現地第五日目 (現地時間2004-05-25[火])
天候:曇り時々雨、夜は雷雨

Hotel Victoria最後の朝食

いつもの7時半ごろ目が覚めたので、身支度をして8時すぎに毎朝まったく同じメニューしかないコンチネンタルブレックファストを食べる。

せめて何か変えようと、今日はケロッグを自分のメニューに加えた。ミルクは脱脂のものと、そうでないものがあるが、そうでないほうも乳脂肪が2%と低くかなり薄く感じる。まあ、別にミルクが好きというわけではないので、むしろ丁度良い。

食べた後、部屋に戻って、書き溜めていた昨日までの旅行記の残りを書き上げる。筆者の海外旅行で何が時間がかかるって、この旅行記が一番時間がかかる。昔は帰国後書いていたが、それでは感動も記憶も薄れてしまう。いくらメモをしても限界が有る。やはり滞在中に書き上げるのが一番である。一人だといつでもメモできるからいいが、友人と一日一緒だとしょっちゅうメモするわけにも行かず旅行記に限れば結構苦労する(笑)。

UNION駅がいい雰囲気

さて、時刻は10時。あいかわらず怪しい天気だが、今日の予定はCASA LOMAの隣にたっているSPADINA MUSIUM (SPADINA HOUSE AND GARDEN)の見学と、その後ROYAL ONTARIO MUSEUMの見学で、そのあと、EATON CENTREあたりをうろつくツモリだ。

ホテル直ぐそばのKING駅からのってもいいけど、折角なのでUNION駅をもう一度見に行く。いや、いいですなぁ、実にいい。なんというか落ち着いた感じでとてもいい。折角なのでゲートのほうに言ってみるが、さすがにホームに上がることはできない(チケットがない)けど、狭いところにぎっしりと人が詰まった日本の駅とは大分違う。効率的で整備が行き届き明るく清潔という点では日本の駅のほうが何千倍も上だと思うが、駅に芸術的な美しさを感じることはまずないではないか。

ここでしばらくいい雰囲気に浸った後、地下に下りて地下鉄(TTC)のUNION駅に行く。やはりここも地下にお店がいくつかあるが、ビジネスパーソンの必需店なのであろう、軽食関係が多い。ここで切符のかわりになるTOKENを買う。本当はDay Passを買うツモリだったが、それを売っている友人改札に外国人ツーリストの列が長くできていたので、普通のTOKEN販売機で5枚でCA$9.50のものを買う。こいつが単純な奴で$5紙幣は受け付けないのだ。ちなみに一枚だとCA$2.25である。5枚だと多いのだが余った分は旅の記念だ(本当はいけないような…)

SPADINA MUSEIUMへ

SPADINA MUSEUMに行くにはCASA LOMAと同じくDUPONT(デュポン)駅で降りる。下りたのはいいがどちらの出口だっけ?と思ったら地図があったので、それで確認して正しい出口に出た。ここから先は二日目どおりなので右手にToronto Archiveを見ながら歩みを進めて小高い公園の石段を登る。SPADINA MUSEUMは公園を挟んで隣同士(実際当時の持ち主同士は敵というかライバル同士だったらしい)なので、二日目を思い出しながら今回は一人で行く。

DUPONT駅(地下)のある交差点 鉄道の線路の下をくぐってさらにすすむ
道沿い右手にはTornto Archiveがある CASA LOMAへ行くの同じ道筋
CASA LOMA横の公園 はい、着きました
な、な、なんと、CLOSED! せめて外観写真だけでも…

到着後の二日目(一日目は23時半にホテルについたからほとんど関係ない)、三日目とこちらのカナディアンな友人と一緒に過ごしたので一人旅という感じがまるでなくて、ある意味では調子が狂ったが、今日一人であるいて地下鉄に乗って、ようやく一人旅の気分が戻ってきた。昨日もほとんど一人だったのだけれど、まだ違和感があったのである。

地下鉄のDUPONTの駅を下りたら、さて出口はどこへ出れば…。ということで探すと日本のように地図があった。目指す方向への出口を見つけて、いざ出発。二日目と同じルートを通って、左手にCASA LOMAを未ながら公園を抜けると右手にSPADINA MUSEUMがある。あら?ゲートが閉まっているよ。なになに、4月26日から映画の撮影のため一般公開中止だって!がびーん。再開は5月29日だそうで、これじゃ帰国する翌日ジャン!仕方なく、門越しに屋敷の写真だけ取ってまた駅に引き返す。

ROYAL ONTARIO MUSEUM

次の予定はROYAL ONTARIO MUSEUM(ROM)だ。YONGE線をMJUSEUM駅で降りるとそこはROMの目の前で隣はトロント大学。ありゃ、スクールバスが沢山とまっているが、もしや…。うむ、当たり。小学生が見学に来ているのだぁ!!!

