現地第六日目 (現地時間2004-05-26[水])
天候:トロント:曇り
天候:バンクーバー:曇り時々雨

Toronto最後の朝

今日は、友人に別れを告げてトロントからバンクーバーに移動する日だ。トロント5泊にバンクーバー2泊の旅のうち、7分の5が終わったことになる。時のたつのはまったくもって早いものだ。仕事の一週間は恐ろしく長いこともあるけれど、バケーションの一週間なんてあっという間である。

朝、7時半にホテルの近くまで友人が筆者を空港まで送るために来てくれることになっているので、目覚ましは6時前にしておいたのだが、実際には5時半に眼が覚めた。とりあえず、パジャマ代わりのスエットやもろもろの未パッキングのもののパッキングをする。朝食は7時スタートなのだがそれでは遅いためパスする。

テレビのスイッチを入れようとすると何故か入らない。同じコンセントから電源を取っていた冷蔵庫も切れていたようで下に少々水がたまっている。だが、他のコンセントは大丈夫なので、不思議に思っていろいろ調べたがわからない。何気なく洗面所のほうへ回ってみて思い出したのは、昨夜ドライヤーが刺さっているコンセントのスイッチ(ここだけスイッチ付きコンセントだ)を切ったのだった。ためしにこいつを入れてみたら入ったねぇ。しかし、なんで、洗面所のコンセントスイッチを壁を挟んで反対側のコンセントまで連動させるかねぇ。こりゃきっと工事のミスだな。

そんなことをしていてもまだ時間が余っているので、ベッドに横になってガイドブックでバンクーバーのガイドブックで予習などしてみる。というのも、バンクーバーについては調べる暇があまり無かったし、最初から両方調べると単純な筆者の頭がこんがらがってしまうからだ。

チェックアウト

時刻は7時10分、全ての引き出しなども含めて忘れ物がないことを今一度確認し部屋を後にする。Hotel Victoriaは小さな宿なので大型ホテルと違ってチェックアウトの列ができることもない。一応早めに下りたのだがそんな必要も無かった。クレジットカードで支払いを済ませると、友人と待ち合わせ場所になっているWellington St.WとYounge St.の交差点をちょっと東にいったところまで行く。

朝は交通量が多くてホテルの前には車をそうそう留めて置けないからだ。思ったより物事が早く進んでしまったので、友人が来てくれるまでまだ間がある。特にすることも無かくスーツケースを脇にして立っていると、お兄さん(別に浮浪者というわけではない)が、バスに乗るので1ドルを両替できるか?と手のひらにCA$2のコインとCA$1コインを乗せて開いて聞いてきた。こちらのバスはおつりが出ないからだけれど、それにしても赤の他人に聞くかね?まあ、やっぱ普通じゃないかも…。実際に、私も小銭が無かったので、残念ながら私もないんだというと行ってしまった。こと公共交通機関に関する限り日本のものは世界でもトップ水準にあること間違いないしそれは自信を持ってよい。

お迎え来る

そんなことをしているうちに、10分遅れで(曜日を間違えて無いかと多少ヤキモキしたことは否定できないが、携帯番号を聞いているので連絡はつく)彼がやってきて開口一番 "Sorry, rate."(遅くなってごめん)だった。フライトは9時45分のAC1131便で、空港までは30分、混雑していても1時間で行くというので全然なんとも無い。

車はハイウェイを空港に向かって走り出すが、最初のうちはブンブン進んでいたけれど、段々速度が落ちてきて80km/hを切った流れになった。反対側(ダウンタウン方面行き)はもっと混雑していた。彼に言わせれば通勤時はいつもこんなもんだという。地下鉄ができても地下鉄に載って通勤する人は少なくて地下鉄はすいている。また、トロントの街は、公共交通機関でカバーするには広すぎるのである。これで見納めになる景色を瞼に焼き付けながら心の中でトロントの街にさよならを言う。

途中ハイウェイは混雑していたが、それでも30分後の8時10分には空港に着いた。トランクからスーツケースを出してくれる彼がいうには、"Your luggage is so light."だそうな。そうかぁ?と聞き返すと、"Yes, my luggage is always very heavy."だと。一人にしては十分に重いと思っているんだが、それでも軽いのか…。

友との別れ

彼と最後の挨拶を交わす。抱き合ってディープキスをして…ってな訳は無くて、堅い握手をして私のほうは「両親が東京に来ることがあったら知らせろよ!多少は役に立てるはずだからな。それから君とはおそらくこの秋に東京であうことになるね(彼の仕事の都合だ)」と言葉を投げる。そして、彼が車に戻ってから筆者は最後に彼に手を振って遠ざかる車を眺めていた。

