第5日目 3rd August 2003

いつもの朝食

今日もいつもの通り午前7時に目覚ましがなって目が覚めた。そして、いつものとおり身支度をして、いつもの通り朝食バウチャーを持って、いつもの通りWATERFRONT GRILLで朝食をとる。旅も5日目あたりになると、このように「いつものとおり」という言葉が出てくるようになる。

8月に入ってから、急激に街中やレストランに日本人観光客が増えたような気がする。日本人ばかりではなく、中国系の観光客も増えてきている。一見見分けがつかなくてもよく見ると、顔立ちが日本人とは異なるので日本人から見ればわかるし、距離が近い場合は話し言葉が聞こえればすぐにわかる。WATERFRONT GRILLも到着の朝は東洋人は筆者家族だけだったが、日増しに東洋人が増えてきた。

今日はどうしようか。特にプランは決めていない。一人旅であれば、どこかの公園とかビーチなどで寝転んでこちらでペーパーバックでも調達して半日を過ごすところだが、妻子と一緒だとそうは行かない。妻はともかく子供がそれでは飽きてしまう。

Palm Coveへ行くには?

昨年、足を伸ばしてみようかどうしようかと迷って、結局行かなかったのがPalm Coveなので、ちょっとPalm Coveまで足を伸ばしてみようかと思い立った。だが、本当に急に思い立ったので、何があるのかしらん、どういうところかしらん、ということで何も情報がない。Vistor Informationとかにいけばいいのだが、わざわざそのために一旦外へでるのも面倒なので、持ってきたPCを取り出して、インターネットで調べてみる。

オーストラリアで一番きれいなビーチという触れ込みのところだが、この時期は気温も水温も低いし今日は曇っていて風もあるので、どう考えてもビーチで裸になって水に入る状況ではない。もともと水着などは持ってきていないが、どういうビーチなのか見てみたい。

City PlaceからSunbusのRouote 1Xに乗れば終点がPalm Coveだ。平日は三十分間隔であるのだが、土日は一時間に一本のみで毎時20分発だ。乗ったバスは10時20分発だが、実際にバスがやってきたのは10時30分だ。Wild Worldのときは大人2名、子供1名のTransit Day PassでAU$28.20だった。しかし、今日はFamily用day passでAU$22.00だ。実はFamily passなんてのがあるのは、その瞬間まで知らなかった。あとから調べてみてわかったのだが、Sunbusのday pass料金は次のようになっている (下記の表は2003年8月23日現在)。

Transit Day Pass Family Ticket
Zone1 AU$6.10 AU$13.80
Zone2 AU$7.45 AU$16.50
Zone3 AU$9.90 AU$22.00

Family Ticketは大人2名と子供2名以内で、Transit Day Pass発券時から24時間有効なので、大人二人+子供がいる場合はこちらがお得であろう。

Palm Cove

City PlaceからPalm Coveまで、バス路線図によれば所要時間は35分程度らしいが、10時30分に発車したバスがPalm Coveに着いたのが11時13分だ。

バスはキャプテン・クック・ハイウェイを北上し、途中Clifton Beachに周り、またハイウェイに戻ってから、Wild Worldに立ち寄る。Wild Worldを出て、まもなくハイウェイを離れてビーチ沿いの、いかにもリゾートという感じのところをゆっくり走ると、Palm Cove Shopping Villageという小さなショッピングゾーンがあり、そこがPalm CoveWild Worldから数分程度だろうか。

帰りのバス停は向かい側なので、帰りの時刻をチェックする。平日は毎時27分、57分の三十分間隔、土日は毎時27分の一時間に一本だ。何かをあることは期待していないので、しばしそのあたりを散策する。

ビーチは風が強くて波も荒い。木の枝がそこいら中に散らばっている。ごみは非常に少ないけれど、オーストラリアで一番美しいというのはかなり大げさではないか。正直なところ、今日の荒れ気味のPalm Coveであれば、万年晴天のハワイ島のマウナケアビーチのほうが何倍も美しいと思った。

今日は海が荒れ気味のこともあって水は砂が巻き上げられて茶色いし、ごみこそないが枯れ落ちた木の枝がビーチの美しさをかなり台無しにしていることは間違いないので単純比較は禁物だが正直な感想だ。

バスはここ(金色の車の止まっているあたり)にとまる 風が強かったこともあり泳ぐ人はほとんどいない
この時期ビーチは静かな様子だ Palm Cove Shopping Village