中に入り入場料CA$15(週末はCA$20)を払う。今はEternal Egyptというエジプトの特別展をやっているが、特別展があろうがなかろうが入場料は同じというのが良い。ここで特別展用のオーディオガイドが必要ならCA$5だというが、こちらは不要と断った。だが、エジブト展のほうは小学生の見学の関係で12時からの入場という説明だった。今は11時だから1時間はあるわけだ。

まずロビーに入ると、展示物の目次というか概略が展示物をもって示されている。例えば、恐竜関係なら骨の複製モデルが展示されてLevel2(二階)と書いてあるとか…。ここを見るだけでもちょっと面白いのだが、まずは二階へ。二階は自然史関係で北アメリカが舞台になっている展を除けば大抵の博物館とはあまり差がない。基本的には骨の複製とか剥製の展示になるが、昆虫コーナーだけは数種の生きた昆虫が展示されていて、中に巨大なゴキブリが山ほど居るケースがあって思わず毛が逆立った。まさにTons of cockroachである。

Royal Ontario Museum正面 ジョージ・ガーデナ陶器美術館

二階を全部見る前に12時になったので、早速下に下りて特別展に入場した。このEtarnal Egyptという特別展、これだけも見る価値がある。単にミイラがあるなんてだけじゃなくて、時代を区切って、種々の発掘物がきちんと説明(もち英語)されている。特に象形文字などについても、その有った場所や意味などが説明されていて大変素晴らしい。日本でこの種の特別展がどこかであったかどうかしらないが、筆者は初めてだった。たまたまこの特別展に遭遇できたのは非常にラッキーだったといえる。天気には恵まれていないけれど、ほとんど雨にはあっていないし、ナイアガラも空いていたし、このエジプト展も偶然見ることができたし、とてもラッキーなトロント滞在だ。

感激しながらエジプト展を見た後、さきほどの常設展の続きに戻る。二階の自然史関係を見た後、三階は現在のカナダや北米の自然とエジプト、ローマなどの展示部がある。中でも、初めての経験であり特筆すべきはBAT CAVE(こうもりの洞窟)である。おそらく剥製あるいは作り物の何十というこうもりが、鍾乳洞そっくりに作られて薄暗い洞窟の中を進むのだが、これがかなり不気味というか凄いというか…。

ここを出て鳥のコーナーで見つけたのが、キウイの剥製。わぁ、キウイだぁ、オイラは生きているのを見たぞぉ!とか言いたい気分と同時に、唐突にニュージーランドがものすごく懐かしくなってきた。ほんとうに「懐かしい」気分で「帰りたい(『行きたい』ではない)」気分で一杯になった。すでに旅先に居るのに別の旅先が懐かしくなるとは。ちなみに海外旅行中に日本が懐かしくなったことは過去一度も無いのだが、海外旅行中に他の土地がまるで自分の故郷のように懐かしくなったのは初めてだ。ああ、ニュージーランドに「戻り」たいよう!

この博物館はさほど規模が大きくないとはいえ、特別展をあわせて回ると私の場合で三時間かかった。それも興味があまりないところはさほどゆっくりせずに…である。今、拡張工事がなされているが、それができればさらに大きくなるだろう。自然史博物館としては現在の規模ではちょっと物足りないが、それでも行く価値は十分にある。博物館好きなら訪れて損は無い。

昼食は…

さて時は14時。さすがに空腹になってきたので、ROMを出てBloor St.W.を高級ブティック外を左右に見ながら進む。時々裏のほうにも回ってみるが、どうも昼食にぴんとくる店が無い。なんせ表通りはブティックばかりで、あとはホットドッグの屋台を見かけるくらい。オフィス街でもあるのでビジネスパーソン御用達の店もあるはずだが、なんせ初めての観光客にそんなのがわかるわけが無い。歩いているうちにYounge線のBloor駅まで来たので、そのままEaton Centreに戻ることに。Eaton Centreの北側に位置するDundas駅で降りてそのままEaton Centreに行くとそこはLevel1で、その下にはまあまあのほうのフードコートがある。

この中の、友人がイマイチというほうのフードコートに行き(こちら風の料理はイマイチでもアジア系はわからんと思ったので)、EATAYという店で、おそらくインド系だと思うのだけれどコンボを頼んだ。

以上でしめてCA$6.08と安い。実にヘルシーな内容だが、これ、なかなかいける。豆腐も辛いわけではなくて微妙な味付けなのだが、結構美味しい。

Tim Hortons

このあと、再びEaton Centreをうろうろしたあと、コーヒーが飲みたくなったのであるが、Starbucksじゃなくて、Tim Horsonsを探した。よく探せばこの店もとても沢山ある。まさにカナダのStarbucksだ。ここで、今日は普通のコーヒー(M)とMaple Dipを頼んで、今日はCA$2。これはStarbucksよりずっと安い(と思う)。日本円換算でコーヒーとドーナツで180円程度なのだ。これはもう奇跡的な価格ではないか!

