第2日目 31th July 2003

さわやかな朝

昨夜は早く寝ようと思ったけれど、そのとき時計を見たのが20時半頃で、さすがにベッドに入るには早すぎるということで、出発当日と現地第1日目の旅行記を書いていたら、結局ベッドに入ったのは23時を過ぎていた。

昨日は寝不足のまま家族旅行としては結構歩き回ったので、今朝7時に目覚ましが鳴るまで家族全員バタンキューでぐっすり眠った。まだ眠り足りない気はするが、それでも朝のすがすがしい空気と快晴のおかげで、バルコニーに出たらすっきりした。

干潮の時で、海の奥のほうまで干上がっている 満潮時の風景

バルコニーから外を見るとケアンズの街の北側が望めるが、入り江の部分は遠浅になっており、満潮と干潮でかなり風景がかわることに滞在中気づいた。上記二枚の写真を比べてみるとその差がわかるであろう。

写真をクリックすると大きなサイズのパノラマ写真が開く(649KB)

ベジマイトを食べよう

今日の予定は、Wild WorldとSmith Field Shopping Centreである。筆者だけ朝のシャワーを浴びて、全員身支度を整えてから一階のレストランで朝食をとる。昨日と基本的には同じメニューのバフェだが、キノコのソテーのかわりにソーセージのスライスだったのが唯一の違いだ。ちなみに、パンに塗るものとしては各種ジャム、バターのほかにベジマイトがある。

ベジマイトというやつ、日本人にはきわめて不評であるが、野菜をペースト状にしたもので、苦くは無くて、むしろかなり塩辛い。のりの佃煮に野菜エキスを混ぜてペースト状にしたらこうなるかな、という感じだ。この塩辛さはパンには不釣合いで、日本人としては、このベジマイトを単体で食べてみると白飯が欲しくなる。ブランドにもよるとは思うが、日本人的には美味しいとはいえないし、筆者の舌ではパンと一緒に食べてとても美味しいとは思わないけれど、顔をしかめるほど不味いものではないと思う。好んで食べようとは思わないが食べろといわれれば平気で食べられる。多分、食べなれれば癖になるであろうことは想像がつく。

City PlaceからWild Worldへ

朝食を済ませて、一旦部屋に戻り用を足してから部屋を出て、City PlaceのTransit Mallに向かう。ケアンズ市内からバス(Sunbus)でWild Worldに行くには、City Placeから、バスのRoute 1Xに乗れば良い。

筆者は昨年同様、BEACH LINE ONE DAY PASSを一人AU$9.40でバスドライバーから購入した。途中Smith Field Shopping Centreに寄るので、ONE DAY PASSのほうが安いからだ。

バスはケアンズの街中を抜けて、キャプテン・クックハイウェイに入ると制限時速100km/hのハイウェイをすっ飛ばしてゆき、なかなか気持ちが良いので、気持ち良すぎて居眠りをしないようにしなくてはならない。

途中、Skyrailの駅の近くを過ぎて、つぎにSmith Field Shopping Centreを過ぎて、そこからしばらく走ると、Wild Worldの大きな看板が、Wild World敷地の端に立っているのを見たら合図のボタンを押す。

バスはそのまま敷地に入ってゆき、右の写真のような風景のWild Worldの入り口正面に停車する。

Wild World

"Thank you!"とドライバー氏に声をかけてバスを降りて、まずはチケットを購入だ。4〜15歳はAU$12.00、大人がAU$24.00。ちなみに、ここで紙袋入りのカンガルーの餌(AU$1.00)を売っているので、買っておくべし。昨年は、餌をやっている人をみて、ああ、餌があるんだ、でも、どこで手に入るのだろう?と思っていたのだった。

筆者がチケットを買うべく前の女性の後ろに並んでいたら、昨年同様日本のツアー客一団が到着して、ガイド氏が「ここで入場料を払ってください!」とか言っている。さらに私たちが列を作っているのに、無作法な馬鹿者がレジの反対側から券を買おうとしていた。

気の利かない日本人ツアーガイド発見

レジのほうも気が利かぬというか、あまり深く考えないでそちらのツアー客の女性のほうに移ってしまった。レジ係員の女性は、何を言えばよいかわからず戸惑っているツアー客の女性に「あなたの分だけですか?それとも全員の分ですか?」とたずねているのだが、件の女性は何を言われているのかさっぱりわからぬという感じで顔中にクエスチョンマークと当惑が現れていた。

ワライカワセミ (kookaburra)