このビーチは遊泳ゾーンが決まっていて、くらげ避けネットが張られた範囲内だけだ。ビーチにはくらげにさされたときのための緊急対応用の酢が置かれているし、注意を促す看板には、遊泳範囲の指示や、くらげ・サメ・クロコダイルが出ることが書かれている。ライフガードが居るときは遊泳範囲を示す赤と黄色の旗がビーチに掲げられているが、それがないときはライフガードは居ないということだ。

こういう注意は熟読すべし 赤と黄色の二色の旗が2本ありその間でのみ泳げる
クラゲに刺されたときの応急処置の酢 こういうこと(↑)はしないようにしよう
ちょっと長いけれど、よく読んでから泳ぐようにすべし。でないと、命にかかわる!

さすがに風も強いし涼しすぎる天気のため泳ぐ人はほとんど居ない。子供たちは元気に走り回っているが、それでも泳いでる子供はほとんどいない。筆者も半袖だと十分に涼しいくらいだ。天気が良くて波が静かで水が透き通っていればおそらくイメージは全然違うのかもしれないが、今日の曇天+強風ではどう考えてもマウナケアビーチの勝ちである。

しかし、この風景はハワイを想起させるものがあり、ハワイ大好きな妻もちょっぴりハワイっぽい気分を味わえたかもしれない。

Palm Cove Shopping Villageは特に何があるわけでもなく、みやげ物的な店ばかりなので、ミニスーパーで水とポテトチップスの小袋を買って、郵便局となりの公衆トイレにて用をすませて戻ることにした。それでものんびり散策したりして、一時間ほどいたことになり、帰りに乗ったバスは12時27分発だが、実際にやってきたのは12時44分だった。

Smithfield Shopping Centreで軽く昼食

Route 1XでここまでくればそのままCityに戻るわけは無くて、スーパー&地元ショッピングセンター大好きな我が家としては、当然Smithfield Shopping Centreに立ち寄る。12時44分にPalm Coveを出たRoute 1XがSmithfieldに着いたのが13時10分だ。

今日は日曜日なのでいくつかの店は閉まっているだろうと思ってたのだが、これが想像以上に閉店率が高い。半数以上の専門店が閉まっており、確実にあいてるのは雑貨スーパーのK-Mart、食品スーパーのWOOLWORTHSCOLESだ。フードコートですらMuffin Breakなどはしまっていた。

とりあえず腹が減ったので、ここのフードコートで食べることにした。妻は今回どうしてもKEBABUを食べたいというので、"ALI BABBA'S"のChicken Kebabu (AU$6,.00)を、子供は同じくDONAR KEBABU(AU$5.50)だ。後者はBEEF+LAMBで昨年筆者が食べたものだ。筆者はというと、野菜が食べたいので、隣の中華のプレートの店 "GOLDEN WOK" で、プレートのMedium (AU$6.90)を食べた。中華だと温野菜が沢山取れるのである。

食事を終えたのが13時50分頃だろう。妻はぼちぼちお土産リストを書き始めた。どうせなら、ここのWOOLWORTHSである程度買えばよいのである。WOOLWORTHSでキャンディなど義理土産類を、COLESでポテトチップス(小)、ミネラルウォーター、KITKAT BITES(丸いボール上になった一口サイズのKITKAT)を買った。KITKAT BITESは店を出てからあけて食べ始めたがこれが結構旨い。この手のものは、まず現地で食べてみて気に入ったらさらに沢山買うのが我が家流である。ついでにCOLESのエコバッグも購入してそれに入れてもらう。昨年はWOOLWORTHSのエコバッグを買って帰ったが、これが結構便利で丈夫なのである。また、日本では入手できないデザインなので、そこいらのスーパーのエコバッグとちがっているのもよい。

次のバスは15時23分だ。あって、無いのがバスの時刻(どこの土地でも似たようなもので時間に正確な天下の日本公共バスであっても、道路事情が悪いから大抵は不正確だ)で、今回は15時20分前にやってきた。これは早く来たのではない。本来の15時23分はRoute 2のはずなのだが、やってきたのはRoute 1Xだ。つまり、単に前のバスが遅れているに過ぎないと思われる。

WOOLWORTHS

City Placeに戻り、目の前のWOOLWORTHSに入り、Smithfieldでは買わなかったTIMTAMなどちょっとかさばる土産類と、エコバッグを購入し、一旦ホテルに戻った。ちなみに、土産以外に購入したのが、昨日食べて気に入った"FANTASTIC SNACK"の"PASTA PRONT"のBEEFである。

夕食はどこにする?