「さよなら、トロント。さよなら、XXXX(彼の名前)。」

TORONT PEARSON AIRPORT TERMINAL 1

気を取り直して、今度こそ完璧な一人旅だ。空港の中に入るとまだ新しいターミナルだけにでかい!どこでチェックインするのかは、各所に画面表示で便毎に示されているので、それで見るとAC1131 VANCOUVER行きは"E"でチェックインするらしいので"E"に向かう。すると"E"の列への入口に居た係員が、便名と行き先を聞いてくるのでAC1131のVANCOUVERだと言うと、向かいの"D"で良いという。"D"のほうが列が少ないからね、とのこと。

無事チェックインを済ませて荷物を預けたので、とりあずはセキュリティチェックをとおることにした。ここではPCを出せとは言われなかったが、金属探知機が非常に敏感で、時計など全ての金属は外していたにもかかわらずピーピーなったので、女性係官が「探知機で体をスキャンするが良いか?」という。両手を水平に広げて言いなりだ。どうやらベルトのバックルがひっかかったらしい。バックルだけ外す(ベルトは付けたまま)もう一度やるとOK。反対側を向いて足を広げてさらに検査しても何も無い(当たり前だ)ので無事通過。通るのはいいんだけれど、男性はポケットに中身を戻すのがめんどくさい。

チェックインカウンターの並ぶTerminal 1 セキュリティエリア直前
セキュリティエリアを入った中も広い

ここで、現金が30ドルしか残っていないことを思い出したので、セキュリティエリアの中でATMを探すとありましたが、うーん、こいつは手数料を取られる奴では?と思ったら大当たり!だが、レシートが出ても金が出てこない。あれ?レシートを見ると"INVALID INSTITUTION"とある。ありゃ、一応使えるはず(所定のマークがある)のに…。他の場所のATMもダメだ。まあ、いいか、VANCOUVERで出すかね。そうしないとタクシーに乗れないから。飛行時間は5時間ほどあるので、時間つぶしのための小説(NORA ROBERTSのBIRTHRIGHT)を買って税込みCA$11.76だ。

さて、そんなことをしているうちに、なんとなく時間が過ぎて軽食を取りそこなったままボーディングとなった。機材はB767だが往路と違ってフットレストは無かった。9時50分ようやくプッシュバック開始、10時丁度に離陸。

「バーイ、トロント」(また来るかどうかはわからない…)

機内で朝食

10時50分頃朝食。期待していなかったが、メニューは名前は不明だが次のようなもの

味は結構美味しかった。想像したよりずっと良かった。これなら往路のやつも食べれば良かったかな。

途中居眠りしたり、映画を見たり、本を読んだりしているうちに時間がたち、11時半、AC1131便は無事バンクーバー国際空港に着陸した。スーツケースも早めに出てきて(今回はどこもスーツケースが早いけど、成田はダメダメだろうな)、まずタクシーに乗るためにATMからお金を出す。今度は大丈夫だ。そして、丁度そこに居た案内係にタクシー乗り場を聞くと、目の前のドアを出たところだった。ありゃ、こりゃ、失礼(笑)。

Carmana Plaza

空港からバンクーバーのダウンタウンにあるCarmana Plazaまではおよそ20強分程度で到着。運賃が税込みCA$26ほどだったので、CA$20を二枚だしてCA$10のおつりを頂戴とドライバーに告げておつりをもらって完了。いや、やはりタクシーは楽ですな。ただ、チップの計算がメンドクサイ。

Carmana Plazaに入って、予約をしていることを告げて日本から購入したバウチャーを出す。フロントの人や空き具合次第かもしれないが、このときはオフィシャルチェックインの16時まではだめだったので、カバンを預ってもらうことにした。だが、その前にナップザックを出したいので、邪魔に成らないところでナップザックを出して、一部の待ち歩き用具だけを移して二個(スーツケースとリュックを預ける)。このときメモを写し忘れたのが、そのかわり愛用のPentax Optio S4という掌サイズの超小型デジカメについている音声メモ機能が役に立った。実際、このカメラは海外旅行では目立たないし音声メモはかなり強力な存在だと実感。