紳士たる筆者としては、彼女が列を無視して券を買おうとしたのでなければ、手伝ってあげるのだが、ちょっと気分を悪くしているので、すぐにその気はおきなかった。さらに、レジの女性も、何も言えずに当惑している女性に困惑して、筆者のほうをみて肩をすくめ、私も肩をすくめ(笑)、大人二人と子供の入場料を支払い、さらに追加でカンガルーの餌を買ってその場を後にした。なんというツアーか知らぬが、ツアー係員も少しは手伝ってやれば良いものを…。それが母国語でのツアーのメリットだと思うけれど。妻によれば、同じツアーの中で別の男性が英語で助け船を出していたということで、肝心のツアー係員は客を放棄してしまっていたらしい。

そのツアーのご一行様は、我々がオウムのMAX君に話しかけていると、後ろからやってきて、件の無責任係員が「はい、こちらがオウムのMAXで…」と早口で説明して、早足で去っていった。あらら、どうせなら参加者ももっとゆっくり見たいだろうになぁ。ちなみに、他のツアー客もやってきたけれど、こちらはもう少しゆったりとしていたようで、同じ日本語ツアーでも千差万別ということらしいので、日本語でのWild Worldツアーを選ぶときには十分ご注意を。

バスでWild Worldに行く方法

ケアンズ市内からWild Worldまで、Sunbusを使って行くのは決して難しいことではなく、帰りにSmith Field Shopping Centreなどをぶらつく(ただし地元向けの店なのでお土産物屋やブランドショップはない)のも楽しいと思うので、チャレンジしてみようと思う方、ぜひお勧めしたい。

2003年7月現在だが、City CentreのバスターミナルFから"Route 1X"のPalm Cove行きに乗ればOKだ。降りる場所は居眠りでもしていない限り見逃しようが無い。昨年もそうだったが、Wild WorldまであるいはWild WorldからのSunbusに乗り降りする日本人を見たことがないが、非日本人の観光客はここで降りる人もいた。現地の公共交通機関に乗るのも楽しいので、ここをゆっくり自分のペースで楽しみたい方はぜひお試しを。

コアラ

写真をクリックすると動画が開きます(387KB)

MAX君をあとにして、次に向かったのはコアラ舎だ。ここでは決まった時刻に有料でコアラを抱いて写真を取れるが、前回同様今回もパス。

非常に神経質なコアラにストレスを沢山与えてまで抱っこすることもあるまい。抱っこしなくても、ここでは1mくらいの距離で非常に間近でコアラを見ることができるので、それで十分であろうと思う。

他の囲い(檻ではない)の中では、コアラが歩き回っているのを発見してびっくり。コアラって、いつ見ても木の上で寝ているところしか見たことがないだけに、コアラを抱っこするより嬉しかった。

左のコアラの写真をクリックすると、4秒ほどのコアラが歩き回る動画を見ることができる(Windows Media Playerが必要)。ファイルサイズは、387KBほどなので、興味ある方はごらん頂きたい。

Windows Media Playerの最新版は、http://www.microsoft.com/japan/windows/windowsmedia/default.aspx からダウンロード可能だ。

ちなみに、コアラはご存知の通り、有袋類でフクロネズミ目コアラ科の哺乳類であり、"koala bear"という言葉もあるけれど、熊にあらず。熊というのはネコ目クマ科の哺乳類だ。カンガルーはというとコアラと同じく有袋類でフクロネズミ目カンガルー科だ。

爬虫類

コアラ舎を抜けると、爬虫類館がある。小さいけれど、それぞれの説明(英語)は非常に簡単に書かれており、一読の価値がある。どうも、蛇というやつ、小さいからといって油断はならず、小さいものほど致命的な毒をもっているものが多く、大きいものは無害だったりするので、蛇はみかけによらないのだと知る。

爬虫類とは関係ないけどレモン味がするらしいツムギアリ 餌の白いネズミが…

これなど、ちょっと立ち止まって英語の説明を読めばすぐにわかるので、すばやく「ふーん」と通り過ぎずゆっくり楽しんでみてはどうか。

爬虫類とは関係ないけれど、Wild Worldでツムギアリを見た。テレビ番組のトリビアの泉で「レモン味の蟻」と紹介されたやつである。そのときは知らなかったけれど、翌日の放送をみて、「あ〜、あの蟻だ!」と思ったわけだ。