World's Biggest Bookstore

さて、Maple Dipも楽しんで、コーヒーで一休みしたので、友人に教えてもらった大きな本屋へ。その名もWorld's Biggest Bookstoreという店で、出口には屈強な警備員が居て一方通行出口なしの店。

場所は、Eaton Centre北側のThe Atriumというビルから、Dundas Stを挟んで北側にあり、赤い字で店名が馬鹿でかく書かれている。まあ、小さくは無いけど、オークランドのIMAXシアターのそばにあるBarns and Nobblesとか他の本屋のほうが巨大であることは間違いない。

こと本屋についてはニュージーランドのクライストチャーチとかオークランドのほうがダウンタウンに関する限りは大きな本屋がはるかに沢山あるようだ。ここで、ニコラス・スパークスのペーパーバック新刊を一冊購入。

The Bay

その後、Eaton Centre北側にあるThe Bayというデパートを見学。いや、ここ、でかいわ。B1〜9Fだか8Fまでで、日本のようにデパ地下食品売場はないのは当たり前としても、歩き回ると結構疲れる。感じとしては、日本の西武あたりと近いものがある。規模的にもいい勝負かもしれない。展示の感じから、高級度としてはシアーズ(カナダ)のほうが上であると感じた。シアーズ(カナダ)が銀座三越ならこちらは池袋西武といったところか。

[写真右]
イートンセンターの南側から北側を望む。奥に見えているのがSEARSだ。

そうそう、また、雨に見舞われてはかなわないし、雨を気にしながらうろうろするのは落ち着かないので、イートンセンターで傘を買った。今度はラゲッジショップ(カバン屋)を探したので一発で見つかった。ちなみに、傘が欲しかったら、Younge St.のKing駅とQueen駅の間のディスカウントショップにも沢山売っていることに、傘を買ってから気づいた。

こちらはあまり傘なんて使わないから、折りたたみも日本のようにスマートじゃない。スマートじゃないえれど、明日の朝も雨だったら困るし、夕食でまた雨になるのもいやなので買うことにした。ちなみに、明日の朝はホテル前ではなくて、交通の関係(ホテル前には朝のラッシュではとめられない)で、ちょっとだけ離れたところで待ち合わせなのである。

Staples

Eaton CentreからYounge St.を南に下ると、左側にSTAPLESという事務用品店があったので、もしかしたらHPの電卓(HP 33s)があるかと思って入った。1F、2Fは全部オフィス製品ばかり。うーん、ないか、と思ってふと見ると地下への階段がある。うむ、下りてみるか!ということで下りるとそこはコンピュータ関連。ひょっとしたらあるかも?

結局、HPの電卓で求めるモデルは無かったが、代わりに愛用の北米地図 "Street and Trips"の最新版である "Street and Trips 2004"があったので、いそいそと購入。レジではポイントカードに入らないかとか進められるが、なんせ一度コッキリなので不要であるから素直にいらないと断る。また、その前にソフトウェアは返品できないが、それに同意するかとも尋ねられるのでOKして支払を済ませる。ちなみに、これにはCA$15のリベートがついているが、それには箱の中の書類とパッケージの一部、レシートまたはレシートの写しが必要で郵便で行う。さすがに明日バンクーバーへ移動する身なのでこれは無縁だから、リベートを得るのに必要なものを明日友人に進呈するツモリだ。

夕食

大分くたびれたので、一旦部屋に戻りカジュアルシャツを洗って(マメですねぇホント)タオルで絞ってアイロンをかけて90%以上乾いた状態にして、ちょっと休憩してから夕食へでることにする。今度は夕食だけなので傘のみもってナップザックは置いて身軽になって出かける。

しばらく、街を歩いて楽しんだところで、結局、Eaton Centreの南フードコートのTERIYAKIという看板の店で次のものを頼む。

コンボのほうは、御飯の上に牛肉炒めと、モヤシを中心とした野菜炒めと、小海老などのシーフードの炒めたのに、醤油ベースのたれをバーとぶっかけてくれて結構美味しい。はい、これ、いいわ。やっぱ日本人だねぇ。つーか、ニュージランドと違ってアジア系料理とイタリア系以外では食指をそそるものが見つからない、ってのが実際。もちろん高級料理店でサーモンとかは別だろうけど、こちらは節約一人旅なので無縁だ。

ということで今日も終わり。

(第5日目終了) 

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