、数日後のその週末には我が家にタオルと枕が届いた。国内通販でも下手すると半月以上かかることはざらなので、驚くべき早さである。

 さて、この新しい枕だが、さきのものに負けず劣らず心地よい柔らかさとしっかりした作りである。金額は U.S.$85 であるが、デパートで粗悪な材質の羽根枕(ダウンではなくスモールフェザーをつかったもの)が一万円とかで販売されていることを考えると決して高くはない。素材を考えればむしろ安いくらいである。仮に国内で同じ物をつくるとすると、材料費や人件費さらに生産量の少なさ(=需要の少なさ)で、軽くその倍以上の値段になってしまうだろう。

 店頭ではいろいろな化学素材の枕が売られているが、こういった良質天然素材の枕が非常に少ないのは悲しいことである。天然素材の良さを知る必要があるのは料理だけではない。


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