iPhoneでAppの終了は絶対ダメではない、無駄なネットアクセスのほうが遥かにバッテリーの寿命を縮める

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巷の記事には「iPhoneでAppの終了」はバッテリーの寿命を縮めるからやめた方が良いというのが罷り通っているようです。そういう記事に限って「だらだら目的もなくネットアクセスするほうが時間とバッテリーの無駄」ということは絶対に書いていませんね。バッテリーの無駄遣いなのはAppの終了ではなく、意味なくだらだらとスマホを使うことです。

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Appの終了

iPhoneにはApp内の操作でAppを終了させる方法がありません。

唯一、Appスイッチャーを使うことでのみ終了できます。

Appleの公式見解として「Appを終了したほうがいいのは、Appが反応しなくなった時だけ」としています。

[Apple公式] iPhone や iPod touch で App を終了する方法

しかしWebではもっともらしく「iPhoneで絶対やってはいけないこと」なんて動画や記事の中に入っていたりします。

推奨はされていませんが「絶対やってはいけない」ことではありません

それらの記事や動画によれば絶対やってはいけない理由はバッテリー寿命が縮まるからだそうですが、根拠皆無とはいいませんけれど顕著な影響があるほどのことはないのです。

バックグラウンドでスリープしているタスク(App)を強制終了させることで、次に使う時にまた起動しなくてはいけないのでCPUが余計に働くのは紛れも無い事実です。しかしそれがバッテリーの寿命に影響を与えるようなものすごい消費でないのは間違いありません。ちなみにiPhoneの再起動は間違いなくバッテリーを喰いますが、たかだかAppの一つや二つの起動は問題にはなりません。それが問題になるような小容量バッテリーではありません。

Appの起動がバッテリーの寿命にそんなに影響を与えるようなら、そもそもAppをインストールして使うことが問題になると思いませんか?

Appの終了は簡単にできるわけでありまして「絶対やってはいけない操作」をユーザーが簡単にできるようになっているはずがありません。

そんなくだらないことに気を遣うよりは、暇な時間になんとなく動画を眺めたり(鑑賞ですらない)、意味なくiPhoneをいじったりするほうが、はるかに電波とバッテリーと時間の浪費であることは疑いがありません。

目的もなくなんとなく動画やネットを見るくらいなら、iPhoneをカバンにしまって読書でもしたほうがずっと自分の頭と心の栄養になります。

ちなみに筆者はiPhone 3Gから使い続けており、鬱陶しいのでAppはバンバン終了させていますが、他人に比べてバッテリーの寿命が早く来るとかそういった経験はありません。

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バッテリーの寿命は気にするな

バッテリーの寿命を縮めるとか下らない事を気にしていてはせっかくの多機能ハイパワーなiPhoneがもったいないです。

バッテリーは早かれ遅かれ使っていればいずれへたるものですから、そんなの気にせずバンバン使ってあげましょう。そのほうが高性能なiPhoneにとっても幸せです。

そしてバッテリー最大容量が80%を切ったら、Appleの正規サービスプロバイダーでとっととバッテリー交換をしてもらいましょう。予約が必要ですが、他に故障や不具合がなければ通常は1時間も待たずに終わります。

[Apple公式] iPhone のバッテリーサービス

重要な注意:
バッテリー交換で絶対やってはいけないことは、正規サービスプロバイダー以外での街の修理屋でのバッテリー交換です。

Appleの正規パーツではない中華製の危ない安いバッテリーが使われる可能性があり、また分解修理手順がApple正規サービスマニュアルに従っていない可能性があり、それによる事故や破損の可能性があります。最悪は交換して付けられた中華製の無名の危ないバッテリーが破裂して大怪我するかもしれません。
最近の電動自転車の互換バッテリー使用による火災を覚えていますか?
貴方のズボンのポケットの中でiPhoneが破裂したらどうしますか?仮にそうなっても正規サービスプロバイダを使わない貴方が100%悪いのです。貴方の家や隣近所が丸焼けになるかもしれませんよ。

