第6日目 4th August 2003

雨上がりの朝

7時に目覚ましが鳴ったが、実はその直前(本当に数分前)にトイレに行きたくなって目が覚めて、用をすませて再びベッドにもぐりこんだ。妻は、目覚ましとともにおきたが、筆者が起きたのは7時40分ごろだった。昨夜から時々霧雨が降っていたが、朝起きて外を見るとまだ道路が濡れているから一晩中時々降っていたのであろう。

8時過ぎに朝食にWATERFRONT GRILLに降りると、いつもより客が多かった。昨日の日曜日は少なかったが、これは客が少なかったのか単に皆さん寝坊をしていたのかわからない。昨年働いていたウェイトレスの方が、今年も居てちょっぴり嬉しい気分だ。彼女は昨年は土日には見かけなかったが、今年も土日に見かけなかったので、土日がオフなのであろう。気さくで愛想が良いフレンドリーな方である。

今日のメニューにはベイクド・ポテトとパイナップルが加わっている他はいつもと同じだ。ソーセージや肉類を減らしてフルーツを多くとるようにしている。ふと、外を見るとまた霧雨が降っている。しかし、日はさしているのでいわゆるお天気雨、狐の嫁入りというやつか。空を見ると曇天で晴れ間があまりない。今日一日この天気なのか、それとも回復するのか。

パッケージツアーさんの御到着

食事を終えたのが8時半くらいだろうか。ロビーには大量のスーツケースとリュックや手荷物をもった大量の日本人客が係員の説明を聞いていた。日本からケアンズへの直行便はこの時期はどれも早朝5時前後なので、7時半にホテルにくるということは、いったいどの便での到着なのだろう。もし、直行便だとすれば、筆者たちは到着から1時間後にはベッドに入れたのに、ツアーではホテルでの集合説明までで2時間半かかったことになり、さらに説明を受けるから事実上到着から3時間かかることになる。

アーリーチェックインを確保していれば別だが、そうでなければ、昨年筆者が目撃したように、ツアーでの説明終了後解散となり少なくとも昼過ぎまでは部屋に入れないので、皆さん旅装を解けぬままとぼとぼと疲れた足取りで外へ出てゆくことになる。個人手配でも、アーリーチェックインをしているか、運良く早朝でもチェックインできないかぎり同じことになるわけで疲労を考えると筆者としては避けたいところだ。

特にお年寄りや子連れの場合には、時差はほとんどないが寝不足状態なので、滞在を楽しくために、アーリーチェックインを確保して、なおかつ寝る時間は1時間か1時間半程度にしておき、起き抜けに熱いシャワーを浴びるのが到着日を快適に過ごすコツだと思う。

Carins Museum (ケアンズ博物館)

さて、今日の手始めだが、昨日は休館のため行けなかったCairns Museumへ子供が行きたいというので、まずはそこへむかうとしよう。

Cairns Museumは10時開館で、今日は夕方16時に閉館となる。City Placeの角にあり、入館料は大人AU$5.00、子供$2.00とお安い。およその内容は昨年の「おじさんケアンズ一人旅」でも紹介しているけれど、アボリジニ関連の展示、Kulanda鉄道の工事関連展示、Red Cedar(赤杉)が高い値段で売れた時代の時代、金採掘の時代、など種々の興味深い展示がある。

前回もそうだったが、入館者は中年かそれ以降の人が多いようだ。筆者はCairns Museum年配のカップルが一つ一つの展示を興味深げに眺めている姿は微笑ましい。Guest Bookをみると、時々日本から尋ねている人もいるけれど、ケアンズの街中で見かける日本人の数から比べたら圧倒的に少ない。筆者は一人旅ではその地の博物館を訪れるのが楽しみの一つなのだが、ブランドショップ近辺では必ず見かける日本人であるが、どの博物館でも日本人客を見かけることはほとんどないのは不思議である。

まあ、人の興味は様々なので強制はできないが、その土地の歴史を知るには、その土地の博物館に行くのが一番だと思う。ちょっとケアンズで時間があまった、というときには、もしまだならばぜひ一度は尋ねてみて欲しいと思う。