Pacific Centre Mall

時計はまだ12時ちょっとすぎで、とりあえず昼にしないとどうにも腹が減った。Pacific Centre Mallというモールがあることだけは覚えていたので、ロブソン通りへ出てそこを東に向かうと左手にシアーズが見えてきた。途中、観光客が多いのにはびっくり。トロントとは雰囲気が全然違う。どちらかといえばこのあたりはホノルルの目抜き通りの雰囲気。日本の女子高生三人組が制服で歩いていたのに少々びっくり。日本人観光客も多いようで、ツアー会社からもらった地図片手にうろうろしていたりするが、外国で人通りの多い通りの真ん中で地図を広げるってのは自分の身の安全のためにはあまり良いとは言いがたいと思うが…。このシアーズが入っているのがPacific Centre Mallだ。例えて言えば、トロントのイートンセンターを小さくした感じといえば当たる。店の種類や業種も似ているしスーパーが中にないことも同じだ。

ランチ

ここで案内を見ると下にフードコートがあることがわかったので、そのフードコート内のKOYAという店で次のものを注文。

以上でCA$8.39也だったが、これなかなか美味である。日本人的にはかなり好みに合う人がおおいのではないだろうか。

トロントでもここでもそうなのだが、フードコートでは自分が食べた後は自分でセルフサービスでトレイを片付けている。日本人から見たら当たり前のことなのだが、オーストラリア(ケアンズ)やニュージーランドでは、清掃係が素早く片づけをしていて自分で片付ける人は皆無だった。ハワイではどうだったろうか…。まあ、このところオセアニアが続いていたのでちょっと新鮮な驚きだった。

この時点でバンクーバーのダウンタウンの地図がまだ頭にはいっていないので、どこかで休憩してコーヒーも飲みたいし、ゆっくり地図も見たい。スターバーックスはありとあらゆるところにあるが、確か先ほど見たときはシアーズの一階に入っているスターバックスがゆっくりできそうだったので、そちらへいって "One tall cappucino for here, please."で本体価格はCA$2.80が税込みでCA$3.00になる。ジャストプライスでこりゃいいや。

しばし地図を眺めながら、ここを出たのが14時。まだまだ早いので、明日予定していたMetrotownへ今日行くことにした。Metrotownには、駅に隣接してカナダで二番目にでかいショッピングモールがあるというので、これを逃す手は無い。

WATERFRONT駅

せっかくだから、Skytrain(一番近い例は沖縄のゆいレールだ、あれに似ている)の始発駅のWaterfront駅まで行こうというのだ。ここには鉄道のほうの終着駅もあるが、駅舎のデザインはレンガ造りで古いものに似せているが、バリバリに新しい。筆者自身はトロントのユニオン駅が好みである。なんといっても歴史を感じるしその分落ち着きがあるのだ。この駅のそばのEA(Electoric Arts)のビルのそばからカナダプレイスやハーバーを見ることができる。これは大変美しい風景で、目の前に広がるのは湖ではなくて太平洋というかバラード入江だ。ここでしばし風景を鑑賞してから駅のある地下に向かう。

Canada Plase、大変美しい カナダの鉄道の西の拠点
天気はイマイチ… 二階建て通勤列車のWest Coast Express

ここへ来る途中で驚くのは、トロントに比べての人の多さだ。それも見た目にわかる観光客が多い。再び日本の女子高校生も居たりして(私立高校の修学旅行か語学研修旅行だろう)、なんだかやっぱりハワイにいるような錯覚。町並みもアメリカ的でもないし、さりとてトロントのように古き良きイギリスの味を残しているわけでもない。実際問題、古い建物はほとんど見られない。観光客としては先ほど書いたように何より日本人もかなり多い。どちらかといえば、新宿というか、池袋というかそんな感じかも…。それに比べればトロントなんて閑散としているジャン。

そういえば、ここの天気もトロント同様にやはりどんよりとしていて、時に日がさしたり、ときに振り出したりと妙な天気だ。念のためトロントで調達した傘をナップザックに入れてきて正解かも。使わなくても心理的に安心である。

SKYTRAINに乗る

さて、Skytrainという電車、沖縄の「ゆいレール」に近い感じのそれだが、動力は東京の都営大江戸線と同じリニアモーターの普通の車輪の電車で、なおかつ完全無人運転である。アナウンスは海外の交通機関にしては次の駅名アナウンスなどもあって日本のそれに近い。ほとんどの区間が高架(Waterfront、Burrard、Granvilleの三つの駅は地下なので間違えないように)なのだそうで、走行中の眺めも観光客には飽きない。

14時20分頃、Waterfront駅で切符を買うが、Metrotownまでは2ゾーンでCA$3だ。切符を買うと改札が…ないのである。たまに公安官が乗車するそうで実際帰りにには乗ってきた。そして、たまに検札があるのだそうで…。切符は間違いなくちゃんと買いましょう、もっていないと罰金だといいますから。このSkytrainはトロントの地下鉄と違って、雰囲気で不安になることがない。だからといって居眠りしていいとかいう問題ではないが、かなり明るくて清潔で気持ちよい。日本の電車と通じるものがあるが、油断して居眠りなどするのはもっての他だ。ここは外国だ、カナダなのである。数分待って電車が来て、それに乗って車外の景色を楽しんでいたら14時45分にMetrotownに到着。ちなみにSkytrainは本数が山手線なみなので駆け込み乗車なんて厳禁。怪我をしないためにも3〜4分まてば次が来るからあせらないことだ。