さて、晩飯はどこにしようか。調べてみてこれだと思ったのが、64 Spence St.にある "HOG'S BREATH CAFE"だ。ここは安くてうまい、とくにプライムリブが旨いということなので、着たいて行ったらなんと日曜日はお休み〜であった。休みではどうにもならない。

妻に日曜日の夜がいかに普通の店が早くしまるかを見せるべくCarins Central Shopping Centreに入った。すでに2Fフードコートのマクドナルドと映画館、それに二件のスーパーマーケット(COLESとBI-LO)以外は閉店しているし、日曜なのでもともとしまっているところもある。COLESBI-LOは日曜日は18時閉店なので、こちらもまもなく閉店となる、

MUD CRABを食べよう

プライムリブが駄目となると、滞在中に一度食べたいのがMUD CRABである。気の狂ったほうのmadではなく、泥のほうのmudである。泥ガニというところだろうか。現地二日目の31日夜に食べたエスプラネード外れのVilla Romanaの二件だか三件ほどとなりの"RAW PRAWN CAFE"に目をつけていたので、ここに行くことにした。

このあたりは、大抵18時半までだと20〜30%割引のあるearly birdのシステムがある。それに18時までだとさらにhappy hourということで一部飲み物も安くなったりする。"RAW PRAWN CAFE"も18時30分までのオーダーなら料理は30%引きだ。このシステムを利用しない手はない。

この店はエスプラネードの飲食店の例に漏れず見たところ日本人客も多く、メニューも日本語があるし、筆者が行ったときは3名の日本人女性ウェイターが居た。英語でのやりとりになれると、若い女性の丁寧な日本語での応対がやけに新鮮である。以前、カナダ人の友人が「日本の飲食店の従業員は教育が良くできていて素晴らしい」といった気持ちが実感できる。彼女たちが本当に丁寧なのか、あるいは、この土地において相対的に丁寧なのかは微妙なところだし、日本語だからそう感じるだけかもしれない。

ここで、"MUD CRAB" (AU$39.90)、"スパゲティ・マリネラ" (AU$29.90)、白身魚の蒸し焼き(AU$28.90)、他に飲み物(ビールとパイナップルジュース)を頼み、食後にチーズケーキと紅茶を頼んで合計料金はAU$121.80だが、early birdなので、AU$32.58の割引がroundした結果の料金はデザート・飲み物込みの料理で三人で$89.20だった。普通の料金では相当に高いと思うが、early birdの30%引きなら安くはないが馬鹿高いということもない。

エスプラネードで食事をするなら、early birdのシステムのある店で、18時前後に店に入ってオーダーするのがお得である。店もまだすいていて従業員の応対も良いし、ゆっくり食事ができるのである。一人ならともかく三名くらいになると30%引きというのはかなり金額差が出てくる。

味のほどは?

MUD CRABだが、筆者は初めて食べた。大きさの割りに食べるところが少ないのは蟹に共通することだが、MUD CRABの場合一番の食べどころは大きな爪である。筆者が頼んだMUD CRABは冷製で、胴体中央を立てに真っ二つにされて供出させる。テーブルには蟹の甲羅を割りと、蟹の身をほじくるスプーン(日本でもおなじみだ)が追加される。

味のほうは、非常に良いと思うが塩加減がかなり強くて塩辛い(これは茹で方の問題であろう)。また、実が日本で食べる蟹より相当やわらかい。食べるのに時間はかかるが、時間がかかる割にはお腹が膨れないのが蟹料理の宿命だ。海外で食べるシーフード料理としては美味しいほうに属するのではないだろうか。

店、あるいはシェフによって茹で加減や塩加減が違うだろうからMUD CRABの味は違うと思うが、値段が高いので毎日食べ比べるほど酔狂でもない。いずれにせよ高めの料理を狙うなら、やはり18時前後に店に入るearly birdの割引だ。この蟹も定価ではAU$39.90だが、30%引きならAU$30を切る訳だ。

もっとも、early birdに関しては30%引きの価格が普通の値段であり、18時30分以降の時間単位価格は客の多いときに利益を稼ごうとするといえなくもない。いずれにせよ、どこのメニューを見てもMAD CRABはそんなに安いものではないようだ。

ケアンズ滞在で残すところはあと明日丸一日のみとなった。逆算番町更屋敷はあと二枚である。

(第5日目終了) 

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