iPhone 13 miniでMagSafeバッテリーパックを正しく使ってPro Max並の駆動時間を得る

iPhone 13 miniでMagSafeバッテリーパックを正しく使ってPro Max並の駆動時間を得る

iPhone 13 miniがmini最後のモデルになることはほぼ確定のようです。そうなるとiPhone 13 miniをかわいがって長く使うことになります。とはいえ最大の弱点はバッテリーであるminiですが、その弱点を克服できる手段をAppleは提供してます。それが純正MagSafeバッテリーパックです。今回はiPhone 13 mini(iPhone 12 miniも)のバッテリーの話。

バッテリー交換

多くの人は2年も使えば、普通であればバッテリーは劣化して「最大容量」が80%を切ります。

最大容量が80%を切るとバッテリー交換の目安となります。

iPhoneに限らずスマートフォンのバッテリー交換は正体不明の街の修理屋ではなく、必ずメーカーの正規修理窓口に依頼しましょう。街の修理屋では使っているバッテリーの素性もわかりませんし、技術的な交換手順もメーカー指定の保守マニュアルに沿っているのかどうかわかりません。

仮に交換が簡単に見えたとしてもメーカーの保守手順は無駄にあるわけではないのです。保守により製品の品質を維持し事故を防ぐために考え抜かれた手順になっています。それはパーツとして使用するバッテリーも同じで、正体不明で品質のよくないバッテリー利用は最悪発火事故になり、最悪中の最悪は自宅のみならずお隣さん(マンションでいえば上下階も)巻き込んだ災害になり経済的損失は計り知れません。

脅かすようですが発煙発火事故でバッテリーが原因となるリスクを高めないためにも正規の窓口修理は必須です。

[Apple公式] iPhone のバッテリーサービス
https://support.apple.com/ja-jp/iphone/repair/battery-replacement

他に故障箇所がなければ、正規サービスプロバイダで予約をして出向けば30分〜1時間ほどで作業は完了するのが普通です。

iPhone 12 miniとiPhone 13 miniのバッテリー交換費用は12,800円(税込)です。高いように思うかもしれませんが万一のことを考えての保険です。

MagSafeバッテリーパック

使い方の誤解が多いのがApple純正のMagSafeバッテリーパックです。

正しい使い方

これは普通のモバイルバッテリーや「MagSafe対応」と称するモバイルバッテリーとは違います。

[Apple公式] MagSafe バッテリーパックの使い方
https://support.apple.com/ja-jp/HT212174

MagSafeバッテリーパックは長時間駆動が必要と見込まれる場合に、最初からiPhoneの背中に貼り付けた状態でつかうものであり、バッテリーが無くなりかけてから充電するために貼り付ける使い方では能力を発揮できない。

すなわちジェット戦闘機でいえば、バッテリーがなくなったら充電するのは給油のために着陸するようなもので、MagSafeバッテリーパックを貼り付けて使うのは増槽タンクをつけて航続距離を伸ばすのと同じです。

Lightningで給電しない状態ではMagSafeバッテリーパックからのワイヤレス充電は7.5Wですので充電が速いわけがありません。LIghtningケーブルで20W以上のUSB充電器に繋ぐと15Wでワイヤレス充電が可能なのです。バッテリー残量が少なくなってから急いで充電したいのであればAnkerとか使った方が幸せになります。

一般にはスマートフォンは充電しながら使うのはよろしくないと言われますが、Apple MagSafeバッテリーパックに関しては「MagSafe バッテリーパックの使い方」に記載がありますとおり「MagSafe バッテリーパックを取り付ければ、充電しながら使えるので iPhone のバッテリーが長持ちします」ので文字通り背中に貼り付けた状態で使うのが幸せになる使い方。

期待できる増加量

上記の「MagSafe バッテリーパックの使い方」の中でMagSafeバッテリーパックを併用することでiPhone 13 miniであれば最大70%使用時間を延ばせるとしています。

MagSafeバッテリーパックの容量は11.13Wh(7.62V)なので、一般のモバイルバッテリー同様に3.7Vで換算すると3008mAhとなります。

iPhone 13 miniのバッテリーが2438mAhなので、それが最大170%相当になりますから4144mAh相当のバッテリーを搭載したiPhoneに化けて、iPhone 14 Pro Maxとほぼ同じと考えられます。増えた容量は1706mAで本来の3006mAhの56%になります。電圧変換(降圧・昇圧)やワイヤレス充電のロスを考えるとこんなものでしょう。

4144mAhのバッテリーを搭載したiPhoneだと考えれば、iPhone 14 Proの3200mAhを大きく超えて、iPhone 14 Pro Maxの4323mAhに迫ります。