Tea Break

ケアンズ博物館をあとにして、Carins Central Shopping Centreに向かう。妻がアイスクリームを食べたいというので、"Andersen"でバニラのsmallをコーンで1scoop (AU$2.90)を買う。味が濃くて美味しいが風味がちょっと普通のバニラとは変わっている。筆者は小腹がすいたので、"Red Rooster"で、"Lemon Chicken Combo" (AU$6.75)を買う。これはいわゆるナゲットで、それに揚げ煎餅のようなものと、チップス、飲み物(小)がついている。飲み物はもちろんDiet Cokeを頼む。この揚げ煎餅が日本で言う軽い感じのもので、油で揚げてある白っぽくてふわっとしたえびせんのようでなかなかうまい。

お腹もとりあえず落ち着いたので、いくつかの店を見ながら、スーパーマーケットのCOLESBI-LOに行き、土産類を買い込む。一人旅だとこのあたりが非常に簡素になるのだが、家族旅行になるとそうは行かないのが難点である。ここのBI-LOでKITKAT BITES(AU$3.27)などを購入。これ、なかなか美味しいのです。早く日本でも売ってくれないかなぁ。

Carins Central Shopping Centreの中に "THE AUSTRALIAN MADE SHOP"という原則としてオーストラリア製のものだけ(そうでないものにはその表記がある)を土産用としておいている店があり、なかなか面白い。ここで、妻と筆者はさほど嫌悪感を覚えないベジマイトの小瓶(AU$2.50)とクリスマスカード(AU$6.95)を購入。

軽く昼食

時刻は13時過ぎ、お腹が減ったが腹いっぱい食べると夕食に差し支えるので、Muffin Breakでコーヒーブレークである。カプチーノ(cup, AU$3.00)を妻と私に、マフィン2種 (Choc ChipとDouble Choc、各AU$2.80)を頼む。店員に "For here or take away?"と尋ねられる。アメリカなら"For here or to go?"と聞かれるところだ。当然、今食べるわけなので "For here, please."である。

Carins Central Shopping Centreはフードコートも夜が実に早くて、18時にはマクドナルドくらいしかやっていないのだが、昼間のこの時間帯はかなり繁盛していてテーブルもほとんど埋まっている。周囲をみると、地元の人が多いようで日本人あるいは東洋人観光客がほとんどみかけない。皆さん、食べてみるのはさまざまだが、GOLDEN WOKのプレート中華が人気があるようだ。GOLDEN WOKはチェーン店で各所のフードコートに入っているが、少なくともナイトマーケットの中華プレートより味はよいと筆者は思う。とはいえ、夜遅くなると便利なのがナイトマーケットであることは否めなくて、実際昨年の一人旅ではお世話になったのである。

お土産タイム

一時間近くMuffin Breakのマフィンにて休憩したあと、ごく普通のディスカウント衣料品店(観光客相手ではない)である "BEST & LESS" にて、筆者のポロシャツ(AU$15.99)、妻のおしゃれTシャツ(AU$15.99)、子供のTシャツ(AU$12.99)を購入。オーストラリアの他の地域は行ったことがないけれど、ケアンズに関する限りTシャツなどは、結構安くでまっとうなものが買える。例えてみればダイエー価格で、イトーヨーカドーのものが買えるという感じだ(笑)。

地元の人と観光客でにぎわう Cairns Central中央の吹き抜け
2Fには回転寿司のSushi Trainがある 明るくて清潔なShopping Mallだ

ここで最初に見て妻が気に入ったオーストラリア動物総出演(コアラ、カモノハシ、カンガルー、インコ、ウォンバット、エリマキトカゲなど)の婦人Tシャツが、一階中央の"BENFAN"という店で、お安いことにAU$10.00で購入した。850円くらいということで、そのわりにはしっかりしているのが、オーストラリア(ケアンズ)のTシャツやポロシャツだと思う。いかにも土産物のようなナイトマーケットなどのTシャツはそれなりに土産としてはいいのかもしれないが、自分で帰国後着るには、こうしたもののほうがよさそうだ。

ここで一旦宿に戻ることにして、途中 "DISCOUNT T-SHIRTS & SOUVENIRS"で子供がコアラのぬいぐるみ (AU$6.95) を購入してホテルの部屋へ戻ったのは、およそ15時半くらいだろうか。