カンガルー

今回のWild World最大の目的はカンガルーである。ここはカンガルーが放し飼いになっている中に人が入ってカンガルーと触れ合うことができるのだ。そのために餌を入り口で売っているというわけだ。買い忘れた方は入り口まで戻って買うべし。特に子供たちには滅多にできない経験なので、動物が嫌いでないかぎりは喜ぶこと請け合いだ。

前回と違って今回はしっかり餌も持っているので、子供から餌をもらって筆者も手のひらに餌を乗せて、カンガルーにやってみた。彼らは毎日訪れるたくさんの人間にはすっかりなれっことになっていて、早速やってきて手のひらをやさしく舐めるかのように餌を食べた。

見にくいけれど、袋には赤ちゃんが入っている 大人しく手から餌を食べる
どう?美人でしょう? 別のオリには白カンガルーもいる

近くから見ると、カンガルーの目はいかにも草食獣の目で、大きくて真っ黒な潤んだ瞳をしている。ここのカンガルーは体臭も非常に少なくて、頭や背中を優しくなでてもされるままにしている。カンガルーの毛はとてもやわらかくて気持ちが良い。奈良の鹿は鹿せんべいをもった人から奪い取るように食べるのだが、ここのカンガルーはおとなしくて、餌をくれるまで隣や後ろでちんまりと待っていたりして、妙にかわいらしい。

カンガルーたちとかなりの時間を過ごしたあと、手を洗うべく(動物を触ったら手を洗うのは基本中の基本だね)入り口近くの爬虫類館のそばのトイレに戻り、石鹸でよく手を洗う。その後、中で鳥が放し飼いにされている鳥小屋に入る。カメラを向けるとすぐ足元まで寄ってくるやつも居て、これにはこちらのほうが驚いた。

クロコダイル

この鳥小屋を抜けると、おや、どこかで見た光景だわ、と思ったらまたカンガルーエリアの中だ。あら、あら。というわけで、逆戻り。それからクロコダイルのエリアへ行く。

丁度タイミングよく、クロコダイルのショウが始まった。レンジャーのお兄さんがやってきて、前年同様に、クロコダイルの説明を始めた。ふと、周囲をみると件の日本人客は居なかった。

あら?みなさんクロコダイルには興味が無いようだ。クロコダイルもオーストラリアを代表する生き物なのに。

まあ、しかし、昨年にせよ今年にせよ、ここのクロコダイルショーの説明はオーストラリア英語で訛っている(といっていいかどうか)上に、結構早口なのでかなり理解しづらいのは確かである。これが100%、いや7割理解できるなら、オーストラリアでは英語聞き取りに関する限りは何の不自由も無く生活できるであろう、と妙な確信がもてるくらいわかりにくいのは確か。

でも、見ていない場合は一見の価値があるし、ながながとわかりづらい英語での説明の中にもわかるところはあるはずなので、根気良く聞いて眺めているとよかろう。陸上ではのっそりした動きしかできないクロコダイルが、水中から獲物を狙うときは驚異的な素早さを持っていることに必ずや驚くであろう。

昼はKoala Cafeで

時刻は昼を過ぎているので、昼食をとりにKoala Cafeに向かう。本当は昨年と同じところへ行きたかったが、場所がすぐにわからなくて探し回るとブーイングが出そうなのであきらめた。だが、ここは値段が高い割りにあまり好みのものがなくて、結局筆者は超シンプルにホットドッグに、妻と子供はトーステッド・サンドイッチにした。ホットドッグは何も入っていない普通のホットドッグだが、トーステッド・サンドイッチは結構美味しかったらしい。

雑種犬…じゃなくてディンゴ Koara Cafeのそばにいたペリカン、クリックすると動画(291KB)が開く

妻が最初に気づいたのだが、このときKoala Cafeのそばに、ペリカンが居た。まるで食事のあまりをねだっている様子すらあるけれど、嘴の下のペリカン特有の大きな袋をぶるぶる振るわせている。写真をクリックするとその様子を動画(291KB)で見ることができる。(Windows Media Playerが必要)

Smith Field Shopping Centreへ向かう

お昼も食べて園内も一巡したので、土産物屋兼用の出口を抜けてCity方面のバス停へと向かう。このバス停に行くためには、時速100km/hで車が通るキャプテンクック・ハイウェイを渡らなければならない。ここだけ読むとびくびくものだが、実際には昼間は交通量が少なく、必ず車の切れ目が来るので、あせらず待つことだ。車の速度が速いので街中と同じつもりでわたるとあっという間に車が近づくので十分ご注意を。

