2020年10月にANAマイルが貯まる決済サービスとしてスタートしたANA Payですが、あまりの使い勝手の悪さに利用者は全然獲得できなかったのでしょう。それが2023年5月23日に刷新されて、ANAの決済サービス「ANA Pay」は劇的に進化してかなり使えるものになりました。iPhoneユーザーであるANAマイラーであれば使わない手はありません。
進化ポイント
旧ANA Pay
はっきり言って使えない奴でした。よくぞ2年半もこれで通したとか思うくらいひどいです。
・チャージはJCB発行のANAカードからのみ1,000円単位で可能
・利用はJCBのQRコード決済Smart Codeの加盟店 のみ可能
・空港で使えるのはANA FESTAと一部のANA DUTYFREE SHOPのみ
一部の大手スーパーやコンビニ以外の小さな飲食店などではほとんど使えないありさまです。
使えもしないQRコード決済なんか誰が使うものですか!
ま、そう言うわけで筆者もガン無視でした。
この旧ANA Payは2023年11月を持って終了します。
新ANA Pay
まずは公式サイトを紹介します。
[ANA Pay公式] ANA Pay
全く別サービスと言って良いくらいで、正直なところPayPayなどを上回る使い良さではないでしょうか。
・チャージはVISAカード、JCBカード、Masterカード、Dinersカード、Apple Pay、セブン銀行ATMで可能。
・現金やクレジットカードでチャージした額はANA Payキャッシュの口座に入り、ANAマイルからチャージしたときはANA Payマイル口座に入る。これはPayPayでも現金やクレジットカードでチャージした分と、お買い物などで貰ったPayPayポイントが別扱いなのと同じ。どちらの口座からでも支払える。
・利用可能なのは、全国のVISAタッチ決済加盟店、iD加盟店。
・ANAカードからチャージすると、1,000円ごとにANA通常カードでは1マイル、ANAゴールド・ワイドゴールドカードでは6マイル、ANAカードプレミアムでは11マイル貯まる。
・ANA Payキャッシュ口座からの買い物では200円につき1マイルが貯まる。
利用できる加盟店数でみてみましょう。
決済名 | 使える場所 | 情報源 |
au PAY | 565万カ所(2023年2月) | 公式プレスリリース |
楽天ペイ | 500万カ所以上(2020年11月) | 公式プレスリリース |
d払い | 497万カ所(2023年3月) | 公式プレスリリース |
PayPay | 410万カ所以上(2023年3月) | 公式プレスリリース |
LINE Pay | 309万カ所(2019年12月) | 公式ブログ |
交通系IC | 226万カ所(2022年3月) | JR東日本 2022年3月期 決算説明会資料 |
iD | 200万カ所以上(2023年1月) | 公式プレスリリース |
VISAタッチ決済 | 180万カ所以上 | ITmediaニュース |
もう格段の進歩です。
iDが使える店って筆者の行動範囲では結構多いですし、PayPayが使えなくてもiDなら使える店というのも何故か結構ありました。
感覚的にはiDは非常に使いやすいものになっていると感じます。
現時点(2023/06/14)で使えるのはiPhoneのみになっていますが、追ってAndroid版もリリース予定とのことです。
キャンペーン
2023年8月31日まで最大10,000マイルがもらえるキャンペーンが展開されています。
[ANA Pay公式] ANA Payキャンペーン
STEP-1:ANAマイレージクラブへ入会
STEP-2:ANAマイレージクラブアプリをダウンロードしてログイン
STEP-3:ANAマイレージクラブアプリ内からANA Payの会員登録
STEP-4:キャンペーンへの参加登録(上記リンク内参照)
特典1:最大800ボーナスマイル
・3,000円以上の利用額に応じて200〜800ボーナスマイルをプレゼント。
特典2:ANAカードからのチャージで300ボーナスマイル
・ANAカードからANA Payキャッシュへの3,000円以上のチャージで一律300ボーナスマイル
特典3:ANAカード(Visa/Mastercard)限定でのチャージ&利用で最高8,900ボーナスマイルをプレゼント
・ANAカードから30,000円以上のチャージ&3,000円以上の決済で3,900〜8,900ボーナスマイルをプレゼント
3,000円をANAカードからチャージして3,000円をANA Payで支払うことで500ボーナスマイルがもらえます。
60,000円をANAカード(Visa/Mastercard)からチャージして、10,000円以上決済すると、800+300+8,900=10,000ボーナスマイルをゲット!
なお、PayPayの現金チャージと違ってANA Payキャッシュ口座への払い戻しはできません。
有効期限
ANA Payキャッシュは最後にANA Payキャッシュを使用またはチャージした翌月から起算して4年間ですが、時々使っていれば問題ないです。
ANA Payマイルのほうは最後にANA Payマイルを使用またはチャージした翌月から起算して1年間です。時々チャージ・使用していれば問題ないと思います。
ANA Payでの支払い方法
iDまたはVISAタッチ決済ですので、店頭では「iDでお願いします」「VISAのタッチ決済でお願いします」といえばOKです。
ただしANA PayにはANA Payキャッシュ口座とANA Payマイル口座があり、使用する前にどちらかを選ばなければなりません。両方の合算決済はできません。
これがPayPayポイントから自動的に使うとか、PayPayキャッシュのみ使うといったことを設定に切り替えられるPayPayとは大きく違います。
[ANA Pay公式] ANA Payのお支払い方法
Apple Pay Walletをかざす前にANAマイレージアプリのANA PayでPayキャッシュ口座とANA Payマイル口座のどちらから支払うかを選んでおく必要があります。Wallet画面になるとどちらがえらばれているかわかりませんのでご注意ください。このあたりはiOSの絡みもありますがWallet画面でもわかるようにしていただきたいものです。
セキュリティ対策
最後にセキュリティ対策です。
多額の上限がある一般のクレジットカードではなくプリペイドなのであまり大きな問題にはならないかと思います。
チャージ残高をあまり多くしなければSuicaなどと同じレベルとなります。
やっておくべき対策は「暗証番号の設定」「アプリ起動時のロック」の二つです。
クレジットカードと同様に4桁の番号です。VISAタッチ決済では場合により暗証番号が要求される場合もありますので、慌てないようにあらかじめ設定しておきましょう。
暗証番号には、他のクレジットカードやキャッシュカードの暗証番号などは絶対使い回ししないようにしてください。
[ANAマイレージクラブアプリ] > [ANA Pay] > [設定](一番下までスクロール)>[セキュリティ設定]
ここで「アプリ起動時のロック」をONにし、iD決済の暗証番号設定を行います。
「アプリ起動時のロック」をONにするとANAマイレージクラブアプリからANA Payに入るときに生体認証が働きます。もちろんWalletでの支払い時にも生体認証が必要になります。面倒かもしれませんが、必ず設定しておきましょう。