GSMArenaのBattery Life Lab Test結果によれば、iPhone 13 miniのEndurance Ratingは75h、iPhone 14 Pro Maxは121hですから、それに迫る数値を叩き出すであろうと推測できます。Appleが言うように最大70%延長できるとすれば、75h x 170% = 127hとなり、まさにiPhone 14 Pro Maxと同レベルの駆動時間を叩き出せる可能性があるわけです。

実際にiPhone 13 miniに必要な時はMagSafeバッテリーパックを貼り付けて使っていますが、体感で最低でも5割増しの駆動時間を得られるようです。

MagSafeバッテリーパックの充電はインテリジェント

MagSafeバッテリーバックをiPone 13 miniに貼り付けるとLightningが上下に二つ並んだ状態になります。これはどちらに充電ケーブルをつないでも最終的にはiPhone本体とMagSafeバッテリーバックの両方が充電されます。

iPhoneからワイヤレスでMagSafeバッテリーパックに対してリバースチャージも行われますし、その判断のためにiPhoneとMLバッテリーパックはNFCを利用して相互に通信して情報を交換しています。このあたりが「MagSafe」対応と称するモバイルバッテリーとの決定的な違いあり、常時貼り付けて使えるということでもあります。

注意:
市販のモバイルバッテリーで「Made for MagSafe認証」を取得していないのにMagSafe対応と称するものが多くありますがそれらは全く別物です。磁石で張り付くところだけをとらえてMagSafe対応と称しているだけであり、iPhoneと相互通信などは一切行いませんので常時貼り付けて使っても、MagSafeバッテリーパックのような効能は期待できません。

正規のMagSafe対応品(Apple純正および”Made for MagSafe認証を取得した製品)であれば、MagSafeに貼り付けたときにグリーンのサークルが出てきます。これが出ないのはいくらMagSafe対応と消していても単なるQi充電にすぎませんので、iPhoneとの間で通信してのインテリジェントな充電は不可能です。

MagSafeバッテリーパックに充電ケーブルを繋ぐ

最初にMagSafeバッテリーパック経由でiPhoneにワイヤレス充電されて、その次にMagSafeバッテリーパック自身が充電されます。この場合はiPhoneへは15Wのワイヤレスチャージとなりますので、どちらにせよ直接LightningをiPhoneに繋ぐより間違いなく遅いです。

この部分をとりあげて充電が遅いという批評は事実ではありますが、別にこれだけの話ではなくQiでも事情は同じで当たり前の話です。

iPhoneに充電ケーブルを繋ぐ

最初にiPhoneに有線充電されますので、ワイヤレスチャージより間違いなく速いです。完了後自動的にリバースチャージとなりiPhoneからMagSafeバッテリーパックの充電がワイヤレスで行われます。

充電を急ぐときは、まずiPhoneにケーブル接続して充電完了後にMagSafeバッテリーパックのほうに繋ぎ変えて充電するのが一番速いです。これも当たり前といえば当たり前。



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誤った評価の原因

ここまでお読みいただければおわかりかと思います。

Google検索すると「期待はずれ」「iPhone 13 miiですらフルチャージできない」「充電遅すぎ」といった評価が溢れています。これらはAnkerなどの高出力モバイルバッテリーと比べてしまっているからでしょう。

MagSafeといえどもUSB充電アダプタから給電しない限りはワイヤレス充電はたったの7.5W、USB充電アダプタをMagSafeバッテリーパックに接続しても15Wですから、USB PDでLightningから充電するのにくらべて速いはずがありません。

容量にしてもiPhone 13 miniのバッテリーが2438mAh、MagSafeバッテリーパックは単純計算では3008mAh相当ですがロスがありますから1700mAh程度相当。満タンになるわけがありません。当然でしょう!

AppleのPRの仕方も悪いとは思いますが、Apple MagSafeバッテリーパックはiPhone 12 miniやiPhone 13 miniの背中に貼り付けた状態でiPhoneを使うことで、バッテリー駆動時間がiPhone 14 Pro Maxなみに伸ばすことができるのです。

長時間駆動が必要そうな時は最初から背中に貼り付けて使うのがMagSafeバッテリーパックの正しい使い方です。

まとめ

価格は1万円を超えるのでモバイルバッテリーだと勘違いするとえらく高いですが、iPhone 13 miniのバッテリー駆動時間をiPhone 14 Pro Max並に伸ばすツールだと考えると決して高くはないと思います。

大きさはiPhone 12 miniやiPhone 13 miniにジャストフィットで、NFC(Felica含む)のアンテナがある上部にはかからないようになっていますので、Suicaでの改札通過やコンビニなどでの支払いには全く支障がありません。

<参考記事>
使って分かる!MagSafeバッテリーパックがiPhone 12 miniやiPhone 13 miniの良き相棒である訳
https://aichanworld.com/wd/2022/10/27/post-25801/


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