ここではCity方面へのバスは基本的に30分間隔だ。途中でCityに行かないバスも来るので間違えて乗らないように。念のために乗るときに、"City Place, please."というと安心。

Smith Field Shopping CentreのK-Martのサインが見えたらバスはハイウェイを離れてインターチェンジでハイウェイの高架をくぐるので、ハイウェイを離れた時点で合図のボタンを押せばよい。バスはショッピングセンターの端に止まる。帰りも降りた場所から乗れば良い。ここからのバスはWild Worldより本数が多くなり、およそ15分間隔になるので安心だ。

Smith Field Shopping Centre

Smith Field Shopping Centreは結構広くて、ほとんど地元の人だけが来るようなところで、今回も日本人の観光客らしいのはまったく見かけなかった。もう一つ重要なことは、何かにつけ価格はこちらのほうがケアンズ市内より安いことだ。例えば、Muffin Breakでのカプチーノやマフィンの値段も若干こちらのほうが安いのである。

ここの、Payless(靴屋)で子供がスニーカーを買い、化粧品店に立ち寄りマニキュアなどを入手。妻と子供の待望(笑)のK-Martでは、妻と子供が衣類一点、Tweetyのステッカーとメモ帳、KITKATのバーを購入。ニューススタンドで筆者は特価本(笑)のELIZABETH McGREGORの"THE ICE CHILD"をAU$4.95と妻が絵葉書二枚を買った。

こう書くとあっという間に終わっているようだが、実際にはゆっくり歩いていくつかの店をみたりしていて、楽しんでいるわけで、途中Muffin Breakでカプチーノとマフィンで休憩したりしている。ほんと、ここのマフィンは美味しいのですわ!

Orchid Plaza

Smithfield Shopping Centreから帰りのバスに乗ったのが16時半頃だ。City Placeに戻って、Orchid Plazaの郵便局にて、国際郵便料金支払済みのポストカード四枚を購入。妻が知人と筆者がカナダの友人に出すためだ。Orchid Plaza内のOn Safariで、Lamb woolのセーターが10%OFFだということで、妻が気に入り一枚購入。ちなみに、定価はAU$59で店員は100%ラムウールであることを強調していた。

普通の夕食にはまだ早い時刻の17時半頃だが、店によってはearly birdということで、大幅に割引になるところもあるので、今夜はイタリアンでパスタが食べたいという子供の要望と、私もパスタが食べたくなったので、エスプラネードを歩き出した。地元っ子に人気の店も場所を知っているが、エスプラネードからはちょっと離れていることと、今日もさんざん歩いて皆疲れているので、比較的近いところで済ませることにした。

Villa Romanaで夕食

店は、Villa Romanaというエスプラネードのにぎやかな通りのほとんど外れに近いところであるが、18時30分までならearly birdで30%割引になる。ここで、トマト風味の海鮮スパゲティ(スパゲティ・アラ・マリナラ)AU$23.90と、ペンネ(ペンネ・デ・カーサ)AU$17.90を頼む。飲み物はNZの白ワイン(AU$9,55×2)と子供はりんごジュース(AU$3.90)、それに妻の要望でイタリア語の名前は忘れたが、要するにフレンチフライAU$5.50だ(笑)。これら合計で割引後がAU$56.11だった。

パスタは決して安いとはいえないが、量は前菜サイズではなくてメインディッシュサイズで、味はどちらも結構良い。これが30%引きになるなら、少々早く夕食にする価値があるというものだ。筆者家族が入ったころはまだ店はがらがらだったが、食べ終わる18時半ごろには、ほぼ満席の盛況となっていた。

WOOLWORTHS

今日は滞在二日目になり、あまり洗濯物をためるのが好きではない筆者は、今日は帰ってランドリーに行くことにしていた。だが、その前にまたもやWOOLWORTHSへ行って、ミネラルウォーターやおやつなどを仕入れねばならない。このケアンズ市内の中心にあるWOOLWORTHSは、旅行者にとっては大変にありがたい存在であり、場所の割りに価格はさほどでもなくて、むしろCarins Central Shopping CentreBI-LOより安いことが多いのがありがたい。

ホテルのランドリー

Pacific International Hotelのゲストランドリーは4,6,8Fにそれぞれ洗濯機(AU$3.00)と乾燥機(AU$3.00)がある。台数が少ないのが少々難点なので、あまりぎりぎりまで溜め込まずに、洗えるときに洗うほうが賢明であろう。

というわけで、現地二日目が終わった。

(第2日目終了)

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