ちまちまバッテリー寿命を気にするよりはガンガンつかってあげましょう。

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バッテリーの寿命で気をつけるべきこと

以下の4点だけは絶対まもるようにしてください。

それ以外の、Appを強制終了させるなとかどうでもいい話です、都市伝説だと思ってもあながち間違いとは言えません。

100%フル充電の状態を長く続けること

iOSの場合はこのような状態が長く続くと、そもそも100%と表示される満充電の容量を設計容量から減らしていきます。

Androidだと最大充電を90%に抑えるとか85%に抑える仕組みがあるのが普通ですが、iOSではそんなことはせず満充電100%の容量を実は内部では95%や90%に減らしたりします。仮に設計容量が3500mAhであるならば、100%満充電状態が長く続くと当初は満充電容量を3500mAhであったのが、iPhoneのほうで3400mAhで満充電、3300mAhで満充電というように、表示上100%が続いても内部では95%とか90%になるようにしています。

MacにiPhoneを接続しcoconutBatteryというAppを使えば、設計容量、現時点での最大充電容量、現在の残量を%とmAh単位で見ることができます。

100%を維持する状態をやめて、30%くらいから80%くらいの間で使うようにすると、coconutBatteryを見るとまた少しずつ「最大充電容量」が「設計充電容量」に近づいていきます。(経験済み)

寝ている間も充電器に繋ぐのが良くないかどうかは微妙です。iPhoneの充電は機械学習しており毎日規則正しい時間に起きていれば、そのうち起きる時間の直前に100%になるようなコントロールがされますが、そうでない場合は満充電されてそこで充電停止して維持される状態になるので、バッテリーの健康にはよろしくありません。

なかなか機械学習の気に入るようには寝起きはできません(笑)。

個人的にはiPhoneの充電にもAndroidのように85%や90%で充電停止するような仕組みを入れて欲しいと思います。

いずれにしても100%になったら充電は自動的に内部で停止されますので、過充電などの心配は無用です。ただ繋ぎっぱなしのまま留守にするような状態は安全のために避けるに越したことはありません。

高温・低温での使用・保存

iPhoneの推奨動作温度は公式情報では「iOS デバイスや iPadOS デバイスは周囲の温度が 0° ~ 35℃ の場所でお使いください」となっています。ちなみに保管温度は-20º ~ 45℃ となっています。

[Apple公式] iPhone や iPad が高温または低温になりすぎた場合

酷暑では屋外の日陰でも35度くらいになるときがあり、まして直射日光下では40度は軽く超えるでしょうし、駐車した車の中に置くのも論外です。炎天下の車内はJAFのテストではダッシュボードが79℃にもなり、車内は3cmまどをあけても45℃と強烈です。

[JAF公式] 真夏の車内温度(JAFユーザーテスト)

過放電は絶対NO

ないとは思いますが、バッテリー残量ゼロの状態で長時間放置するとバッテリーは昇天します。

使っても使わなくても30〜80%程度の残量で保管するのがバッテリーにはヘルシーです。

強い衝撃はNO

現在iPhoneに使われているのは正確に言うとリチウムイオン電池ではなくリチウムポリマー電池という薄く比較的自在な形につくれるものです。

金属筒に入っているリチウムイオン電池と違って樹脂ケースに収められているだけなので、衝撃で内部の電極の絶縁やセパレーターが破損した場合、急速に過熱して有機溶媒である電解質に引火して発火に至る場合もあります。

iPhoneを落とすというと真っ先に心配するのはディスプレイの破損と傷だと思います。

しかし、本当に気を付けるべきなのは内蔵バッテリーです。

衝撃吸収効果が多少なりともあるケースを使わず裸で硬い面に落下させるとディスプレイはもとより内部のバッテリーもどうなるかわかりません。

もし落とした後で本体が膨らんできたりしたら、即座に使用を中止して正規サービスプロバイダーかAppleStoreのジーニアスバーに持ち込んでください。事故が起こってからでは取り返しがつきません。

スマートフォンで使われているバッテリーは乾電池のように安全性の高いものではないと覚えておきましょう。扱いを間違えれば発火や爆発することがあります。

何にでも危険はつきものですが、リチウムイオン電池やリチウムポリマー電池は単三乾電池のように安全性が高いものではなく、最悪は出火や爆発につながる可能性もあるものなので、寿命といった瑣末なことではなく安全性を気にして使うべきものです。

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