パッキング

明日に備えて買ったもののパッキングと、明日帰国時に着るもの、今夜の着替え下着などを出してパッキングを9割方整える。この帰国のためのパッキングというのは、実に悲しい。これは何日、何週間滞在しても、永住しない限りはいずれはやってくる時だ。昨夜、ランドリーで話をしたおばあちゃんはメルボルンから来て二週間の滞在だという。やはりどこへ行くにも最低二週間くらいは滞在したいと思う。来年のおじさんカナダ一人旅(予定)はできれば最低でも10日間ほどは現地滞在したいのだが、仕事の関係でそこまで休みがとれるとも思えないし難しいところだ。

DFS

さて、時刻は16時半。一人旅だとまず近寄らないのがDFSだが、家族旅行だとそうもゆかない。妻は高価なブランドものはほとんど興味が無いが、化粧品などには当然興味があるわけだ。だが、子供がレスポートサックを出発前から欲しがっているので、それを買い求めるべく、Pacific International Hotelから二軒ほど隣のDFSに入った。

ここのDFSは二階建ての小さな建物で、ホノルルのように客は多くなくて閑散としている。妻と子供はまっしぐらに二階へ行き、バッグ選びを始めた。男性にとって、この待っている間というのが実に退屈である。地元のショッピングセンターであれば、その間本屋にでも言っているのだが、いかんせんDFSでは逃げ場もない。

しばし店内をうろうろしていると、ようやく決まったらしい。ツアーの場合はツアー会社から利用カードを支給されるが、個人旅行客の場合は自分でレジストしなくてはいけない。何が必要かというと、帰りの航空券にパスポート(コピーでもOK)だ。これを提示してカードを作ってもらえば、あとは航空券やパスポートは不要で、カードだけあれば良い。今回は私の名前だけでレジストして、支払いは妻が日本円で精算した。何故かというと、DFSで一番安い精算方法は日本円の現金だ。実際問題、レートの良い両替所で現金だとAU$1.00が84〜85円くらいなのだが、ここでの日本円現金精算では80円なのである。

HOG'S BREATH CAFE

夕食は18時半を過ぎると急激にどこでも混んでくるので、今日も早めにすることにした。今回まだ食べていないのがステーキである。いくつかの情報によれば、昨日休みだった "HOG'S BREATH CAFE" (豚の息?) というSpence St. 64番地の、Carins Central Shopping Centreにほど近い店だ。歩道を歩いていると、ピンクの豚の絵の看板が目印である。

店内の様子。飾り付けがごてごてしているが落ち着いた雰囲気だ。

ここはプライム・リブが美味しいという評判なので、300gのNatural Prime Ribを2人前(妻と子供がシェアする)、Chicken Ceaser Saladを1人前頼んだ。外国で食べるステーキというと、硬くて…という印象がありがちだけれど、ここのは非常にやわらかくて美味しい。付け合せには、生野菜か温野菜、ポテトはベークド、フレンチフライ、マッシュなどがあるが筆者の好みとカロリーからいうとマッシュポテトが良かろうということで、2皿ともマッシュにした。ニュージーランドのときもそうだったが、マッシュポテトはフレンチフライ(チップス)と違って油をつかっていないために、食べやすく腹にやさしい。

Natural Prime Rib (300g) Chicken Ceaser Salad

300gのプライム・リブは非常にやわらかくて大変に美味しい。ソースを追加してガーリックとマッシュルームを頼んだがマッシュルームソースのほうがうまかった。昨日のMud Crubは結構高いし、一度食べればそれでいいや、って感じなのだが、ここのプライムリブはジモピーにも人気の高い店ということで価格もそこそこだ。

300gの量のステーキというと大変量があって食べきれないような気がするが、驚いたことにやわらかくて美味しいので、軽くペロリと食べられてしまう。全部食べても「ふう、おなかパンパン」という感じにはならないから不思議である。もっとも、肉だからパスタを沢山食べるのと違って腹持ちは良いはずだ。この店はオージービーフの柔らかくて美味しいものを食べたければここがお勧めだ。

おきまりのWOOLWORTHS

食事が早かったので食事を終えたのは18時半ごろだ。例によってWOOLWORTHSに立ち寄り、若干のクッキーなどを買う。これが今滞在で最後のWOOLWORTHSになるはずだ。

部屋に戻って、WOOLWORTHSで買ったクッキーなどをパッキングしてパッキングの残りは、今日着用しているものと、パジャマ代わりのスェット上下くらいだ。帰りたくないけど帰らざるを得ない…。まあ、そういうことがあるから次にくることも楽しみになるわけだ。

(第6日目終了)

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