METOROTOWN

ここMetrotownはカナダで二番目に大きなショッピングセンターで全部で500ほどのショップがあり、"Sears"(デパート)、"Real Canadian Superstore"という超大型食品スーパー、"T & T Supermarket"という中国系食品の大型スーパー(中へ入るとまるで香港のスーパーみたい)、"Zellers"とう雑貨スーパー、"The Bey"(デパート)などいくつかのキーテナントと数百の大小ショップからなっている。

ショッピングセンターってのはいずこも似たような光景だ

建物も三つにまたがり、さらにそのそれぞれが2〜3層構造でかなり複雑なつくりになっている。とにかくここはでかい、ひたすらでかい、むちゃくちゃでかい。ここまででかい必要は無いってのではないかってのが実感。

さすがカナダで二番目にでかいショッピングセンターだ。

この超大型スーパー(The real Canadian Superstore)は無茶苦茶でかい。とりあえずホテル室内のキッチンの様子がわからないので、クッキーとチョコなどを買って、時間も18時前になってきたのでSkytrainで退散。往路は途中から結構混んできて、それも大江戸線みたいでなんだかちょっと変な気分。カナダに居るのに東京にいる気分だった。

CARMANA PLAZAは素敵だ

ようやくホテルにチェックインできた。このCarmana Plazaはセキュリティ面で安心度が高く、フロントドア(夜間)とエレベーターは電子キーをかざさないと入れないのである。

部屋に入ると、「ん、まぁ、ゴージャス」。ちなみに、1BRのキッチンとリビング付きのタイプで税込みで筆者は一泊およそ1万2千数百円。こちらはeTravel(JAL系)の価格だ。これなら価格以上だ。なんせインテリアが新しい、居間も広い、キッチンはピカピカ!これは絶対スーパーを探さなくては!ということで、先ほど買ったものだけを置いて、夕食探索+スーパー探し+町把握に歩き出した。で、見つけた店をいくつか紹介。

役に立ちそうな店(MINNA NO KONBINIYA)

ロブソン通りとビュート通りの角を西に入ると "MINNA NO KONBINIYA" というのがあり、店員も日本人で日本の食材や日本の文庫本(中古)などが置かれている。日本食材がほしければこちらでどうぞって感じかしら。

役に立ちそうな店(LONDON DRUG)

また、同じくロブソン通りとビュート通りの角の近くに"LONDON DRUG"という店があり夜23時までやっている。こちらは電気製品から食品(スナック類など)まで何でもござれの不思議なドラッグストアで結構繁盛している。

役に立ちそうな店(MARKETPLACE)

バラード通りとスマイス通りの角をスマイス通りをハーバーと反対側に行くと右手にホテルのサットンプレイスがあり、さらにその先ににマーケットプレイス("Marketplace")という朝7時から深夜まで営業のスーパーがある。

実はここは偶然見つけたのだが、筆者の海外でスーパーを探す鼻がかぎ当てたのである。何のヒントも無く「この道はこの先はオフィスかホテルしかなさそうだなぁ、だが、まてよ、何か感じるなぁ、うん、何かある」って感じ。ダウンタウンのホテルに滞在するなら、おそらくこのスーパーがダウンタウンの中心あたりのホテルからは一番近いのではないか。品揃えも豊富、メープル関係のお土産も安くで買えそうだ。

ここで、ターキーのランチ(CLASSIC TURKEY DINNER:CA$6.49)とかベークドビーンズの缶詰とかイチゴとか林檎、明日の朝のパン、ジュース、水、トランスリンク(バス)のルートマップ、などを買い占めてCA$23.67。キッチンがあるから、このDINNERを電子レンジで暖めて皿にもり、ベークドビーンズも皿にあけて電子レンジレンジで暖め、水とオレンジジュースをワイングラスに注げば立派なディナーの出来上がりだ。これでCA$10は行かないから安いものだ。やはりキッチンがあるというのは楽しい。

夕食

MARKETPLACEで買ってきた代物を体よく皿に並べた電子レンジでチンして、以下のものが本日の夕食だ。

ひさびさにキッチン付きの宿での食事で満足したので、シャワーを浴びておやすみなさい。

(第6日目終了)

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