昔はスマホの機種変更って簡単だったのに、今はいろいろ紐づいているからな大変だよね。うっかり機種変更して後から大変な思いをしないために、そんなお話です。
スマートフォンとオンラインサービス
昔はあまりなかったことで、今は当たり前にあるのが、お金に関係するオンラインサービス(通販やネット銀行、証券取引、バーコード支払い)が増えてきたことです。
今のスマートフォンはオンラインサービスの2段階認証に使われることが多いのです。これがスマートフォンを変更するときのもっとも重要なポイントです。
機種変更の前に気をつけること
SMSによる2段階認証
よくあるのが、ログインした時にあらかじめ登録してある携帯番号宛にSMSで認証コードが送付され、それを入力することでログインが完了するタイプ。
このタイプの2段階認証では、電話番号が変わることなくSMSが受信できれば問題ありません。
すなわちSIMフリーや同じキャリアの他のデバイスにSIMカードを差し替えてもSMSは同様に使えますから問題ありません。
ただし、iPhoneでSMS/MMS転送をMac/iPhone/iPadなどに設定していると、iPhoneに届いたSMS/MMSを指定したMacやiPhone、iPadで確認することができますので、普段から転送されたほうで2段階認証のSMSを確認していることが多い人はご注意ください。
私の場合は、自分が管理しているMacBook、iPad、Macでも受信していています(上のスクリーンショットでは機種の細かな名前を消してあります)。
SMSによる2段階認証を使っている人が、その携帯をいきなり解約・新規契約して番号が変わるとやっかいなことになります。
利用しているサービスにより、SMSによる認証キーが利用できない場合は、あらかじめそういう事態に備えて1回限りのバックアップコードを事前に取得・保存しておかねばならないものもあります。
例えばクラウドサービスのEvernoteでは、2段階認証はSMSによる認証コードの送信、もしくはGoogle認証システムによるワンタイムパスワード生成のどちらかになっております。
もしスマホの機種変更等や解約等でこれらが使えなくなった場合にそなえて、あらかじめバックアップコードを取得しておかねばならないわけです。
この場合、もしバックアップコードも失われたあるいは取得していないとなると詰んでしまいます。すなわちEvernoteにアクセスできなくなります。
ただ、PCやMacで普段からEvernoteを使っている場合(Webベース)であれば、運が良ければPCやMacでEvernoteに2段階認証を通ることなくログインして、2段階認証を無効化することができるでしょう。それがダメだとサポートに相談…となり、結構面倒なことになると想像します。
SMSによる2段階認証は、電話番号が変わらずSMSを同じ番号で受信できる機種変更などでは問題ありませんが、解約・新規契約の場合はあらかじめ2段階認証を解除をすることを忘れてはなりません。
ワンタイムパスワード生成
SMSによる2段階認証以上にやっかいなのが、ワンタイムパスワード生成による2段階認証です。
たとえば、こんなアプリを使います。
認証アプリ(ワンタイムパスワードアプリ)の厄介なことは、スマートフォンの個体に依存しているのが普通ということです。
たとえ同じ機種であっても、ハードウェアが変わるとダメなのが普通です。通常、ワンタイムパスワード生成のキーの一つとしてハードウェア固有情報(IMEIなど)が使われるのです。
したがって、故障修理等でハードウェア交換するとアウトです。
アプリや設定などのほとんどはPC/Macへのフルバックアップからの復元で戻りますが、上記のような認証アプリは戻ったとしてももう認証としては使えません。なぜならハードウェアが変わってしまったら。
認証アプリを使っているスマートフォンの機種変更・ハードウェア変更が予期される場合には、あらかじめ各サービス提供者のサイト(クラウドや銀行など)で機種変更の手続きをしておくことです。一時的に2段階認証を無効にできればそれをするのも有効です。
EvernoteなどのクラウドサービスやWeb通販系は2段階認証をオフにできるのが多いと思いますが、銀行・証券などの金融系はおそらくそれは無理なので、かわりに手順が示されているはずですので、それに従うしかありません。
まとめ
- 普段は忘れているかもしれませんが、手持ちのスマートフォンが、クラウドや金融機関などのログインの際に、SMSによる2段階認証や認証アプリを使っている場合は、事前の準備が必要です。
- SMSによる2段階認証では、事前に一時的に2段階認証を停止するのが一般的です。
- 認証アプリでは、クラウド系で使われている場合は2段階認証を同様に事前に一時停止できる場合があります。
- 金融機関系の認証アプリの場合は、各金融機関等で提示している機種変更の手順にしたがいます。
- 前述のような決まった手順を無視して機種変更・ハードウェア変更をした場合、各社のサポートと連絡をとるなど面倒な手順になります。実際、以前、私もこれをやらかして大変だったことがありますので、この記事にしているわけです。
Good Luck!